ほうれん草の種は小さい
ニラの種は薄くてぺらぺら
菜の花の種は小さくてまるい
アボカドの種の大きさはご存知ですね

今にも飛んでゆきそうな
ふわふわした綿毛の種を買ってきて
プランターに ....
新しい下着
新しい靴を履いて行ったあなたは
もう
この家に戻る気はない

蝉の脱け殻のように
全てを脱いで
新しい身体に生まれ変わって


生きて行く
生まれつき聾唖を背負った
人生は地獄だと
一本の大きな釘が私の胸めがけて突き刺してきた
その日から私は
果てしない透明の中に自分を失いそうになりながら
無音を指揮する能力を身につけようとして ....
この町のどこか
古いアパートの
薄暗い部屋の片隅にひとり
力なくうずくまっている
私を見つけたら
無駄な足掻きでもよくやったなと
労ってあげてください

あるいは
都会の真ん中で、大 ....
まあるい串団子をほおばって、
まあるくなる、
きみの顔もまた、
まあるいお団子、
夜、徹夜で迷路した。白い目でやってるよ。
よるてつやでめいろした しろいめでやってるよ


人が苦手で、捨ててカニが飛び。
ひとがにがてで すててかにがとび


寝て。真昼の何かに、カ ....
  



明るい空はとても気持ちよく
心は晴れ
今日も かわいい蛇がにょろにょろ
中庭の土の上 たわむれています
そこに さんっ と太陽が照っています


あぁ なんてのどかな ....
あなたは静かに家をつくりはじめる
静かに 何年もかけて

あまりにも美しくそれは成されたので
家ではなく 森や 額縁や ひとかたまりの風に見えた

静かに何年も何年も
何年も何年 ....

球と私
私は球の上に乗っている
球は宙に浮いている
浮いてぐるぐる回っている
回りながら周回している
私の顔の周りを
うるさくってしようがない

私の乗った球が私の顔の周りを回っ ....
誰のことも好きじゃなかった

ずっと誰のことも好きじゃなかった

自分のことはすこし、好きだった



みんな、この世の人はみんな2人になって

愛しあうのがいいんだって

い ....
わたしはとびうおだったので
まばたきもしなければ
泣きもしないし
空腹のために蹲ったりもしない
愛のために飛んだりしない
跳ねて すべりおちる
生きることだけをする
そして ぜったい ....
去年の年末に
急に
母がご飯を食べられなくなった

入院して退院してご飯だけは食べられるようになった

みんなに迷惑をかけたくないからと自然に弱って死ぬのを決めた日に父にすき焼きを作っても ....
わたし、夏のある日、グラウンド、土の中、埋まってた

その日、ミサイル、飛んだから、サイレン、ずっと鳴ってた

教室の、クラインの壺、餌やり当番、死んじゃった

秘密だよって、嘘つき、 ....
いまひとつ愛する力に欠けるので憎む力で補っていく


末永く憎んで生きていけるもの たとえば性別とか国家とか


愛よりも敵意が支えになることはあるよね空缶に挿す狗麦


「こいつよ ....
あなたの言うあなたが誰なのかわたしは知らないし
押し入れは騒がしい
新しい殺虫剤を買い
特に何もせず昼を夜にする

手を汚したくなかった
「手を汚したくなかった」
まあそうだよね

 ....
ぬかの手入れをし朝食を作りながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

PCに更新をかけながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

生活が複雑になりすぎた
多く一般人が置いてけぼり ....
後世が裁いてくれると思うには未来を信じる必要があり 完成した一日を私は見たことがない。
それを欲求するにつけ気持ち悪くなる。
どこまでつづくのか、この毛細血管内…
急性期、慢性期とは違う
退院前提の患者達に対して
病院が新たに取り組み
出来上がった開放病棟

十代のシンナー少年から
族上がりのチンピラヤクザ
アル中やヤク中やテキヤや
トラック運転 ....
棒人間好きなんだよな人がみなこんなふうならよかったのにな ばらばらと歩いていると

ばらばら
というこの擬態語は
この場合使えるのかどうか
複数ではなかったが
(そのつもりだったが)
個人的にある程度ばらばらと
歩いているつもりだったが

 ....
「人類の旗」なるものは未だない つまりそういうことなんだろう それぞれが秘密を持てるがその代わり「ここまで言わなきゃわかんないのか」 「嫌がらせとして長生きしてやる」と考えてもいい。参考までに。 千キロの移動をしてもこの体からは一歩も出られていない 近づくとうっかり殺してしまうかもしれない隣人だらけになった それはすごく運のいいこと 生きたいと思わないまま生きられるのは どうせあと百年も生きないわけで、そんなに急いで殺さなくても 川辺で凹んだサッカーボールを見つけた
泥に汚れていたので 水際で洗った
すると驚くほどつやつやと輝きだした
それは幼い頃に亡くした僕のボールだった

日に当てて乾かすと次第にへこみが膨らんで ....
昼間、干しておいた敷き布団

どこか小麦の香りかな

ひとまず、嗅ぐ

犬になる

犬になっている暇はない

はやく眠らねば

眠らねば、ならぬのに

やはり小麦の香り ....
凍湖(とおこ)さんのおすすめリスト(118)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
種【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩4*24-12-17
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指揮- 鳥星自由詩824-5-19
伝言- ヒロセマ ...自由詩12*24-3-25
おだんご- 本田憲嵩自由詩824-1-30
誰かの引力にカニが引かれた(回文)- 水宮うみ自由詩2*24-1-9
さびしい蛇- 家畜人自由詩723-11-2
- はるな自由詩1723-9-8
球_2- ブッポウ ...自由詩123-7-24
アイソレーション- 撫川自由詩123-6-11
とびうお- はるな自由詩1323-4-27
死ぬ、のはなし- 秋田の米 ...自由詩622-12-11
食べ残したから- 竜門勇気自由詩2*22-11-17
ある処方_五首- いる短歌121-12-24
こっち見んな- いる自由詩521-11-29
ハードモード- りゅうさ ...自由詩521-11-2
_- いる短歌121-11-1
おぞまし- ナンモナ ...自由詩5*21-10-16
年越し夜勤の思い出- 板谷みき ...自由詩3*21-10-14
_- いる短歌121-10-12
われわれ- いる自由詩3*21-10-10
_- いる短歌121-9-25
_- いる短歌121-9-25
_- いる短歌221-9-20
_- いる短歌221-9-19
_- いる短歌221-8-27
_- いる短歌221-8-26
_- いる短歌121-8-25
ボール- Lucy自由詩4*21-8-24
犬になる- クーヘン自由詩6*21-7-29

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