カマイルカ潜る姿勢でとどまれり
とけていく かき氷機ですりつぶされた恋も
針千本シャッターチャンス逃しけり
一人身のビゼンクラゲの二日酔い
トビハゼにまばたきさせる中国人
イグアナの骨の髄まで真夏かな
{ルビ海神=わだつみ}やネオンテトラの群れの中
盆休み人生ゲームでは社長
ざらついた恋の途中や氷水
世の中の暗部も愛せ氷水
錠剤の足りない朝の氷水
炎天の砂漠に浮かぶ錆びた船
炎天の空に無人の爆撃機
炎天下半透明になるカラダ
蓮の花硯の丘の上の水
蓮の花天を指したる羅針盤
見えぬもの見えているもの蓮の花
青田風赤いバイクに二人乗り
青田風旅立つ君を送る歌
広すぎる青田のそばの墓地に猫
踏切の警報音や青田波
青田風山の向こうへ日の沈む
アバンチュール背でうけたる青田風
青田波セスナを上から撮るカメラ
青田波仕事帰りの消防車
夏深しボトルシップは雨の中
夏深し月を吐き出す遠い雲
夏深し影踏み逃げる子の笑顔
釣り銭の切れた自販機夏深し
風貝に 潮含まれて 海の色
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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