亡き孫の泣く声混じる蝉時雨
目覚めれば肥溜めの中夏祭り
寝てる子の口から油虫2匹
殺す朝殺される朝油照
もうひとつほら話いいですか
出さない手紙に本気のわたくし
責任をもってぶらぶらしている
起きたらますます看板になっていた
薬剤師が白じゃなくなる
虎の感触は博士に似てい ....
昼が胸ポケットから出てこない
目かくししてよろこんでいるところ
はりきりすぎて大きすぎる犬小屋
割りきれない計算に夢中
うじゃらうじゃら家族かけ出すよ砂丘
感動の最中に趣 ....
寂しさは いつも有るから 無さ感じ
秋の蝶母に恋して三千里
君の名はあしたも秋だ茜音空
小石蹴り缶から蹴って荻の声
燃え上がり産毛をこがすオイルのにおい風のZippo
物質の夜を満たすネオンサインの転がる路上で
ルーティーンなぞった指がタールにそまる
いつも通りのカーゴパンツでひそかに運ぶ日々の転 ....
アルバムを荻吹き抜けて箸立つ日
秋気澄む空からの声アコーディオン
並木道落ち葉踏み踏み万年筆
ざくろがてきぱき動き出した
約束できる場所探して自転車
宇宙に花びらが一枚あった
酔っ払って月光に落ちる
暑くてうそもつけなかった
昼と夜がきちんとしている食堂
く ....
奥義はアユの生き方に近い
自動ドアでピーマンに入る奥さん
アンテナ濡れてあんな人間がいい
定規で影を測ろうとして失敗
怪獣はひとりでつくるもの
落し水空の奥まで涙色
落し水頭の上で叩いた手
落し水倒れたままの砂時計
猫じゃらしポエジーのごと遊びをり
新涼や木漏れ日あつめ荷札貼る
秋高し路に野草のそよぎたる
国境に有刺鉄線秋燕
終電を逃して歩く秋燕
秋燕スコアボードに零並ぶ
冷蔵庫たしかにプリン入れたはず
猫耳をつけたる老婆秋薔薇
十六夜イスラエル製ガスマスク
名月やZOIDSゴジュラス・マーク?
越冬のツバメ途方に暮れている
辛い酒越冬つばめ啼きにけり
透明になりたる銃や散る桜
咲き乱れあかと白との秋桜
板塀に数多咲きける朝顔や
みぎ見れば三四輪の芙蓉花
菊枕嘘をついてる味がする
犬用のコーヒーガムや囮籠
電柱に突き刺さる首冬の月
41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.47sec.