雨が降っている。奇麗な雨が。
大人はみんな砂遊びをするべきなんだ。
ルールなんて無い。
森がさわさわ鳴っていて、
空虚な丸を両手に掴んで、
いつか砂底に現れるドアを、みんな夢見てて。

 ....
僕たちの世界は全てこの星のこの一小節に包まれている


私からデータが漏れる寂しさの中で蚕みたいに泣いてる


夜の部屋、遠くで犬が鳴いている、犬には昔、名前があった


情報が流れ ....
緊張を繰り返すうち緊張が私を燃やす夕陽となった


もう生きていけないほどの白色で浄化装置が燃えていました


嫌い合うことも出来るよ世の中の善の日陰に守られながら


緊張はもうこ ....
夜、

暗緑色の

霧に覆われた

小さな凍った湖に、

静かに霧を割って

一羽の

羽の弱った小鳥が

落ちてきました。

すると湖は音もなく割れ

やさしく
 ....
街は震える。
街は震える、僕を揺り落とすほどに。
寂しく、恐ろしく
震える。
真っ黒に濡りつぶされた窓が
少し開いて、
赤い針が何本か投射される。
その骨ばった手指。
不揃いな歯。
 ....
この世はとても淡いけれど、
宝石みたいに見える場所があって、
ふいに街は夕日に溺れていく。

潰えていく、潰えていく、僕の命。
潰えていくだけが命。

僕が綺麗に消えたなら、
君は僕か ....
あるとき彼は巨人になりました
大きくて温厚な男でした
巨人になった彼は街のビルディングに鎖で縛られました
ビルディングの下を通る人たちは
彼を見上げながらも早足で駆け抜けました
ビルディング ....
眼の底で、美しい欠片が散って
誰もここには入ってこない
夕やけに焦がれるのも、今日でおしまい
昨日、すべての朝は終わった

とろとろと私の皮膚を空にくべて
誰もいない土地に巡り来た
―― ....
段々自分、
ひとりきりの自分を思い出している
昔からいつもノートを持ち歩いているので
「何を書くんだ」とよく父に怒られた
詩を書くとは言わなかった

ペンのインクが減っていきます
インク ....
あやされて育った。雲の切れ間から赤い赤い血が滴る。
ヒロイックな風儀に巻かれないでください。
遊泳する中でも、これ、この指は本物です。
操るのでなく、触る、目を瞑る、と
この指先が、世界の中心 ....
私は誰も幸せには出来ないと知った
空は暗くて私はひもじい

昼間は薬を飲まなくなった
薬に慰められるのが嫌になったから

今私は万年筆でかさかさ書いていて
万年筆の先だけが私の友達だ
 ....
この薄い感覚を泳いでいくのには
もう飽きた。
条件反射的に僕を、
ありきたりな人間にあてはめていく虚しさ。
未来が見えちゃうって悲しい。
劇的な変化なんて計算に入れずに
ずっともやもやして ....
薬を噛んで、私はこの身体から流れ出していく。
助けなら何でも良かった。
別にあなたじゃなくても良かった。
でも、薬も効かなくなって、音楽も鳴らなくなったとき、
あなたは、私にきっと会いに来てく ....
こんにちは愛の調子はどうですか感情的に生きていますか?


この冬をただ生きていて夕焼けをただ浴びていて何か足りない


人生は虹のようだと思います良くも悪くも生きてこられて


錯 ....
愛された過去は 風になったんだ

見つけることのできない 遠い風に

僕は思い出を 空に埋めよう


僕にはもう 何もない

確かにあったものが もう僕には……


宇宙にはい ....
完璧じゃない僕が
完璧じゃないあなたと一緒に
クスリの力を借りて ね
奇跡を起こそうとしている

心臓に穴が開きそう
少女は毎日UFOを見上げる

どこにもないどこか
首のない人たち ....
草原の中で
石ころに小さくなって
大きな青草と緑の空を
交互に眺めているんだ

きっと僕は
ぬるい砂の風になって
音のしない秋の中を
飛んでいく
冷たい雨

青い雨

ノイローゼのように震える雨垂れ

記憶を宿した暗い雨

金色の雨の音

昆虫たちの巣に流れ込んでいく雨

秋のやらずの雨

湿った車の音

国境に ....
寒い、銀河があるだろう?
私はそれに話しかけているんだよ
言葉は空から降ってくる
みんながそれを浴びるといい
私の顔がゆっくりと拡がっていく
薄い、銀河に

