すべてのおすすめ
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
エアコンのない、
中途半端に古い家にいるものだから、
ほんとに蒸し暑くってかなわない。
料理なんかする気力ないし、
食欲ないし、
おまけに、
部屋のなかがへんになまぐさい。
生ゴミが腐っ ....
発車を告げる笛がとつぜん響き渡る
いつの間に電車が到着していたんだろう
みんな一斉にホームに駆け出す
ぼくも駆け出す
階段で足がもつれて転びそうになる
転んでいる人もいる
閉まりかけた ....
最後の人が飛び降りたまま
裏返ったブランコの鎖が歪に静止している
翌日になれば元に戻される、それだけのこと
わたしは、もうずっと公園にいない
だから知らない


ブランコ ....
28から7を引いたら残りはいくつになりますか
答えは0です
私は除かれた7だったから


  +


ことがそろそろ長くなってきたので
座ぶとんを引いてパチンと切った
ことは勢 ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
 ぼくはすきなひとがいていなくなって
 かなしむことができませんでした
 ぼくはおはなにみずをやるのがすきで
 まいにちそうしておはなはかれました
 ぼくにはあなが ....
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
みにくいきもちは
みにくいまちのはずれの
みにくいしょうきゃくじょうのかたすみにすんでいて
みにくいごみにしみこんで
まいにちまいにち
みにくいほのおでやかれた
みにくいえんとつからた ....
 まず守りたいものを準備します。それはなんでも構いません。個人情報でも他人情報でも不倫の証拠でも消したい過去でも悪い成績でも仕方なく結婚した配偶者でもなんでも結構です。それをまず、柔らかい布で丁寧に包 .... 高速で自転し公転する地球に
ふりおとされまいと必死にしがみついている自分だ
朝が来て昼が来て夜が来るめまぐるしい展開に
なんとかついていこうと必死で追いかけている自分だ
あっという間に0に近似 ....
 俺は幸せ者だった。
 そのことで
 自分が幸せであることが
 わからなくなったくらいだ。



 暇をもてあました
 老人が
 こどもたちのために
 黄色 ....
俺はそうやって空を飛ぶ、毎夜。
昨日は肉を喰った。かたい肉だ、ブラボー!
だから俺は肉が好きさ、裏切らない。
肉喰えば俺はまた空飛べる、今夜も。
いつまで肉を喰える体でいられるか分からない、
 ....
あきらめたくない
一つもあきらめたくない
かかとと影を伸ばしてぜんぶ欲しい
二兎追うものは一兎も得ずというのはセコい
可能性という言葉が持つダイナミックさに欠ける
俺は千兎も万兎も追って、せ ....
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった

長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
にんげんとして それ以上ににんげんとして やるべきことがもっと他にあったと思う が衝動的 におびえながら も強く唇を噛んで 腐った木の実のかろうじて付いている枝を抱えて 地震の直後のようだ 焼け野原に .... 早く消えてくれと
心から願う

働きすぎると
脳味噌の髄から
眼球の真奥が痙攣する

鼻の穴から
二酸化炭素が上手く排出できなくなると

決まって


幽霊が
私の前に出る ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
いつの頃からだろう
頭のなかにたくさんの人たちが住みついて
入れかわり立ちかわり
わたしの人生に口を出すようになった
彼らはわたしの考えなどお見通しで
先回りして道を整備したり
背中を ....
 


 殴られ続けるより地面に落ちて潰れたほうがマシだろう?
 使い物にならなくなった自分の頭蓋骨や肉体をスプーンでひとさじ
 すくって
   おいしいとかまずいとかなんとか言えばい ....
1

正直、高校を卒業した時の成績はよくなかった
偏差値にして40前後
空を飛ぶ試験にうかるには絶望的な数字だった

なにしろそのころ
空を飛ぶための試験を通過するには
偏差値にして6 ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
駅のホームで国歌を斉唱します、国歌を斉唱したいのです
どこの国歌でも構いません、僕は斉唱したいのです
恋人はホームの先端でフェンスを噛み砕いています
ものすごい音をたて、あるいは音をたて ....
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
 古くて黒ずんだ家具を
 背負って
 わたしは海まで歩いた
 捨てようと思ったのだ
 生まれたときからずっと背負ってきたものだが
 今日であの海が終わるかもしれないと ....
健さんの自由詩おすすめリスト(1087)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
なげやりなきもち- アンテ自由詩7*04-7-30
夏のナイフ- 佐々宝砂自由詩7*04-7-27
電車- アンテ自由詩704-7-27
公園にいない- A道化自由詩1804-7-16
こときり- 石畑由紀 ...自由詩1404-6-27
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16
ちるどしつ- カンチェ ...自由詩13*04-6-9
きもち- アンテ自由詩1104-6-4
みにくいきもち- アンテ自由詩404-5-31
新しいセキュリティー- 黒川排除 ...自由詩704-5-30
輝け- ワタナベ自由詩13*04-5-28
影で切りつける- カンチェ ...自由詩5*04-5-27
空飛ぶ肉男(フライングミートマン)- k o u j i * ...自由詩12*04-5-27
あきらめたくない- 馬野ミキ自由詩1304-5-26
すべてのものへ- たもつ自由詩3204-5-26
サラダ- サダアイ ...自由詩2604-5-15
腹葬- 黒川排除 ...自由詩404-5-14
片襟の幽霊- 蒸発王自由詩304-5-12
戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
要冷凍- たもつ自由詩14*04-5-7
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
回廊- アンテ自由詩5*04-4-24
空白リミット- カンチェ ...自由詩5*04-4-20
自由をめぐる空想- ワタナベ自由詩17*04-4-20
おはなし_1〜50- Monk自由詩53*04-4-20
国歌斉唱- たもつ自由詩1704-4-18
空の骨- たもつ自由詩19*04-4-10
ファニチャア海岸- カンチェ ...自由詩304-3-30

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