晴れているから、影も濃い。
くっきりとまるく落ちる提灯の影を踏みながら弾んでいくわたしのむすめ。
引越して転園さきがきまるまで、わたしも仕事を休むことにしたので、さながらこれは春休み。自転車に ....
灯台の下のテトラポッドはいつまでも輝いている
防波堤に波がぶつかって砕ける音は
真っ暗な地平線へと吸い込まれていくようだ

パチパチと光る緑色の灯は
きっと私に何も伝えない
落書きと錆にま ....
洗濯機の中で汚れた衣類が回る。
夜に洗って朝に干して。そんな生活繰り返して繰り返して。
何だか寂しくなって、その寂しさに苛立って。

人に産まれて女に育ち
人に産まれて男になった。

洗 ....
桜散りゆく偶数の月に
解き放たれし夏の日へ進む

理由があるとすればあまりにも
陽射しが見事に肌を光らせた

両腕をくすぐる生ぬるい風
袖を切ったのはいつだったっけ

みんなの意識は ....
一行先になにがある
   
埋もれたものを
掘り出すために
ペンはノートをすべる

時に動きを止め
時にくるくる回り

なさけなくも
いさましく
次の一行へ

インクが尽きた ....
勇猛果敢に高みを目指す

背中の辺を撫でると喜ぶ

景色を眺め思索にふける

猫の言葉で夢を見ている
  吐気がして
  ねむっていると
  あおい空がみえた

  わたしたちは睦み合いつつ
  観念の ふやけた泥団子に成り果てていたが
  憎しみながら ねむっていると
  吐気 ....
 初めて手をつないだあの日

 怖がる仕草が可愛くて

 ぎゅっと握ってしまう

 応えるように握り返してくる

 君の顔が微笑む

 暗闇のなかでもそれがわかる

 出口 ....
電子レンジ壊れた
楽しくお皿回っていたのに
冷たい惑星のような
ヤキイモ温めて
ホクホク
食べようと思っていたのに

電子レンジ買った
お皿のないのを
近くの電気屋で
コーヒー ....
繰り返し

ただの日常をやりすごし
またもどる

寝付けない夜

どうにもならずタバコに火を点け
パソコンを開く

文字を入力してもどる
その文字をいじりまたもどる

繰り返 ....
 低気圧が近付いてゐる午後。

 少年が鉛筆を削つてゐる。

 室内に、新しい芯の匂ひが満ちる。

 「隆、下りてらつしやい」

 と、羊羹を切り終へた母の声が階下から聞こ ....
若い自称詩人を殺すのに
多くはいらない
ただ一言

「ははーん、さてはお前童貞だな?」

と言えばいい

十代、二十代のクソつまらない自称詩なんぞ
女にぶちこむ行為の代わりでしかない ....
詩というのは、心情の吐露とか、綺麗な風景を綺麗に書くとか教訓めいたこと、哲学めいたこと、社会批判、を共感を得やすいように、大勢が納得するような比喩をつかったり美しい表現をしたり、あるいは素敵なぐっとく .... 公園のベンチで寝ている女を

小学校三年生の女の子は汚いと言う

ずっとそう教えられて来たから

口をとんがらせて泣きそうになって

汚い汚いとかん高い気分が滅入る大声で叫ぶ ....
詩は勝てない

自分の意見を言葉にできる人に
詩は決して勝てない

気づいたことをちゃんと調理せず(素材そのものの味とか言って)
なんとなく寂しいだとか嬉しいだとか
そういう気持ちのソー ....
何となくよく目が合う
他の部署から異動してきた
その女性が気になる

何処かで逢ったことがあるような
ないようなよくわからない感じ

とにかくよく目が合う
人見知りな僕だけど
自然に ....
 長年勤務して来た会社を7月末に退職した。最後は仔会社に転籍して経理責任者をしていたが、丁度グループ会社の再編と重なり、四半期決算を終わらせて落ち着いた所で退職できた。持病の緑内障が進んで来て、視野に .... あなたの登録メールアドレスは生きてますか?

あなたがあなただと 今も証明できますか?

あなたへ わたしの言葉は届きますか?

