あおぞらをしずかにたたむ よるのまえ
ころがった
部屋は私のせまい家
いい加減に仕事しろ
処女じゃない私の鼓動に一角獣
愛されぬ
枯葉を潰し
頬に雪
茫々と 野を下りて 犬に非ず
チャリカゴにカマキリがいて帰れない
栗おこわ祝いの膳や敬老日
柿食べて今年の秋よこんにちは
野分晴銀杏拾いの人集う
臭うから踏むのはやめて銀杏の実
避けながら歩くのキツいからいっそ銀杏拾いかな
うろこ雲恋しやしふねき残暑去れ
....
ずすこんと茄子を切る音だけを聴く
蝉時雨我も蛹となりて眠る
繰り返す八月六日は蒸し暑く
破れ傘握りて走る通り雨
花火見る横顔真夏のピークかな
水甘しご飯も甘し祝禁煙
華奢な花 ひらひらひらり 風に揺れ
薄っぺら これからふうと 膨らます
くるんとね 巻きひげ しれっと寄り添って
まだ開けない 緑の袋 ハッピーハッピー
内緒だよ 風船の家 ハートのお猿
競 ....
色気のない
吐息を漏らす
煙草の香り
中年やまだまだやれる扇風機
一夜に十ばかりの夢を見続けよ
坂下り真っ直ぐ一つの夢に入る
満月や蓋を開けたる箱一個
破船一つ夏至の最中を過ぎ行けり
からす瓜繁茂しており十の首
紫陽花や十児を抱く物 ....
初夏のきみの窓にはいま何が
ミモザかなレンギョウじゃなしなんだっけ
エニシダの花あふるるデイケアの窓
施術台ホットパックして昼寝して
デイケアで居残りをしてバカンスや
お帰りの体操曲は白樺だって
さぶちゃんに白樺って曲 ....
第三次世界大戦まで昼寝
レシートの丸まる音を聞いて冬
僕の血を飲んだ蚊が飛ぶ僕を置き
死にそうな夏に撃たれる水鉄砲
茨城で bmw ぶっ壊れ
働けという声がして夏が死ぬ
無駄骨を折って肉断 ....
風光る
目に染む景色
こころ燃ゆ
そばにいる
君が笑うと
暖色になる
君笑う 秘密の庭の ヘビイチゴ
猫の子の 変わる目の色 恋の色
春雷よ一喝せなむ睡る吾を
触れる頬
風泳ぐ笑み
揺れる花
無駄話
笑え泣けるは
生活感
逝く春を巻き戻したし蕾まで
目を瞑る
温もり揺らぐ
頬の優しさ
死に真似の遊び似合いし部屋の春
トーストにチョコを溶かして春の湯気
拙い詩
春風拐わぬ
片想い
朧月照らされる君カスミソウ
返された履歴書の裏に描く桜
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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