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末端の夜で
日常にある
輪郭のない
さびしさを
手繰り寄せる

その顔は
か細くゆがみ
青白い灯火に
照らされて{ルビ寝=い}
さまざまな角度で欠けている

ほおいほおい
呼 ....
タクシーで溺れた
昔はあんなにうまく泳げたのに
手足をばたばたさせても
座席の底のほうに沈んでいくばかりだ
ナイター中継を聴きながら
運転手さんが舌打ちをしている
水の中では舌打ちすらでき ....
おれは、かすかだ。もうすぐ、なくなる。それでもいだきつづける、おと。か、すか、だ。あのねThis is POPなのPPPP底には何があるの。セミがあおむけマンションの廊下に落ちてたよ。夕日!だった。貴 ....   
  わたしの中に森が生まれたとき
  その枝は音もなく広げられた
  指先から胸へと続く水脈に
  細く流れてゆく愛と
  時おり流れを乱す悲しみ



  わたしを立ち止まら ....
うだるような暑さ
浮かぶ汗は彼の人を飾るオパール
薄いガーゼのシャツ
肢体を包んでいる
あまい匂い
バニラアイスみたいな
舐めたくなるような

誰にでもこんなことするの

わたし ....
ベッドの上に横たわり
胸の上で組まれた手が
呼吸に合わせて上下する
その規則的な動きを凝視し
眼を逸らすことが出来ない

肉厚のごろんとした手は
ずいぶん年老いてしまった
額の皺も ....
それが誰なのか、
記憶を探れば出てくるが、
誰が誰であったか、
この部屋では関係ない。

窓の向こうに手を伸ばそうとも、
扉の向こうに声を掛けようとも、
ひとつも ....
薄紫の和紙に 小さなお山のように盛られた氷砂糖を
壊さないように 天辺からそっと摘まんで
可愛らしい唇に つん と付けては
何となく冷たい感触を味わうのよ あの子は。


口溶けは 冷やか ....
 売れ残った雑草区画の向こうに
 陽が落ちようとしている。
 今日は赤い平面円盤ではなく50億歳の核融合球体だ。
 50億年前に地球は無かった。
 50億年後に地球は無い。
 単層の光の輪の ....
                 

不可触賤民、ミンミン
不可職選民、眠々
不過食選民、民々
ネットの隙間の眠々
なまねこ様はなまねこと
非待時式非交換線群を
軽弾みに爪弾いて
ね ....
 母よ、
 あなたが逝ってから4回目のお盆が来る。
 冬のその日
 あなたは目の前で痰をつまらせたような
 ごぼという喉音をしたあと
 静かになった。
 ああ、この瞬間(とき)、母は死んだ ....
昼下がり、蝉のバッチをつけた男が
ショウウインドウを覗き込んでいる。そこには
アンティークのオルゴールが置かれていた。
しばらくすると、店員がやってきてネジをまわした。
すると蝉が鳴き始めてあ ....
近づく

中田さんは
パンダになる

病気らしい

入り口で
手を消毒する

消毒液が
床にこぼれ

扉を
二つ
またぐ

パンダが一頭
寝ている

中田さん
 ....
もう、ここも夕暮れて
短い夢のあと
ひとつ、ふたつ、みっつと
呼吸を数えていく
世界はまっすぐで、明日へ向けて良好で
目覚めの後の、定まらない視線で
遠く見えない、海を見ている


 ....
帰ってくるよ
夏が帰ってくるよ
この火で埋められた季節に
死者たちが帰ってくるよ



ただ白いだけの変な鳥がいます。暑い夏の日差しを受けて、きらきらとその翼が輝いています。飛んでいる ....
 あなたの首筋はいっそう細くなり
 顔には凝灰岩が多くなる。
 また体重が減ったよと力なく笑うあなたに
 私は何と答えたら良いものか。
 84歳まで生きたと、自分の家系では知る限り4番目か5番 ....
言わせてはいけないと
思い続けていた言葉を
言わせてしまった

苦しそうに飛び出したその言葉を
もう一度押しこんであげられなくて
ごめんね
 合間に見える高い雲はほとんど動かないのに
 低く流れる暗い雲は西に早い。
 台風という渦の垂直壁を内部から見上げる。
 その台風のはるか上の天の川も
 銀河という渦をオリオン渦状肢から見たも ....
遠のいていく
夢の終りの予感

