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家を飛び出たとき
こっそり タッパーに入れて
持ってきたの

毎日手塩にかけて掻き混ぜて
泪も汗もいい塩梅に混ざり合い
父と喧嘩をしても必ず
母は
台所でぶつぶつ罵りながら
一心不乱 ....
    
古びた待合室に西日が射して
喉が乾いてやりきれない
安物の扇風機、ぶんぶんと回転し
僅かな逃げ場を隙間なく切断して
夏を愉しんでいる

診察を待つわたしたちの空気は
ついに白 ....
存在の黒い影に向かって石投げた
人の姿になって起きあがり
黙ってこちらを見た

怖くなって逃げ出した

存在の黒い影
街の方に歩いて行った 







---- ....
            
なにもないところから
水を汲み出す作業は
大変きついことです

今日も草臥れたあたまと
身体で
井戸の縁から
底を覗き込んで
あまりの深さに
ため息をつい ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った


詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない


詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
恵みは 希望を膨らませ
たわわに 蓄えられて行く

根ざす 大地は暖かく
不自由さに 逆らうことも無く静かだ

希望は満ちながら 腕から零れ落ちて
一面に 撒き散らされる

帰ること ....
2個で150円、
の うたい文句につられて買ったそれは
避暑地の出来事のように
ふわふわと軽く
わたしを照らし
黄色く、寄りそうのでした


夏の酸味と
ひとくち目の
甘い、甘い、 ....
目をさますと
雪のように朝が降っていて

やさしい手順で
呼吸をおくる
あなたは

まだ
夢の体温で



きのう

よそゆきの服がでてくる詩を
読みました

愛とよ ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
「トウモロコシ」と言えない子供が
とうもろこしを殺してしまった
大人は嬉しそうに笑っている
子供には子供の悩みがあるのだ

 今日ついに10本も殺してしまった。。。



「キウィ」 ....
(行ってらっしゃい)
宇宙の森で生まれた あなたと

あなたは今頃どの辺
七丁目の角かしら
目的は果せた?
わたしは洗濯をすますところ

留守のはざまで
不透明な静けさを淹れて飲むと ....
夜闇と思ったのは黒雲
赤帯の朝焼けが眼前にふたすじ
この街の空を美しいと思った
はじめてのこと


のろのろ歩き 方向音痴の女の子
同じ場所 ぐるぐる ぐるぐる 行ったり来たり
手をひ ....
低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す ....
繰り返される
果実の落下・落下・落下、の
地面で重複してゆく破裂の匂い


それだけを呼吸し、それだけを呼吸したら
わざと気化したくなるほどの、それはひとつの悦びか
 ....
  季節はすっかり秋めいて
  あちらこちらに金木犀の香りが広がっています
  けれどもわたくし、
  銀木犀に、未だ出会ったことがございません
  銀木犀、銀木犀
  あなたはどこ ....
上りの通過列車が
雨上がりのプラットホームを過り
色褪せたベンチの水滴を
さらってゆく


少し欠けた白線と
凸凹黄色のタイルは
きっと黙って
それを見ている


プラットホー ....
よく晴れた日
ハンガーに吊るして
自分を干してみる
きっと人はこのように
優しく干からびていくのだろう
水分も記憶も失いながら
+

鏡に向かって
笑う
そんな嘘
ばかり ....
いつも 足りないと
つぶやくような目で
半透明 だった
校庭も
平たいホームの直線も
影をうばうばかりで

屋上にでるたび
そらに 手をひたして
紅くそまった冷たいゆびを
にぎ ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている

秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
朽ち溢れた花びらは
先ほどまで
朱く萌え
そこに立ちいた
曼珠沙華

終りをみるの
何度でも


傍らで
見送る私は
何、想う

終りをみるたび
思い出す
始まりがある ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
つるべ落としの夕暮れが
立ち尽くす人の上を
群青に染め上げていく

笑ったような月が
ヴィーナスを従えて
ゆっくりと
空にかかる

そして

青白い光が
窓辺で
謳っ ....
イチジクを手にとる
あなたの背中を思い出す

いつかの電車内で振った
人体骨格のねじれた手首に
無邪気な笑顔でこたえた少女
そこにみだらな星はなく
鮮烈なスタッカートが鳴り響いていたので ....
タケヤガヤケタ!
新聞紙をひろげたら
焼けたのは竹野の外れ

焼け爛れたタイヤが燻り
きつい硫黄の匂いが林の
中にしつこく漂っている台所で
焦がしてこびり付いた黒こげの
手鍋の底を ....
                   
一昨日の日本GP
500ccレースのファイナルラップ
最終シケインの突っ込みで
阿部典史は、
後輪が滑ったから抜かれたと思った
だけど、K ....
(その1 時計屋のおじさん)


裏通りにある時計屋のおじさんは、まるで手品師みたいに器用だ。

おじさんの大きな手からは想像もつかないような、ちいさな部品をちょこちょこといじると、さっきま ....
欲望の膨張に忠実にあれば
私は一個の無言する絶叫である。

現存する過去の連なりに位置する孤独は
現在の溺れる魚の視界だ。

我がための我の告白は
中心する周回の円の傾き。

彩られ ....
尖った粘土に
刺さった虫
のように
息だけ
している
息しか
できない

+

明方
キリンの群れが横断歩道を
渡っていく
あれは首長竜の一種だ
と弟に教える
弟は悲しそ ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
tonpekepさんの自由詩おすすめリスト(1074)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
*れきし*- かおる自由詩6*05-10-11
主体- あおば自由詩2*05-10-10
存在- あおば自由詩3*05-10-10
井戸- あおば自由詩3*05-10-10
詩人は傘を忘れる- 銀猫自由詩16*05-10-9
椎の木- しらいし ...自由詩13*05-10-8
グレープフルーツ- 望月 ゆ ...自由詩12*05-10-8
式日- 簑田伶子自由詩13*05-10-8
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
子供の時間- 千月 話 ...自由詩9*05-10-7
お留守番- こしごえ自由詩12*05-10-7
ろいやるすぺしゃるみるくてぃー- コトリ自由詩7*05-10-7
流れてく、頭上の、- 望月 ゆ ...自由詩22+05-10-6
悦楽連鎖- A道化自由詩8*05-10-6
花の名に_(RT会議室より)- 嘉野千尋自由詩7*05-10-6
路線区- 銀猫自由詩11*05-10-6
小詩集「書置き」(三十一〜四十)- たもつ自由詩1705-10-6
うしあめ- はな 自由詩13*05-10-6
改札口にて- 千波 一 ...自由詩41*05-10-6
はぐれる空も、見送る人も- 霜天自由詩1205-10-6
始まりのために- LEO自由詩3*05-10-5
眠りのシステム- 塔野夏子自由詩35*05-10-5
*よるは*- かおる自由詩10*05-10-5
映日果(イチジク)- こしごえ自由詩12*05-10-5
椋鳥- あおば自由詩3*05-10-5
ノリック優勝- あおば自由詩3*05-10-5
シリーズ「おじさんと僕」1- ベンジャ ...自由詩9*05-10-4
本能- こしごえ自由詩4*05-10-4
小詩集「書置き」(二十一〜三十)- たもつ自由詩1805-10-4
恋の捨て方- 恋月 ぴ ...自由詩32*05-10-4

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