抉り取られた砂浜に
未だそびえる
防波堤に
今日も砂は積もり行く
すっかり
潮の流れは変わってしまった
すっかり
海は
遠くに行ってしまった
澄みすぎた
....
ヨンマタかけていた頃も
当然バレンタインなんかがやってくる
玉石入り混じるそいつを
かくし持っているのも怪しまれるから
安全なチョコは
リビングに無造作においておく
....
見上げれば満天の星
一瞬見える流れ星も
今この時だけの空
だけどほんとは知ってるんだ
この輝きが届くには
長い距離と時間があったこと
それはきっと輝きの助走
君だって きっとそう ....
雲のようにとはいうけれど
行方は風によって決められていて
けして自由ではない
風もまた何かに決められていて
けして自由ではない
気づいたとき、それでもただ
雲になれ ....
夕闇を 抱きかかえてる 野良猫を 手懐けられず 舌打ちひとつ
都合良く 甘美な声で すり寄って 欲求満たし 次は何処へ?
「猫っていいな」言ってみるけど 「思う程、楽じゃな ....
枯れるほど、流した涙。
そのはずなのに、何でまた流れるの。
なみだ。
僕の血や、体液や、その他液体が、
まだまだ、枯らさないって。
文句云ってるのかな。
忘れたと思 ....
失敗したことのひとつひとつに
ラップをかけて冷蔵庫にいれる
だって 乾いてしまうから
何度言わせればわかるのって言われるから
言われるたびに筆箱にいれる
だって忘れっぽいから
怒ら ....
成長したい
の 後に
変化したい
と 付け加えると
それはもう私の拒絶になるのだそうだ
足踏み状態でいつまでもいたら
いつか地面がえぐれてく
地球の裏側
マグマの攻略 ....
制御をうしなって
ピンクの火しぶきをあげながら
つまらないミサイルが
地を這うようにかけていった
ひとはなにを受け入れ
なにを憎めばよいのか
感情はじぶんのなか ....
あなたは私のことを想うというけれど
私は 私だけを想ってたいの
あなたが私を想わなくなったら きっと
さみしいに違いないけど
私は生きれるの
ずっとひとりでいたいから
だれかに寄りか ....
甘くて美味しいチョコレイト
甘くて楽しい恋
苦くても美味しいチョコレイト
苦くてもやめられない恋
あったかいと溶けちゃうチョコレイト
あったかいとなくなる
あっ ....
大地は
昔、空だった
けれどもいつか
空から落ちて、
大地は空を
諦めた
固く
そびえて
堅く、
沈黙をして
大地は
昔、海だった
けれどもやが ....
こんなにも遠くまで来てしまった
振り向けば知らない場所
戻ると言っても
来た道さえわからない
共に歩いてきた人は
私から離れた場所に見えるだけ
四方八方に向かい歩いてい ....
決戦に臨む君たちへ
伝えたいことはたくさんある
でも今隣で見守ってやることも
行ってこいと背中を叩くことも
おかえりと肩を抱いてやることも
もはや出来ないわたしが
君たちに伝えられることな ....
【残酷なる記憶 −fall down−】
頭の中に広がる空間で
記憶の断片が、生まれては、消えてゆく。
あなたの瞳が
あなたの口唇が
あなたの声が ....
炭酸水の海の中
身体全体から気泡が発生する
それはまるで
私が溶けていくかのようだ
お酢に入れた卵の殻が
いつの間にか無くなってしまうように
私の身体も人魚姫の最期のごとく
....
うそか
ほんとか
ネズミは「根住み」なんだそうですよ
根の国
地中深く
その鳴く声もチュウ、チュウと
黄泉の国の住人
うそかほんとうか
どちらといえるようなことではないけど
....
あなたの頭蓋骨を、かき抱く
この胸に熱く
柔らかな髪に包まれた後頭骨に
私の上腕骨を回して
冷たい額の向こうの前頭骨に、頬骨を寄せる
あなたが考えていることが、私の心に伝わってくる
....
家出少女がピンクの小さなリュックをロッカーに。
少し思い詰めた顔で化粧を直して笑顔を作って。
100円が ちゃりん と音を立てて吸い込まれる。
胸ポケットに鍵をしまったらどこかに電話を甘えた ....
いつものように射精のあと
胸にはひんやりとした粗雑
おとなしく貼りついている
心もそれに慣らされている
生きてゆくという事は
ただ生きてゆく
という事ではないの ....
あなたがおもうほど私
不幸に育っていないから
私を不幸な子だと呼ぶのは
やめてください おかあさん
あなたがかんがえるほど姉は
困ってなどいないから
知恵が遅れていると
泣かないでく ....
中二のとき家出をした
ぼくはすこし複雑な環境にいた
遠い親戚が経営している病院の
ぼくは病室をあてがわれて住んでいた
妹にはその隣があてがわれていた
病院の四階が院長夫婦 ....
世界各国のお偉いさん、
今日もまた会議ですか。
精がでますね。ご苦労様です。
でも本当に僕のことを考えてくれているなら、
その会議場のつけっぱなしの電気を消してください。
....
となりに
いてくれないとふあんです
たくさんのひとといるときのこと
すべてわかっているのでしょうか
わたしをだれかにあずけると
あなたはそっと、おとをころして
わたしがしせ ....
光射す海 眠る水面を
波を起こし船は進む
果てない夢を 抱きながら
嵐の夜を 飛沫を浴びて
木の葉のように船は揺れる
心細さで 怯えながら
富みある街を 心寂しく
彷徨うように歩 ....
君が僕の靴紐を踏んでばかりいるから
また蝶を結ばなきゃならない
気泡が溢れた街は少しばかり辛い
栓をあけたまま数日もすればそれはもう飲めたもんじゃないが
今日の街はコークのように黒くて
....
風の強い日だった
乾いた砂混じりの風がざらざら吹いてる
カーテンがバサバサと悶える夕暮れ
とさっと夢から落とされる
冷たく黙り込んだ壁に
CDの歌声は無機質に響き
部屋がオレンジに染ま ....
傘のない世界で
きみに傘の話をしている
小さなバス停に並ぶ他の人たちも
そぼ降る雨に濡れて
皆寒そうにしている
ぼくは傘の話をする
その機能を
その形状を
その色や柄の ....
「ほんとの自分は」っていう人が苦手です
そんなものはペルソナを知らないだけにすぎなくて
だからって知ってることはなにもそんなに偉くない
「あいしてる」って声高にいう人が苦手です
そう思 ....
「スカッとしたい!」
ただそれだけのこと
年上同僚と上司からの絶え間ない
ツートップなセクハラ発言
尻はなでくりまわされ
後輩はクレームばかり持ち帰るから
年々増えていくお ....
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