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窓硝子を挟んで
浅い春は霧雨に点在し
わたしに少しずつ朝が流れ込む
昨夜見た夢を
思い出そうと
胸を凝らしたら
微かに風景が揺れた
なかば迷子の眼で
周りを見渡 ....
そのとき奇跡を初めて信じた
この世に無駄ないのちの誕生はひとつも無いのだ
あっ、食べたね
その肉はさっきね、
やわらかく やわらかく揚げたんだよ
ああ
カリカリのドッグ ....
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける
あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った
詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない
詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
上りの通過列車が
雨上がりのプラットホームを過り
色褪せたベンチの水滴を
さらってゆく
少し欠けた白線と
凸凹黄色のタイルは
きっと黙って
それを見ている
プラットホー ....
あの日も汗を見ていたのは
水色のユニフォームと白い靴
時の詰まったタイムカードに
行儀よく刻まれた青紫色の印字
晴れた夏にタオルを投げ捨て
雪の日も半袖は変わらず
(腰に装備し ....
秋桜揺れる
秋揺れて
風の彼岸を見渡せば
時の遥かに思い出揺れて
塩辛い川面に光注げば
懐かしく
哀しく
かの人は手を振る
道を分かちて
生きた君
人のか ....
赤錆の目立つ時刻表のバス停に立ち
来るか来ないかの
微妙な時刻にバスを待ってみた
進路の前にバスは無い
順路の後ろに気配も無い
行く先も馴染みの無い駅の
名前の書かれた ....
秋の匂いのする風は
夏毛にふわり優しくて
愛なんてものを
かたちにして
誰かに見せたい気分になる
さっき
薔薇の棘みたいに
剥がれ落ちた爪は
カナシミってやつと戦ったから
ゆらゆら尻尾が休憩 ....
これまで
神といった神を
信じるでもなく
疑うでもなく
言わばあまりに無関心で
ありました
けれどもし
許されるなら
病に臥す若き母親のために
祈りを捧げたいのです
....
わたし、という曲線を
無謀な指が
掌が
少しの優しさも無くなぞる
書院窓の向うでは
秋の長夜の鈴虫が
交尾の羽音で月の影絵を滲ませて
こっちにきて
こっちにきて、と ....
tonpekepさんの銀猫さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
朝の名前
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銀猫
自由詩
37+*
07-3-12
いのちの糧
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銀猫
自由詩
16*
06-7-19
春まだ浅き
-
銀猫
自由詩
21*
06-2-14
詩人は傘を忘れる
-
銀猫
自由詩
16*
05-10-9
路線区
-
銀猫
自由詩
11*
05-10-6
そうして明日を選んだ
-
銀猫
自由詩
12*
05-9-30
川のほとりで
-
銀猫
自由詩
11*
05-9-24
バス停にて
-
銀猫
自由詩
24*
05-9-21
HEY-WA
-
銀猫
携帯写真+ ...
20*
05-9-15
聞こえますか
-
銀猫
携帯写真+ ...
6*
05-9-13
蕾ひらく
-
銀猫
自由詩
17*
05-9-9
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