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「『たたかう』んだよ。」
生まれて初めてRPGゲームというものをやった私に
見るに見かねた兄はそういった。
ブラウン管に広がる広大な異世界を前に
右も左もわからない私は
兄の言うがままにカー ....
新しいページは
触れただけで指が切れるほどシャープで
真っ白いページは
あっという間に血まみれになる

歴史が一度終わって
すぐにまた
次の歴史が始まったのだが
あまりにも鮮やかな手口 ....
雨を避けながら私は歩いている
傘に守られて私は歩いている
円形の
ぽっかり浮かぶその空間で
私は世界を眺めている

雨粒が傘の端から端から
あふれるように流れている
それは本来私の上に ....
「森」というには小さすぎて
「茂み」というには大きすぎる
だが「林」という感じでもない
そんな中途半端な場所が
M公園の奥のほうにあって

その中途半端な場所のさらに奥に行くと
「広場」 ....
気が着くとパンツが見えてる
いつのまにか友達とはぐれてる

頭のネジがどっか緩んでる
でもどこを締めたらいいのかわからない
いつも不安で
原因はどこか遠くに

高いところがキライ
落 ....
きのう
夢の中で
誰かが死んだでしょう?

ボクの夢の中で
毎日
誰かが死んでいく
君はそのことを知っている
それは
君が仕組んだことなの?と
おそるおそる聞いてみる
ひ・み・つ ....
  どんな呼吸をしようか考えていたら
  肺のひとつひとつが切なくなって
  僕はため息をついた
  生きるために生まれてきた
  それだけでよかったのに
  人は人を殺 ....
どんなに遠くを見つめても
そこは一面のブルースカイ


「青」は

けしてきれいな色じゃない
少なくとも
けしてきれいなだけじゃない

無邪気に微笑んで
悲しみを忘れるために見上 ....
人間を創り直そうと思いまして
街中にごろごろ落っこちている部品を
拾い集めて廻ったのデス

殻は組み立て終わりましたのに
人間を模した其れは、いつまで待っても
まったく動かないのデス

 ....
気がつけば部屋中掌だらけだった。私は小さ
なため息をつきながら場所を空けて座り、滞
っている作業を始めることにした。

遅ればせながら私も掌を買いかえることにし
たのだ。確かに飽きてきたとい ....
                           (喪失の物語)


毎日の記憶が体積して
棚や机の引き出しや流しの下など
部屋じゅうに溢れて暮らしにくくなったので
彼女は思い立っ ....
{引用=
勉強


勉強はたのしい
つまらないわけではない
ただゲームのほうが面白いから
TVのほうが気になるから
パソコンやらないといけないから
続かないわけだ
勉強したいなあと ....
コロンブスがタマゴを見ています。

コロンブスがタマゴをじっと見ています。

タマゴはコロンブスを見ていません。

タマゴは世界を見ています。

タマゴは世界を洞察しています。

 ....
 街を囲う高いこの壁に
 盗んだペンキで
 とりの絵をかいた


 「逃げ出しておくれ。」


 壁をこえるだろうか
 川をわたるだろうか
 村をさがすだろうか
 母をみとる ....
愛してるって言葉で世界が変えられるとなりゃあ
ラヴとピースで生きていけるさ
例えば大きなミサイルがこの部屋に突っ込んできたって
僕と君は幸せに最後を遂げれる
それも口づけで

永遠なんて儚 ....
夢から覚めた。
彼女が傍らで伸びをする。
彼女があくびをする。
彼女は悪い夢を見たという。
彼女は目覚めが悪いという。
でも夢は動作をする度にこぼれ落ち、
原形をとどめないあわい砂の城にな ....
汚れた僕の足を
いつも
あたたかくしてくれて
ごめん

べつに素足でもいいのだ
ちょっとぬられたニスがつめたいだけ

でも思ったんだ
孤独に強いことを誇ったって
それがなんになるん ....
僕の足元には陸地がある
足の裏からじりじりと広がってゆくこの陸地は明らかに僕のものだ
陸地は遥か彼方から何かしらの交点をいつしか引き連れてくる
それは君の陸地であり彼の陸地であり、誰かの陸地であ ....
迷いや苦悩
劣等感や嫉妬
孤独や寂しさ
無理解への苦痛

