電車の あっち と こっち
{引用=す………
…き……
……だ…
………よ}
もう ....
じぶんがいちばんでなかったら
じぶんなど、やりはしない
二つのレンズを外して見る。
境界なんて空には要らない。
分かってやれよ利口な人。
本当は誰より ....
昨日の嵐で庭の牡丹が萎れまして
そのくすんだ赤い花弁を撫でながら
ヤライフウウノコエ……と妹が呟 ....
ひび割れた木に
杭を打ち放つ
手は震えながら、
正確な軌道を描いた
度重なる不幸
闇の ....
気がつけば、貴女の躰で眠っていた
窒息しそうなほど、むせ返る色気の中
妖しいひかりが、神秘的に照 ....
必要の無いものは捨てられる
必要の無い人間は捨てられる
関係性の削除
捨てられた後はもう
....
秤の林檎にくちびるを寄せ
カリ、と音を立てて齧れば
金色に光る果実から赤い石がおちる
深い ....
書きたい事が見つかったので始めます
やめたくなったらやめます
感想は特にいらないです
スポーツのような真昼。
停止すべき者へ慰みを贈った
健康的な半裸の男(声はない)。
シンナーの ....
「別れる日は決めてあるんです」
あどけない顔をして
サラッと彼女は言う
離別の餞まで手に入れた ....
雨上がり
日曜日の朝
まだ薄曇りの光
そんな時間帯が好き
ピアノが雫を落 ....
胸のいたみに身をまかせ
予感のまえで肘をさすった
空がこどくを叫んでいる
あたらし ....
誰かに向けた心
目覚めた想い
途切れたClowd
光る雨 虹の道
{ルビ天空=そら}へ ....
草木と土の匂いが
とても近くにあった
大地に捨てられているのか、私の身体は。
顔を傾かせ
地 ....
ピーヒャーラ、ピ
ピーヒャーラ、ピ
日曜の昼下がり
買い物客で賑わうアーケード ....
なけなしの給料を下ろしに
近所のキャッシュサービスの
小部屋に行った
「 イラッシャ ....
僕はもう生きてちゃ
いけないみたい
ごめんなさい。
その声が怖くて仕方ないんだ
振り ....
糸は、絡まる
人は、悩む
考え込むように策を練る
糸は、切ればすむけれど
人 ....
ピラフ
シュウマイ
コロッケ
サラダ
結構美味しんです。
袋を開けずにチンして
手が ....
空を翔けたり
大地を翔けたり
海の中を自由に飛び回れる
....
凍えてる
なんて
いいわけを隠して
プールサイドに
埋めた
水草の気持ち
僕の
好 ....
「罰」
1.スラム
スラムを歩いていた
黒人のドラマーが路上で演奏している ....
卯の花の咲く花折れの峠道
皐月末心の中の昔かな
静かなりカラコロと妻の風鈴
その幹線道路を折れて
閑静な住宅街へ入る
丘へ向かって
ダラダラと伸びる坂道を登る
....
トムのクローンの僕は
実験の為、あるクラスで毎日授業を受けている
ルールは簡単
まじめに勉 ....
その少年は、真昼の公園の真ん中で、手にした星座盤をくるくる回しながら、
「あれは確か、かに座の一部 ....
かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線 ....
震える指で
窓硝子を撫で月を見て
太陽の残り香を
目を見開いてじっとかき抱き
そして貴方は
....
実と土のあいだ
鳥は落ち 飛び去り
叫びと無言 緑と足跡
人であることのさまよ ....
さすらいの
すべてがやさしく
しみるとき
風の
しるべの
まぶしさが、近い
....
「スライディングをして
サッカーボールを蹴った
ナカムラシュンスケ
が映るテレ ....
触れたくても 触れられぬきみ 手を伸ばせば届く世界にいるのに ....
それぞれに
ぽっかり開いた胸の穴
貫いてゆく
いのちの言葉
生きていて
僕よ どこかで あなたの
ましろい部屋の空間で
宙に浮いたペンが
血と涙の混じった文字をノートに綴る
開いた窓を仰 ....
靴の中身が煮えてきた
シャツは背中に張り付いて
ベタベタとした初夏の汗が出る
まだ夜は寒いので ....
数字の背景に
眼差しがならんでる
いくつもの湿った瞳が加算されて
とても大きな数字になってる
....
なくしてしまったものが
消えてしまうわけではない
わたしのものでなくなっても
世界には全部 ....
この空間は何だろう
時間にしておよそ三十分前後
圧縮された孤独に包囲され
今にも寂しさに泣 ....
ひとを好きになって
たまに 同じ想いを返してくれようとするひとに出会う
けど続いた ....
高い木をくくるように
熱い泪をこぼすように
あなたを忘れようと思うけれど
あなたは
相変わら ....
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