すこしだけ君が笑顔になれた町

本当の大丈夫になるための旅

星空を初めて家族で眺めてる
夢を見るために毎日眠るんだ

目の前の地下鉄がチカチカ光る

少しずつ自分の夢を知ってゆく
君を追いかけて
追いついて振り返らせて
謝るからさ
明るい笑顔を見せてよ
騙そうとしたわけではないし
冷たくなったわけでもないんだ
動きはじめた運命の歯車が
ただただミシミシと音 ....
家を出る秋の耳打ち襟を立て


空は澄み夢の骸か月白く


十姉妹通風孔を{ルビ窺=うかが}って


靴の紐ほどけて結ぶ霜の朝


人気ない路を横切る枯れ落葉


見上げ ....
日だまりに午後の陽光たちがたむろしていた。
仲間に入れてほしくて駆け寄ったら、急に曇った。
少しづつ泡立てた
雲をたくさん集めて
妖精が空を洗う
石鹸の香りが
雨で流され土に染みる
やがて花の匂いになり
庭にいたあの人を思う
あー眠たい。

昨日は飲み過ぎちゃって、頭の神が神神するわ(こうなったのは、偶然だけど、残しているのはわざとだよ、だって面白いんだもん)。
この変換、面白い。神が神神するってどんな状況?
見て ....
グリーンアップルがひしめき合う
果汁の滴る林檎の街だ
ぐずぐずに崩れた果肉は羽虫を呼ぶ
その絵が飾られている車窓
息がガラスにあたって
白くくもる
湿度が上がっていく静寂に負けて
音楽が ....
たった一度だけ
母と2人だけの旅

あれはもう遥か昔のことになる
まだ元気に歩けた母を誘って
伊勢志摩の旅に出た

三河湾、伊勢湾を船で渡り
鳥羽に着き
英虞湾まで足を伸ばし
華麗 ....
散々暴れまくった台風が過ぎ去って、
旧竹藪の跡地にあった交番のおまわりさんがいなくり、
ときを同じくキャンプに来ていた少女の一人が消えた。
後から自衛隊の隊員や消防の隊員たちが捜索にやって来 ....
新しい土地に新しいお花畑ができて、僕はその中のひとつに夢中になった。
Aeという淡い脆弱で美しい花だった。

新しい土地にはたくさんの花びらがやってきて、そのうち茂みの中からたくさんの雑草も ....
大切に 消えてしまうかのように読む

絵の中であの娘が冬を描いている

風邪気味の風とマフラー半分こ
切り札の星空をつくる傘を差す

泣き止んだあとの無限色のひかり

あたらしい なつかしい飴を買ってみる
いまから僕が歌う 
数分間のテノールのアリアで
必ずあなたを振り向かせる
そして、ソプラノの返し歌
あなたからのアリアをもらう

さっき出会ったばかり
それなのに僕はもうあなたに
心を ....
海は待っている。誰かを待っている。それは潮風に溶けた予感だ。海へと続く秋の小径に吸い込まれて行く時、私は知らず足早になっていく。透明な水に青いインクを落とした色の拡がりが、あの松の林を抜けた先にある。 .... さいごの蜻蛉がいきをひきとった
かえりはくらい溜息で
宙返りする雲がふくらんで
そしておんなになったと囃したてる


くちびるはたくさんの蔦がからまるから
目のむきだけでゆくさきを伝 ....
ラグビーボール、さつま芋、焼き芋たべたいな。
大学芋もいいし、スイートポ、あ、トライ見逃した。
きょう、おまえは二十歳になる
もし、生きていてくれたら…

特別の思し召しで
神様がいまのおまえを1日だけ
天国から地上に降ろし
会うことができたら
父はおまえと何をしよう?

まず ....
遠い過去から歩いている
迷子の猫を拾った

心のなかで遊んでいる
頭のなかを一日中歩いている

今はもう星座の鎖を解かれ
自由に宇宙を散歩している

私だけの星になった猫
抱き ....
サインポールに誘拐されてしまいたい。
長いリボンに手を引かれ、僕は空へ昇りたい。
例えば、交響曲第4番「イタリア」
第1楽章のはじまり数小節で
僕はすぐにイタリアの真っ青な空
緑のそよ風が吹く草原へと飛ぶ

例えば、交響曲第3番「スコットランド」
非常にゆったりとした序 ....
恋割れた悲しい夜に稲光り


名月をよごしてごめんと淡い雲


失恋に馴染まないよう柿を食う


牛乳を飲み干す高い空見上げ


オリオンをよるの真水のようにのむ ....
わたしの時間はあのときから
すっかり止まってしまったんです

そして悲鳴は
とっくにわたしの絶望をふみしめて
わたしはあたまが空っぽだから
からだじゅうを毒で塗り固めているんで ....
夜が胸に叩きつけられていく


まだくすぶっていたものが
無数の靴音にまぎれて
いつか悲鳴を上げそうな
古い洗濯機に放り込まれる

長い長い妥協の列に並んで
気が遠くなりそう ....
沈黙に座す
 死の腐臭を嗅ぎながら
沈黙に座す
 未知の芳香を浴びながら

ひたすらに
草を食む牛
只在りて

〈牛〉は無意味な滑稽だ、
のんびり泰然とそこに居て
私は食まれる草 ....
心が大きく歪んでしまったり
ハートが小さく捻れてしまったら
この薬が有効です


教科書みたいな顔した病院の先生が
処方箋を出してくれた
時間という薬を

なんだつまらない
あり ....
道幅が狭い。車同士の行き違いが不可能。人と二輪車は侵入禁止になってない。

オーナーが道楽でやってるとしか思えないガソリンスタンド。その横から入っていく路の両側にはギリギリまで家々が建ち並んでいた ....
このまま終わってしまうのか?
負(ふ)の人生のままー

負の人生では
悲しみが喜びに勝り
不幸が幸福を押しのけ
絶望が希望を隠して
身動きが取れずに
いるのかも知れない

いまさら ....
脈拍が異常に速い
肉体が何処かに
逃走したがっている
あるいは魂が

真夜中、突然飛び起き

巨大な虚無の穴開いている
闇に、平板な闇に
恐怖、恐怖、只恐怖

上下左右、空間意識 ....
思考する
宇宙の糸を
一本借りては
掴まり
ふわふわふわふわ
揺れ踊る
わたしのなかをながれ
静かな時流の奥へ奥へ
少しずつ速度を上げ
着実に遡行しながら

来るもの来るもの
 ....
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