みんなが言葉を浴びるといい
 ....
私の裸は裸になって
受け答えするだけの自動人形だった私は
子供の頃からの生の肉になる

心の中でとくんとなる日常
その時が流れ続けるといい
夏 静かに冷えた 水道の蛇口のように

自分 ....
宇宙の果てに、ひとりでいれば、
虫の音が、眼の奥底に浸みてくる。

  空には人の気配は無くて、
  星も何にも語りはしない。

虫たちは、頭の中の波打ち際で、
幻みたいに、光ってる。
 ....
私はあなたの顔が見たい
いえ、あなたのその顔じゃなくて
誰にも私は伝わらないけれど
私は伝えようとしている
もしかしたら私は私を殻に包みすぎているかもしれないけれど

枯葉に出会うように
 ....
音楽が始まる。見過ごしてきたものを、ひとつ、ひとつ、記憶は、いつか逆流するものだし、私は私のふりをしていたいつかの私以外なのだし、私は、雨の時間を浴び続けている、灰色の、波。未来を誰よりも早く弾きたい .... 眠ると眠りの底に拡がる笑いの曲、全ては私の棺桶となるために存在しているのだ、螺旋状になった、壁紙を這い蹲っていく、全ての煙は上に上がり、全ての存在は下降し拡散する、あなたはただここに居ればいい、あなた .... 連れて行かれる。記憶には無い場所に。当たり前のように、私たちは、そこでは笑っていた。忘れてしまった夢の中で私はあなただった、分裂した水鏡が幾つも並べられてて。冷たい月の大地には、青白い草を電子線で出来 .... 未来は青く冷たい未来は青く冷たい未来は青く冷たい
過去は赤茶けて乾燥している過去は赤茶けて乾燥している過去は赤茶けて乾燥
している
今日はあたし頭が冷たいから、お腹の虫の行く先は、見えない
冷 ....
生まれ変わったらあなたは悲しくて泣いちゃうよ。餓えを知らないままでずっと、私の中で眠っていることも出来たのに。心は一度溶けてしまうと、もう、一緒なままでいることは出来ない。ねえ、ねえ、ねえ、私は何をし .... そう言えば君って生きてたんだねと3キロバイト読点無しメール


死の匂いするフレグランス着けたひとミルキーウェイ最上流の、牛


‘i,Pod.’直訳したら、「我が輩は、サヤである。エンド ....
i わ
たし は 書かなくてはならない
     と
i わ たし は
b le ee di ngggg
机に滲みていきました

ある 日 わたしは 
あたま に ラジオ  ....
止まれ
止まれ
僕の心臓

止まれ 止まれ
愛も 酷薄な告白も

僕の人生は凍結して
秘かに逆流するといい


冬の海に
どこまでも沈んで行く
ガラスの切符 ....
由比良 倖(205)
タイトル カテゴリ Point 日付
世界が歌であったなら自由詩121/8/30 17:52
距離と距離と距離短歌221/7/1 20:48
薬のない日短歌2*21/6/23 21:05
ある凍てつく湖の話自由詩5*21/2/7 23:48
デキストリン自由詩121/2/6 23:28
煙とともに自由詩321/2/5 3:39
ある巨人の話自由詩4*21/1/30 13:31
私の朝自由詩321/1/15 6:12
ノート自由詩221/1/10 17:31
ギター自由詩221/1/9 13:25
別離自由詩121/1/7 12:01
これから自由詩221/1/6 21:11
エイプリルに自由詩120/12/29 13:37
風の箱庭短歌420/12/28 19:45
愛された過去は自由詩1*20/12/25 7:25
Aquarium自由詩220/12/24 1:57
草原自由詩5*20/12/23 5:04
自由詩720/11/8 9:54
言葉の雨自由詩5*20/11/6 3:01
私はただの詩のように自由詩220/10/6 11:45
夏の夜中自由詩520/8/30 1:41
シルエット自由詩220/7/31 23:30
in future自由詩020/3/28 5:44
sign_A自由詩120/3/23 10:19
始まりの終わり自由詩020/3/14 4:00
21自由詩120/3/12 6:02
エンド自由詩020/3/9 12:07
about短歌120/3/9 12:05
inst自由詩120/2/7 18:19
海へと自由詩220/2/6 6:18

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