メールアドレスとパスワード

あなたをあなたたらしめる ....
もしも 三人が しゃれこうべになったら
三人は親子だと すぐにわかる 
なぜなら 同じ頭の形してる。 と、言われ
ハチマキ姿のタコの絵のような 立派な おでこを
三つ つきあわせて
婆さんと ....
だいじょぶよ

愛とかそういうのは
べつにどうでもいいことだから

気が滅入らない何かを見つけておけば

べつにどうでもいいことだから
愛とかそういうのは

だいじょぶよ

 ....
愛が美しい
言葉で語られ
手帳に書く時間も
ないくらい

肉体が支配する
頃にはもう

正しいレシピを
忘れたような
クリームシチューの
中にいるから

熱くて皮膚が
敏感 ....
あなたの顔が赤くなったり青くなったりする。
いま映画館でスクリーンの前だ。

キャラメルポップコーンをつまみながら観ているがその手が止まる。
あの慈しむべき人がナイフを向けられている。
そし ....
空き地の段ボールハウスが
雨で溶けてる

Krispy Kremeの窓から
それを見てきみが言う

「17になったらあんな家に住むわ」
この矮小な世界の
ドア付近に立っていたので
わたしは一度この世界から降りねばならない
何を厭うこともない
のちに改めてやってくればよいのだ

しかし入る隙がすでになく
乗り込むことを拒否 ....
新宿が風邪ひいた

ミサイルが国こえた

満潮で重油の匂い立ちこめる

みどり濃き砂利道を墓まで散策


ビジネスの商談

近く死ぬんだと

分かっていても

する商談だ ....
松茸の焼く匂いが風に乗る昔は山に入り探してた

干し柿の甘さが好きでよく食べる吊されてる景色最近見かけず

紅茶飲みゆったり気分で寛いで幸せなこと考えて笑顔

子供の頃コーヒーが嫌いだった ....
野菊が 弾く
露の 散弾
衝動に 燃ゆ
火種は 雨

戻れぬ 時に
靴を 埋め
針が さした
五時へ ゆく

はや 暮れぬ
静止を 集め
野菊は いま
一言を 持つ

土 ....
特別な技が
あるわけじゃない

卵を割って
殻が入ったら

それはもう
誰かの涙なんだ
「残骸」
僕のこころは死んだから、いつまでもちゃんと笑えるよ。こころの残骸が涙を流すこともあるけれど、寿命まで生きるから許してほしい。星を見上げたことなんてないです。希望を持ったことなんてないです。 ....
水溜りを打つ雨の雫は
白いスニーカーに
汚れの履歴

行ったことのある
場所で濡れたから
この地図はきっと
破れないはず

今までもずっと
これからも多分
そうやって歩いて
行 ....
豊嶋祐匠さんのおすすめリスト(736)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生活のこと- はるな散文(批評 ...519-4-4
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恍惚- ミナト ...自由詩119-4-3
信仰- やまうち ...自由詩419-3-28
にゃん- 水宮うみ川柳1*19-3-28
吐気- 草野春心自由詩219-3-27
お化け屋敷にて- 佐白光自由詩2*19-3-26
電子レンジ- ナンモナ ...自由詩4*19-3-26
文字- よーかん自由詩2*19-3-26
室内- 石村自由詩21+*19-3-24
童貞- 花形新次自由詩119-3-24
詩について思うこと_- ふるる散文(批評 ...9*19-3-24
3月の終わりに- 秋葉竹自由詩719-3-23
詩は勝てない- 印あかり自由詩7*19-3-23
見つめ合い- 夏川ゆう自由詩219-3-23
退職の日に_/_旅立ちの日に(修正最終版)- beebee散文(批評 ...5*19-3-22
あなたの登録メールアドレスは生きてますか?- たいら自由詩319-3-22
ほね- るるりら自由詩15*19-3-22
保証する- よーかん自由詩219-3-21
正気- ミナト ...自由詩819-3-21
- 幽霊自由詩319-3-21
ドーナツ- mizunomadoka自由詩919-3-21
トロッコ問題- Sisi自由詩319-3-20
墓までの散策- ペペロ自由詩319-3-19
干し柿- 夏川ゆう短歌219-3-19
野菊- ルラ自由詩4*19-3-18
失敗- ミナト ...自由詩219-3-18
延長戦- 水宮うみ自由詩1*19-3-18
雨上がり- ミナト ...自由詩3*19-3-17

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