美味しい食事
快適な眠り
人前での笑顔
傷一つ無い手首

病名がないから
この重苦しい心も
たいしたもんじゃない
{ ....
明日降る雨を思い出せ
君はその浜辺で過去になる
象徴は象徴を生み
悲しみは虚空を呼ぶ


深い森をたどる
そこには何かがあるはずだ
木々はどこまでも伸び続いていて
上を見上げても
 ....
22時34分、864文字にも渡る深刻な携帯メールを受信した俺は、
くだらないテレビ番組の笑い声をBGMに十字キーの下を長押し、
ナナメ読みで流して大まかに内容を把握後、少し酔った頭を回して
シン ....
朝に走る
生まれたばかりの太陽と
まだ冷たい春の空気
しめった砂まじりのアスファルト
あらいたてのジャージ

ほどけそうな紐

昨日の夜
みんな死んでしまえってつぶやいた
そして夢 ....
風邪と言われて点滴 二本している時
熱で体中が痛くて でも 身動きとれなくて

イラクで 公園で爆弾を拾って
拾った爆弾がさらに炸裂して 
体中に くい込んだ女の子と
横たわる我が ....
私鉄沿線のダイヤに則り
急行列車が次々と駅を飛ばして先を急く

通路を挟んだ窓を
横に流れるフィルムに見立て
過ぎた日を思えば
思わぬ駅で乗り降りをしたわたしが映る


網棚に上着を ....
名残雪が、責めるように頬を撫でる日に。


母が倒れたとき。
自分の愚かさを知り、奇麗事の容易さを悟った
この唇の内側から溢れるのは
偽善者の小さな自尊心、その欠片ばかりで。
吐き気がす ....
夜に
眠らなければ
朝は来ないと
信じていた
子供の頃
けれど
そんなことはないと
知ってしまった
午前5時半
朝日は無情にも
私の好きなオレンジ色だ
                                 (喪失の物語)


彼女の胸には心臓がなく
代わりに小さな箱が埋まっていて
願いを唱えながら手を入れると
どんなもので ....
ふと気がついたら
わきの下にゼニゴケが生えていた
不快だけど放っておいた
ゼニゴケにだって生きる権利があるはずだ
そう思って耐えようとした
すると何日かして
あごの下にも
乳房の下にも
 ....
机の上に置いた
理科の問題集にそっと手を置いた
蝋燭の写真が1ページ目に居座っている
実像と虚像に私の心は囚われた

私は物体
直線という名の道に
ただ突き立つ物体
そして目の前に ....
暗いはずのその部屋は 
細い光の糸で織られた薄い布で包まれていた

あるいは深い海の底から はるか上方の水面の瞬きに 憧れるように

その部屋で静かに息をしているのは 私の家族たち

そ ....
健さんの自由詩おすすめリスト(1087)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
たたかうんだよ- yuma自由詩9*06-4-13
ニュー・センチュリー- 大覚アキ ...自由詩206-4-12
傘をささずに歩く勇気を私はもたない- umineko自由詩19*06-4-11
神話- 大覚アキ ...自由詩106-4-10
はぐれた- チアーヌ自由詩406-4-9
じゃあまたね- umineko自由詩10*06-4-6
呼吸- 雨野 康 ...自由詩606-4-5
青空_(ブルースカイ)- ベンジャ ...自由詩9*06-4-4
創り直そうとした話- 士狼(銀)自由詩11*06-4-3
てのひらサンプル- 木葉 揺自由詩12*06-4-3
記憶の物語- アンテ自由詩6*06-4-1
勉強- 加藤泰清自由詩306-4-1
タマゴの錯誤- ブルース ...自由詩8*06-3-31
街の鳥- 紫乃自由詩4*06-3-30
hello,lily- 無知アコ自由詩2*06-3-28
夢を語る行為- 篠有里自由詩106-3-28
スリッパ- ZUZU自由詩306-3-26
陸地- 黒田康之自由詩306-3-25
名前を付けてあげてください- 松本 卓 ...自由詩4*06-3-21
雨はいつもと同じように降りしきるから- 砦希(ユ ...自由詩3*06-3-21
レスポンス- イグチユ ...自由詩306-3-19
朝に走る- haniwa自由詩306-3-19
すぎゆく- 砂木自由詩7*06-3-19
錆色小石- 銀猫自由詩12*06-3-18
ラストストロー- 士狼(銀)自由詩8*06-3-18
無情オレンジ- 美味自由詩3*06-3-17
欲の物語- アンテ自由詩16*06-3-16
ゼニゴケ- チアーヌ自由詩10*06-3-15
虚像- ラプンツ ...自由詩4*06-3-15
明るい闇の訪れ- いねむり ...自由詩106-3-14

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