すべてのおすすめ
寒いけど髪きった
風がひゅうとさわる
後悔なんかしないよ
すっきり歩く
背中をのばして
梅がきれいだ
世界はきれいだなあ
なにかをリセットしたいとおもい
恒例のだんしゃりを決行する
てはじめに冬服
もう襟足をたてて歩かないことにする
首筋からはいりこむ空気をうけいれることにする
ぶ厚い靴下をすてて
地 ....
正直になんてならないほうがいい
ほんとうのことはあぶないから
手は口ほどにものを言う
うかつにひらひらさせないで
くちびるどうしてすぐ乾く
いえない言葉が熱いから
正直だった頃 ....
あめふって
あたまが重い
しんぶんにもぐりこむ
しゃかいっていろいろあるなあ
昨日もいろいろ起きたんだなあ
やる気のひもを
そおっとひっぱる
きれないように
そおっと
ぴ ....
夜になると眠くなる
おばあちゃんは言う
ちょっとうらやましいと思う
詩にくいつく
がっつりとだきつく
心の中で顆粒みたいにとけた
わかったような気持ちで
ほろほろと指を動かす
....
釣り堀で釣りをするのがすきだ
どこへもいけない水の底で
大きな魚がひそんでいる
敵は慣れたもので
エサが沈んできてもあわてない
口先でふれては
はねかえる糸がエサを落とすのを待って
....
道をほると
どんどんとほると
一体なにがあるのかとのぞきこんだ
黒々とした土の中に
なにがあるのかと期待した
ユンボでかきだされる黒い土は
内臓のようにみせてやっぱり土だった
そ ....
寒い季節に
ちゃんと寒いと少し
安心する
うまく笑えない私だけど
咲いている花をみて
少し安心する
道路工事のおじさん
地面をほっている
がりがりとどかどかと
そのうえに
....
だいっきらいな人にであった
大嫌いだったから
もしあったら無視しようとおもっていた
長い時間をかけて薄めてきたおもいが
きっと爆発するとおもったから
無視しようとおもっていた
笑っ ....
お風呂の中には水がある
どこからきたのか知りたくて本を読む
おぼれそうになりながら
読む本をささえる指
わたしはどこへゆくの
流れる水になって
言葉はあふれても
どこへもゆけないの
....
生きるためにふんずける
昨日の自分を
ふまれたらふみかえす
明日の自分を
影がうすくなって
ひとは大人しくなるようです
年月は目にみえないというけど
あなたの影もだいぶ薄いで ....
ちいさなちいさなしあわせを味わう
紙コップで飲むコーヒーのような
てのひらで包めるあたたかさは
確かにここにあることを知らせる
だれもがちいさなぬくもりをほしがるけど
簡単にその手を差し ....
がんばってね
うれしくさせたり
悲しくさせたりする言葉だ
そう知っておこう
晴れているのに寒い日
自分の影は
いつも黙ってついてくる
後ろから
離れずに
離れないで
....
あさはか
その響きがいい
ばか
よりはいいかんじ
そんな風に置き換えてみる
あのこがしんだ
その朝に
冬の音なんてどうせしないとおもう
私たちの前にはなんの音もない
空に浮いた私のカラダを
かろうじて文字が支えている
悲しくなんかないのに
雪がふるから痛いよ
まるで忘れていた場所か ....
うらむってつまらない
あいつのことで頭がいっぱい
うらむってつまらない
しかいが狭くてうっとうしい
高いところへいきたいな
そこから放つうらみの気持ち
きっとぱあっと広がって
な ....
ほんとうのこと
それは大抵が言ってはいけない
どんなに親しくなっても
むしろ親しいからこそ言えない
私が真っ黒なこころの持ち主で
ほんとうのことはいつだって真っ黒だから
もしだ ....
正しくありたい
そのときどきに
間違いなら間違いの中で
正しくありたい
他と違う
そんな風でなく
まったくおなじように
正しくありたい
いつでも
違っているから
自分が だ ....
雨の中カラスが世間話をしていた
黒い仲間は
雨にむかって顔をあげてとんでいる
そうだ
カラスは雨をこわがらない
どうしてわたしたちは
雨にうたれるとうつむくのだろう
どうして
....
小さい花は
自分が小さいことを知らないんだろうなあ
花より
大きい小さい私もてあます
師走にかたづけたい
かたづかない
昨日今日
私自身のこころ
おかあさんにだって
醜いこころあるよね
乱暴に掃除機かける母
その方がましだね
なんておもう私
無言の父
それぞれに通り過ぎる
まるで街の交差点のように
ちょっと寒い朝 ....
さようならと
言うひとの心はいつも
決着がついている
置いて行かれたくなくて
あせるのかな
わたし
遅れるのがいやです
みんな でいれば安心だなんて
そんなことないよね
いつ ....
幸せ
という言葉がついたものを買いたくなる
そんな時刻夕暮れ
ひとりはほんとにさむい
ネット上の文字が友達
だなんて言わない言えない
でもいいじゃない電車の
窓にうつるひとにつぶ ....
食器洗浄機であらう
ジャージャージャー
だれかが食べたお皿
だれかのたべのこし
だれかの命のかけら
ジャージャージャー
大量の水で
綺麗でしょう?
また盛りつけてください
....
ある人にはいい人で
ある人には悪い人
犯人探し
終われない
不幸を笑ってごめんなさい
自分の影をふんで
昨日から明日へとぶ
手をつないであるこ
いないあなたと
私もあ ....
眠ることがすきだ
だが眠れば明日がくる
夜になると眠るのが惜しくなる
きっと明日が近付くのがこわいんだ
夜中になくのは弱いものだけじゃないだろ
強いからなく
夜になにかを決意してな ....
とんぼをみない秋
あの
まっすぐでもなく
ふらふらでもないとんぼの泳ぎを
真似てみたい私の歩み
目的が
ありそうな顔をしてゆくこの道
噂をしなさんな
だれかがささやく
....
人生ってね
曲がり角がいくつあるのかな
いつも
間違えている気がするけれど
曲がった方が私の道になる
今日も分岐点
知らないうちに選んでる
普通のさようならをして
二度とあ ....
おばあちゃんは栗をむく
背中を丸めて栗をむく
かたいかたい栗をむく
息子にも
娘にも
孫にも食べさせたい
むいたほうが食べやすい
ただそれだけで
もくもくと
真剣に
一 ....
彼岸花が
目から胸へと突き刺さり
赤い秋が
まっすぐにある
背中にある罪悪感は
この風には重いのだろう
まだとべないこの身の
清め先を
また探す道
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