狂った猿が川を渡ったら
ひょうきんな猫があとを追い
恋する兎が溺れて死んだ
やさしい狸 ....
見えない津波に怯えながら
呑みこまれてたまるか
油断せずに流されずに
後悔
しなくてもいいよ ....
えにかいたように
みごとにころんだ
あたまのうしろで
ものすごいおとがして
なにがなんだ ....
ガンガンガン
バットで
芝生を叩き割って
「芝生が死んだよぉ」と
泣き叫ぶ子供と ....
練菓子のなかの干あんずを探るように
俺はストゥーパのなかを探ってみた
縞瑪瑙がひとつ布に包ま ....
明日がある
と貴方が言ったので
私はすこしだけ淋しかった
いつだっけ
明日がどこにあるの ....
ミルク色の夜が来て
駅からの長い道を
きみが帰ってくる
嘘という嘘を
ありったけ全部
....
奇妙な 絵だ
首を くくった
二人が 見つめっている
頭はなく
手足もなく
腹から ヒ ....
夢へと落ちてゆく瞬間
貴方を想う
乱れた心に
流れこむ無情
忘れてしまいたい事さえ
TVのニュースで流れる
時代に気付き
....
取り戻せない思い出と
失いたくない記憶がうずく時
どうすれば
感傷を越えることが出来ますか
....
読んで 涙して
読んで 微笑んで
心の洗浄 あなたの言葉
ほんのり
ほんのり
片思い
恋の悩みと語るには
あま ....
月の夜
わたしは犬と話す
板張りの部屋で
椅子に座り
大きな犬の頭を撫でながら
大きな窓か ....
I put a tip in pocket
how about cleaning moon,
a ....
はちみつがすき
癖のある濃い蜜も人差し指ですくい取って
甘い蜂の子のための愛情を横取りした気分
....
脳を食い散らかし進んでくる
羽音が眠りを起こさせまいと
頭の中で鳴り響く
ぐじぐじ
ぐじぐじ ....
もくもくの白さに
うるさいぐらいに蝉時雨
目をつぶれば 見えてくる
オシロイバナで化粧した
....
久しぶりの故郷
思い出つまった我が家
あの時あの人と語った場所
故郷はゎたしの思い ....
夏の暮れ
静風吹いて ....
どのようなことでも 理解するのに
見つけることのできないのは なぜ
このなりゆきの 先に見え ....
あかいボールが転がる
カーテン
....
優しさが 爪弾かれるも 泡沫と
振り向きもせず 貴方は泣いて
静 ....
不幸は甘い蜜の味がする。
だから一度でも
不幸を味わうと、その甘美さを忘れられず
毎夜毎夜、
....
やさしさをうたうは哀しき{ルビ歌人=ひと}ゆえか
いたみを知りてその{ル ....
神様 って叫んだら
涙がぴたりと止まって
顔が歪んだまま戻らなくなった
心臓からは ....
腹のポケットに手を突っ込んだら内蔵に触れた
瞬間 これを引き抜いたらどれだけ綺麗だろうと夢想
....
ウソを付くコツは
ホントを少し織り交ぜる事
ホントの気持ちは鏡の中にある
遠くから
....
夜の水の音
青と白の花
夢のつづきに至る光
髪を目を照らす
かつ ....
わたしがむやみに数えるものだから
蛍はすべていってしまった
わたしが思い出せるものは ....
通り過ぎて行く
その人の足音に
深く
耳を澄ます
ねえ
何処に行けば全部終わるのかな
思い出すの ....
相槌を打った拍子にしばかれる
理不尽と怒った拍子に褒められる
声もなく戸惑う拍子に捻られ ....
わたしはあなたといると
バカになる
何もしたくなくなるし
行きたいところもなくなるし
見 ....
どうしよう、も
どうして、も
もうじき 埋めにいこう
春になって 未完成な桜を見れるか ....
狂っていると
おじさんはぼくに言う
ぼくはじぶんのほうが狂っていると言いたいのだが
おじさ ....
あなたが
私をうかがってるうちは
私は大丈夫
あなたが
どんなにアンテナを
....
強い力で空を裂き
轟音残すジェット機と。
風に乗っていつまでも
無音ですべるグラ ....
生まれては消えていく日々
疲れたぼくのからだに
銀の雨がとおりすぎていく
夏休みのプール
歓声の中
泳げないボクは
すみっこで練習
大きく
息を吸い込んで
顔 ....
ちっちゃい鯨ね
ぼくの絵日記をみて母が言った
海色の夏休み
まちの博物館の
部屋 ....
ゆっくりと
呼吸する
緑の植物
ぼくの時間が
音もなく流れだす
風のない日に
ぼくは急いで
時計の針をもとにもどした
跡形もない道の上にやってくる、まっつぐな照明シグナル。
一体、幾つの尾根を越えてきたのか?数えもせ ....
錯覚でもいいから一生最後の花火
仕事中の脳味噌はとてもヒマだ。
だからビスを締めながらあたしは考える。
一日に24時間あるわ ....
帰り道に迷うのは
せめて僕のほうだったらいい
通りすがりで、そっと交わす言葉からは
いつだって ....
閃光と爆音が果てしなくつづく
長い長い夜だった
終戦前夜の静かな港町に
これが最後とば ....
波が押し寄せてくる
出し抜けに吸い取っていく過保護なアルコール
君が冷房を消してくれたから
....
子供達は塾へ行く途中
車の酔っぱらいをひき殺す
音楽は定型詩だと思うのだよ
それだけで
....
意識無意識が不自由な手で
ピタゴラスの缶詰を開けるとき
逆戻りした冬空は霙を降らす。
完売 ....
地べたに寝転び
子供の青空を見る
美しい腹を見せて
ジエット爆撃機が
堂々と飛んでい ....
編集担当のデスクに、どんどん山が出来ていく
原稿、取材メモ、伝言、領収書、手紙、新聞
未読書類、 ....
{引用=これは一種の実験的な作品です。筒井康隆の小説『残像に口紅を』をヒントに、章を追うごとに次第に ....
53rows, 1.04sec.