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田んぼと田んぼにはさまれた道
農機具の後ろを走る高校生
同じはやさのふたり
会話などしていないだろうに
なぜか親子にも
祖父と孫にもみえてくる
並んで走る自転車の君は
どんな夢を ....
いるものと
いらないものにわけなさい
その基準がおかしいのではないか
なんて言いたくなるおかたずけの時間
いつもそうだ
決められない
いつも
古い家の古い小屋には
古いもの ....
いつでも心配があるから
私の背中は少し重い
そういえばランドセルは重かった
ぜんぜん魅力的じゃなかった
どうして背負わなきゃいけないのかと
毎日おもっていた
それをあけたりしめたり ....
あたたかい飲み物が
親切に感じる朝
みえない壁をよじのぼり
今日をこえる自分を想う
いくしかないよ
今朝咲いた花が羽のようにみえる
目でよむ気持ち
あたりはずれが激しくて
確かめようと
もがくのは心
頭冷やしなさいって
夜にさとされて眠る
あしたのかぜを
おいかけて
ひとみをとじる
心はとじるのかな
風 ....
逃げてはいけないらしい
自分から
世界から
逃げたくなるらしい
だれでも
いつかは
ぐるっとみまわしても
手ごたえがなくて
ふっと上をむいたら
いつでも空
足の裏が地球 ....
心って
どんどん折れ曲がると
だんだんまんまるになっていくんだって
だからだいじょうぶなんだよ
きっと
だいじょうぶなんだよ
くやしい涙ごしにみた空にも
綺麗な星がたくさんあった
心の中に闇があり
心の中に太陽もある
あなたのことを想う時
少しあったかくなるのは
太陽が加速したから
私が歩けば
心もころがって
ほんのすこしずつ丸くなると信じたい
....
海から遠い場所で
服についた砂をはらう
風にのってかえる砂は海へ
夏の夕方は
暑さの残り香がぺらりとおちて
いっぽ いっぽ秋にむかう
後ろ姿のこどもは
あなたかもしれない
....
強いひとを知っている
強いひとはやさしい
ふかいふかいところでやさしい
わたしはやさしくないから
よわいままなんだ
よわいままだからおれまがる
はやく強くなりたい
ねむっているお ....
ほんものがほしい
出来れば触れられるもの
出来ればあたたかいもの
ほんものがほしい
あなたもそうだとおもう
ほんものですよ
そう言って触れてあげたい
なのに自信がない
ほんもの ....
とんぼはまっすぐ飛ばなくて
上へ下へ
ゆるいカーブをえがきつつ
さがしてるのかな
自分の道を
空は高いばかりじゃないけど
人と同じ場所に
なぜいるのとんぼ
地面にくっついてる
....
少し早く起きると
白い時間ができている
まだなぞっていない時間
自由なようでいて
もうすでに枠ができているから
はみでることは許されない
希望がある気がした
今日のこれからに
....
なぜ夜があるのでしょう
それは星をみるため
星ってなんなのですか
それはいのちです
それが証拠に
こんなにも胸がゆれて
いつのまにかこたえが届いている
かみしめることで
あ ....
おんがくをきくのにあきたから
文字の海でおよいでみる
文字は静かな刺激がここちいい
肌にあわないときもあるし
おなかにあわないときもある
だけどどれもしずかでしみいる
そんな文字はわた ....
うなぎはぐねぐね
おやじもぐねぐね
むすめはげんきだよ
わすれてるんだろ
いつのまにかいないことが
あたりまえになったけど
おやこだよ
わすれるな
わすれてくれるな
ぐね ....
母親はいつも重い
遠くても
近くても重い
あなたをおもうとき
いつまでも私はこどもで
あなたはきりりとしている
げんきでいてください
なんて
いえないから書く
いえないからた ....
言葉には棘がある?
だから履いたら足が痛む
言葉には角がある?
だから当たれば胸が痛む
言葉には温もりがある?
だから抱けば涙が流れる
支えられて
傷つけられて
癒されて
....
いつから願い事をしなくなったのでしょう
かないっこないからじゃない
夢がなくなったんだよ
私よりも
先に歩いている大人たちは
そういうのです
少し後ろを歩いているはずの
子供 ....
すすんでは後悔して
そんなくりかえしのための夜がある
空がまっくろでよかった
そんな風にいつも想う
みられなかったり
みえなかったりで
暗いのはいいね
あかりが目印になって
そ ....
なにものにも出番があるに違いない
そうおもわれてしまわれている
いつか
いつか
部屋のすみにおかれた文具のように
ひっそり
それはあなたがわすれていったものたち
だれがせめられる ....
むかでがのんびり散歩してたら
にんげんがさけぶんだ
あわててむかで
はしるはしる
足はからまわりして
からまるからまる
なんにもしません
むかではなきながら
からまる足をうらみ ....
蛇が
つばめの子が大変おいしそうだと
どうしても食べたくてたまらないと
細い棒を伝ってやってきました
なにも知らないつばめ親子は
しずかに眠っています
にんげんは驚いて
蛇をつつ ....
ひとは
自分では
はじめることも
おわることもできない
できることは
ただすすむだけ
うろうろと
ふらふらと
すすむだけ のろのろと
それをみただれかが
指をさしてわら ....
鳥は
飛ぶ訓練をする
幸せでも
不幸せでも
ひそかに
ひそかに
夢をみるのだ
別の世界を
別の自分を
飛んでいる自分の羽が
風となる日を
全部一方通行だと知っていれば
大人しく回り道ができるのだろう
知らない道は
いきあたるまで前しかみえない
後悔するのは
戻ることじゃなくて
遅れることなんだよなあ
競争してし ....
ぐれいぷふるうつは
少し苦くて
少しあまい
目にしみるのは
ルビーの涙かな
ぐれいぷふるうつは
ひとりでたべるには多すぎる
わけあいたい苦さです
あなたに似ています
ルビ ....
幸せになりたい
くやしいときそうおもう
幸せの定義なんて
知ってて知らない
言葉にならできるとはおもうけど
私のそのときの幸せってきっと
言葉になれるものじゃあないんだ
言葉 ....
心には穴があいている
わざとあいているんだ
いろんなことを
おとしこめるように
わすれたふりで
ねむれるように
お風呂にはいると
それはぷくりと浮かんでくるから
そっと両手でな ....
心まで渇いていたから
冷たい飲み物をたくさん飲んだ
きりきり痛むのは
カラダの真ん中あたり
たしかあなたがいたはずの
芯まで冷えて
まだ早いことを知った
夏日の今日
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