誰かが世界を斜に見て
誰かが世界を嘲笑ってる
俺は世界の国境を抜け
小高い丘からそれらを見てる
誰が世界を転がしてる
誰が世界を動かしてる
誰が世界を騒がせてる ....
ヒスノイズ駆け巡る頭蓋骨抱えて朦朧する呆然のミッドナイト、乾燥気味の手の平で触れる顔は、切り刻まれた死体のように味気なくて空洞だ、どうしようもない睡魔を抱えたまま雨が落として行く一 .... 鏡の向こうのリストランテ、流しの下の下水管、子供の服着たアダルトビデオ、虫の姿の新聞勧誘員
新しい雑誌のページで人差し指を切ったメアリーは血が止まるまでそれをちゅうちゅう吸いながらなんだか ....
こおりがとけてゆく
こおりがとけてゆくから
わたしははんしんはんぎの
ありかたをそこにながす
はんしんはんぎはうみまでながれるだろう
そしてなにか
おおきなものをみつけるだろう
そし ....
膨張する血管の中を流れるフラストレーション、悪い虫みたいに組織を押し上げて軋ませる、それがほんとに起こっていることかなんてどうだっていい、いまそんなものに苛まれているのさ
 ....
些細に行き倒れ
網膜は硬直を始める
騒ぎ尽くしたはずの夜
なぜ眠りはここを離れる
狂った蛇が食らいつく
後先のない牙の痛み
ぬるい温度を漂いながら
呼気に紛れた贄を ....
死んだプラネタリウムのそばの
かろうじて灯る街灯の下で
指と指をからませあった
身を切るような12月だった


旅自宅の途中で
こっそりと抜け出してきた
き ....
剥落する幾許かの、幾許かの輪郭を、新規の過去を手繰る輪転機の脈絡に乗せて、点滅する電灯の落胆のような痛み
病み落ちた魂のホメオパシー、降る闇の狭間の脱落、板張りの壁で散らばった羽虫 ....
暗く無残なブルースが、俺の身体を駆け巡る、暗くてむごくて無残なブルース、そいつが俺を作ってる
明るい言葉は、嘘にしか思えない、優しい言葉は、策略にしか見えない、ひときわ笑顔で近づいてくるやつは
 ....
きみはずっと、おれにそっぽを向いてなにか、おれたちのこととは関係ないことに躍起になっている、まさか世界はおれを残してすこし構成を変更したのか?そんなふうにしか考えることが出来ない四月の .... 雨が窓に描く模様は
脳幹で鳴り続けるノイズの色をしてる、指でなぞると
細胞がどのくらい損失しているのか判る
軽く頬を叩くくらいの雨降りのくせに
それは必ず鼓膜まで届いてくる
 ....
無呼吸性の暗示が
一番脳に近い毛穴で
不快な韻律の
歌を刻むころ
次々と実を落とす
植物は塗り潰された
路上で乾いた
失血死の痕跡を思わせる色に
落ちた実を齧るとどんな
 ....
「なんのために生きて、飯を喰ろうているのでございましょうかね」と
おれのなかに住む坊主に問うたら
「ここでごちゃごちゃ言うても詮無いことです」などと
こましゃっくれたことをぬか ....
音がしなくなったらそれは真夜中、立ち眩む心の声が聞こえる、小さなキーを押すときの、浅い水たまりを跳ねるみたいな連続が、今日という一日の記憶、今日という一日の…
四月というのに少し冷えすぎ ....
もう生きるのも飽いた
そんな言葉が
マジシャンの剣のように
おれという人間の
人生の箱の外から
何度か差し込まれる
不思議なほどに
致命傷は避けて
まるで生身の ....
神の火をひと息で握りつぶして
おれは幾千の真夜中の中間で
地上で最高の
太陽を目にする
脊髄を流れる
液が沸騰して
まるで電熱コンロみたいさ
おれは古臭い発 ....
絵具が水に溶けるように
ゆっくりと変わる空の色
きみのハモニカのブルースと
ぼくのストロークのアドリブ
ねじまき時計は喋るのが大好き
流しの蛇口は促されるまで
ずっ ....
むかし
むかし
あるところに


それはそれはたくさんの
こどもをかかえたおうちがありました


おじいさんと
おばあさんと
おとうさんと
おかあさ ....
カルアミルクな夕暮れを見送って
無傷の身体を預けるベッド
バラエティ・ショーの間にもそそくさと流れる速報が
「恐れることをやめるな」と警報を発する