連続する瞬間の
寓話的イノセンス
遠のいていくわ

音楽的無添加な透過

指の形良く
挟んだ煙草と
くゆる
正視の冷却
覚めてゆく未知数
 ....
+TATOOの悲しみ

 水商売をもれなく売女と呼ぶ
 その在庫表の端には
 くたびれたドラえもんが描かれている

 規則正しく働ける
 抜け目ない線とスイッチの裏の
 せわし ....
 今日のような穏やかな
 何も無い日を
 幸せな日と呼ぶのではないのだろうか。
 仕事、借金、離婚、再婚
 過去は
 土曜・日曜も何かの炎に突き動かされた
 ような騒々しさだった。
 定 ....
それを見つけたのはもう随分昔です


早口言葉みたいに呪文みたいにお経みたいに
聞き取れないような音で速さで
青で赤で黄で鮮やかな色彩で時に真っ黒で
真っ直ぐに進んで行きました
 ....
 歯医者さんでレントゲンを撮り
 移動台にフィルムを貼って先生が解説する。
 目の前にはモノトーンの頭蓋骨の半身。
 これが私というもの。
 こんにちは!こんにちは!
 道行く骸骨どうしが少 ....
夕ぐれが夜になるふしぎ

月がかけていく夏の朝


地球のかたむきを

人はいつも忘れている
灯りを付けない夕刻の
人のいない部屋の沢山の影が
角からふやけて
海になってゆく、深い、暗い
海になってゆく


肺に溜まる海って
苦しいよね、でも
呼吸と引き換えだ ....
洗濯物をたたむうちに
不意に可笑しさがこみあげてきた

昨日までの
それまでの
汚れを落した衣服の形
そうだとしても
ひとつひとつ
笑顔や葛藤や
その他{ルビ諸々=もろもろ}の生活を ....
あるいは
ロボットがいるかのように
僕らの生活には
ささやかな潤いがある

目覚めとともに
お互いの強度を確かめあう
もう細胞壁を持たない
サブウェイ、いくつかのヒューストン
 ....
ミラーハウスで求め合わないか

前と
後ろと
右と左と
斜め、っていう曖昧な角度も
加えて
つまりはすべて

求め合う姿は
すべてに映るさ
求め合うふたりに
すべてを魅せる ....
モノトーン


叫びたい衝動を 力に変えて
ペダルを漕ぐ 真夜中
誰も居ない道路 中央 白線の上
疾走する 切り裂く風を肌で感じる
その時だけは 素直になれる

どんどんペダルを踏み ....
 夏の頭上の銀河の
 あれが白鳥座のアルファ星、デネブ。
 それと翼の一端を結んだ真ん中近くに
 白鳥座61番星、惑星を持つという星、
 あるいは生命が芽生えている星
 が有るという。
  ....
tonpekepさんの自由詩おすすめリスト(1074)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眠る空- こしごえ自由詩15*05-8-13
練習- たもつ自由詩1605-8-13
かすか- ともちゃ ...自由詩8*05-8-13
森の風景- 嘉野千尋自由詩36*05-8-12
硝煙- とうどう ...自由詩21*05-8-12
その手に- 落合朱美自由詩10*05-8-12
「_冷たい紅茶。_」- PULL.自由詩17*05-8-12
あの子の_お口- 千月 話 ...自由詩15*05-8-12
夕陽- あるふぁ自由詩205-8-11
ひょうたんマラカス- あおば自由詩305-8-11
母よ- あるふぁ自由詩305-8-10
「蝉」- プテラノ ...自由詩4*05-8-10
中田さんのお見舞いに- 辻野克己自由詩705-8-10
なにもない、海- 霜天自由詩1005-8-10
帰ってくる夏- 岡部淳太 ...自由詩16*05-8-9
父よ- あるふぁ自由詩305-8-9
いけない言葉- スプート ...自由詩15*05-8-8
渦状肢- あるふぁ自由詩105-8-8
繁茂する微熱- こしごえ自由詩13*05-8-8
くらげの日々/知っている- 石田 圭 ...自由詩3105-8-8
立秋- あるふぁ自由詩305-8-7
いのち- 大西 チ ...自由詩12*05-8-7
日常の後ろ- あるふぁ自由詩405-8-6
日常- アメウ自由詩13*05-8-6
可笑しな話- A道化自由詩1105-8-6
笑う形- こしごえ自由詩16*05-8-6
ケージ- たもつ自由詩805-8-6
ミラーハウスで- 千波 一 ...自由詩19*05-8-6
モノトーン- 珠李自由詩9*05-8-6
白鳥座- あるふぁ自由詩105-8-6

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