「もうすぐ来る」「も ....
膿んだ傷のある腕を
長袖の服で隠して
調子の外れたハミングは
いつでも古いシャンソンをたどって
彼女はマリーと呼ばれていた
マリアンヌみたいなコートを
いつも着ているせ ....
出来損ないの
光線の具合
淡い影を
歩道に残して


セルジュ・ゲンズブールの埃臭さが
鼻先でゆらゆらと眩む
暖かくなり始めた
世界の息吹はノーウェア・マンには五月蝿過ぎ ....
カーボン紙に
まるめた銀色を
叩きつけたような
激しい空の下で
ぼくたちは
15回めの
約束のしかたを確認した
あれは
冬の日だった
たしか
冬の
寒い夜おそくだった ....
高速で変換される血液の濃度が突っ伏したおれの身体中を貫通し熱を塗りつけてゆく、無限のヘアピンカーブに残された感情のタイヤ痕、生はいつもすこし呻き声のような音を立てながら疾走する、誰の為のも .... 壊れた夜の片隅に身を置いて
時間の概念を分解してゆく
捨てられたまま白骨化した子猫の死骸と
使われなくなった給水ポンプの中の
身元不明の腐乱死体
道端で見た光景 ....
ねえ、君は誰かの
類似品になろうとしてるだけなんだね
安全地帯で
セオリーに従ってね


革新的だと君は言う
アヴァンギャルドで
他にないものだって
でも君は

 ....
温度差が酷い、オレは上着をたくさん着込んで新しいフレーズをモニターしている、時々モールス信号のように脳裏に忍び込む信号は一度話したことを繰り返し語るばかりで
オレは冷蔵庫から冷えたミルクを ....
なつかしい激しさをおもいだす二月
ねえ、ぼくら踊ろう、手に手をとって
行ってしまうものたちをかなしむよりも
「きちんと見送っているから」とほほえみを浮かべてあげよう
のどの渇き ....
鈍器で殴打し続けて骨に空く孔のような
錆びた鋸で引き続けて引きちぎれながら切断された腕か脚の断面のような
嘔吐されたあと風に冷え道に汚れて黒く濁る動脈の血液のような
脳味噌は日常の ....
そう、俺の首筋に鉛の様に染みついた痛み、叫び声を半分殺すような鈍重な…俺は真夜中の暗闇に隠匿された性質を探し出そうとしている、いまひととき心を納得させるような理由が多分その中にある…水溜り .... 夜は流れてゆく時に
昨日の温度を連れてゆくから
君は目を閉じて
手足をいっぱいに伸ばしているといい
送り忘れたメールと
入れ忘れた予定のことは
もう、とりあえず
気 ....
ホロウ・シカエルボク(1232)
タイトル カテゴリ Point 日付
World Is Mine自由詩1*11/5/25 8:16
朽ちた世界に降り積もる渇いた灰のささやかな音自由詩011/5/24 0:53
サム・ガールズ自由詩011/5/21 16:41
あつくなるなつのはんしんはんぎ自由詩4*11/5/21 0:55
アダムの林檎自由詩0*11/5/19 0:09
ほんとうの真夜中の在り方は知らねえ自由詩1*11/5/17 3:16
闇の向こう自由詩2*11/5/17 0:05
Absinthe自由詩011/5/16 1:07
俺の身体を駆け巡る暗く無残なブルース自由詩1*11/4/30 23:29
フラット自由詩1*11/4/24 0:36
そんなことどうだっていい自由詩3*11/4/22 22:52
冷たい溶岩流自由詩1*11/4/22 1:10
坊主憎けりゃ今朝まで( ゜Д゜)ネムヒー自由詩1*11/4/14 0:37
冷えた四月のかげろう、スライドする真夜中の枝の景色自由詩1*11/4/13 1:21
artery and vein自由詩2*11/4/9 14:49
メスライオンのやわらかな首毛自由詩1*11/4/5 23:02
オープンGの季節自由詩2*11/3/31 18:30
めでたし めでたし自由詩3*11/3/28 6:41
Bad Moon Rising自由詩2*11/3/17 23:27
マリー自由詩5*11/3/13 18:47
静かなまぼろし自由詩0*11/3/11 17:07
True Blue自由詩2*11/3/9 6:43
誕生と死後硬直(スピード)自由詩2*11/3/6 22:02
そして誰かがお終いの合図を出すのを待つ自由詩2*11/2/20 21:35
醜悪自由詩0*11/2/14 6:52
生じるゼロ自由詩1*11/2/13 21:58
Corcovado自由詩3*11/2/12 0:20
生まれたての詩人たちへ自由詩2*11/2/7 0:54
道標はなるべく愉快に自由詩011/2/6 1:26
君は引鉄を引きたい自由詩1*11/2/3 22:40

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