海の上を歩きながら
探し物をしている
水平線に
今日も日が沈んでいく
月明かりの下
見覚えのある親子が
海水浴している
あの頃わたしたちは
家族だった
ちょうどそばにいたネコを引き寄せた

ひっかかれて少し泣いた

ネコの体に顔をうずめて匂いを嗅ぐ

ねこくさい

ネコは諦めたように
うにゃうにゃ言ったので

遠慮なく会社の愚痴 ....
セイタカアワダチソウは
アレロパシーによって
攻撃物質を出して
他の植物を全て枯らしてしまう。

しかし、そのうち、その毒で
自分自身も枯れてしまう。
自分の事ばかり考えていると
自滅 ....
帰宅の
駅のざわめきに
隠されて降りつづける
夕立
だれも見つけることができない(のは
だれもが濡れて
まばゆい、構内の
あしもとから順に深海になって

快速電車が文字の編み目を ....
石で打たれるような
犬に追い立てられるような悲しさに
居ても立ってもいられなく
ただただ早く帰りたかった
日没に向ってひたすら走り続けた


貝のように固く握りしめている
決して手放し ....
わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う

わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
{画像=120705001029.jpg}



小さい頃の僕は
捜している物はいつも
手の届くところにあって
幸せだった


それが一段背が伸びた頃から
少しづつ遠くなった で ....
人のいないところばかりが豊かなので
人ではない人は首をかしげた
どうして自分は
豊かではないのだろう


顔も名も
家族も憶えられず
波だけを数えていた
溺れては ....
お得意のハサミで
夜を招きよせる
美容師の笑い声

あはは
あははと
距離を縮めていく

やがて彼は
潮目に沿って
金色の糸を流す

彼女達は
心からは笑わない
ただ彼に
 ....
向き合った途端、一瞬たじろいでしまった
あまりにも真っ直ぐに見つめられて
ファインダー越しに覗いた
淡いピンクの大輪


千重咲きの奥に守られている花芯は
何か語りた気に
唇をうすくほ ....
盗まれた
海の藍一色
ペン先に浸し
描かれた
白磁に咲く
蘭の花

開き行く茶葉の
馥郁たる芳香が
矢車草摘む
少女の面影を
うつし世に誘う

リフレイン
君にまた会えた
 ....
言葉が足りな過ぎても、多過ぎても、
どちらにしても傷つけてしまう
伝わっているのか気になって
伝わり過ぎてしまっていないかも気になって

調度良い と感じるまでの ....
雨の糸
紡いで布を織る

星の子
風邪を引かぬように

七夕
願い事を書いた短冊

白紙の未来
ペン先がじっとみつめている

願い事
人の数だけあるのだろうけど
根っこのと ....
虹の画家の回顧展を見に行った

虹のグラデーションで染め上がられた
フォルムの絵ばかりが流布していて

そんな絵しか描いていない
と思っていたから
異形のフォルムを纏った
怪物のような ....
「怒」


怒れ
とりあえず怒れ

開けろ
風穴を開けろ

亀裂でもいい
そこから侵入しろ

浸透でもいい
じっとり考えながら浸透しろ

正義ではない
生活だ

 ....
釣り堀の釣られる魚釣れぬ人

JR三鷹で降りて桜桃忌

短夜や痴豚のラジオ聞いており

南天の花に雨粒直撃す

夏至の日が一番嫌い吸血鬼 

藻の花や子供に会えぬ日は続く
 ....
白いミルクに 足先を浸す
グラスに浮かんだ 臆病な飛行船は
午後の温度に溶けていく

飾りだけの生活や
苦し紛れの性格に
飽き飽きしたころ
夏の気配を感じた

ノートの罫線に陽の光が ....
雨いくつか
ふりそそぐなかで
思いだしている

傘をさすのをあきらめて
抱きあった

抱きあえば
しんまで濡れて

雨ふるふる
あきらめる

いまごろどこかで
かわいて ....
階段をあがってゆく

雲への階段を

水色ののぞく階段を

死んだように生きている

生きているはずなのに死んでいる


大海原のいちめんに

ひかりが刺さっている

太 ....
別れの朝
男に眉カットをせがんだ

手先の器用な男は
小さなハサミで
体をまげて
カットしてゆく

接近した顔に
息がかかる

ほらできた

すっきりとした眉

ありがと ....
半分皮を剥がれた人体模型


ホルマリン漬けの胎児


『密会』と言う名がふさわしい場所


此処で総てが始まり、総てが終わった


もう二度と戻らない蜜月


 ....
月の雫が星の子なら
ひかっているのがわかります

蛍が真似て
ほんのりひかる

あたしとあなたの
心のなかも
てんてんと 
ひかればいい

この闇のなか
吐く息が白くなって

煙草の煙と区別がつかなくなる頃

私は失恋をして

ショートホープを買った

短めの煙草は

涙が乾くのも待たない
 
 
ケント紙の家の中で
リンゴを煮ていると
蟻が集まってきて
椅子の傾きを直してくれる
サーカスのあった夜
話もないのに
冷蔵庫を開けた
 
 ‬
風のち雨のち曇り空
わたしのこころの
お天気です

一つ足りない
忘れていない?

こころの湖面が
ゆらいでたずねる



晴れのち雨のち曇り空
のち晴れ晴れさやかな
風 ....
これは友人の女性の話なんですけど、

その女性の旦那さんていうのがね、なかなかの古書コレクターで、
古い推理小説とかをたくさん集めてて、それをこう、ずらーっと本棚に並べてね、
それを眺めながら ....
カノープス

君は古びた飛行船 がたがたと鈍い音を立てて
かみなり雲の中を いつまでも飛び続けている
流れ星が追い抜いて飛んでった 遥か遠くへと
選ばれた誰かの名前を その輝く尻尾に宿して
 ....
夏の盛りの
透明な記憶の破片

縁側のよしずの陰の
幼すぎた沈黙

君のちっちゃい手が
大人びた仕草で
泡立つコップを
気まずさの真ん中に
ふたつ置いた

言葉の結び目が
 ....
小さな花が
音も無く咲くとき
小さいなりの輝きがあるだろう

太陽は
惜しみなく笑顔を贈るだろう

私たちは
知っている
どんな花も魂をゆさぶると

小さい花は
小さいことを
 ....
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
ではなくて
ごめんなさい

せめて日英共同開発のあんぱん機関車トーマス号で

春野を親子で車窓の旅のどかなひととき

まさかこの写真じゃ
お ....
窪田さんのおすすめリスト(402)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海水浴- 小川 葉自由詩512-7-6
ネコ- 暗闇れも ...自由詩912-7-6
アレロパシー- ペポパン ...自由詩9*12-7-5
家路- 伊月りさ自由詩7*12-7-5
空っぽの手のひら- ただのみ ...自由詩21*12-7-5
7月のNobody/Something- そらの珊 ...自由詩19*12-7-4
想像の手を伸ばして_/_ _それは繋がって行く- beebee自由詩29*12-7-4
白桜鬼- 木立 悟自由詩512-7-4
アドリアネのブロー- 和田カマ ...自由詩2*12-7-3
乙女椿- 渡 ひろ ...自由詩24*12-7-2
アールグレイの邂逅- 和田カマ ...自由詩3*12-7-2
あなたを補える場所- 中山 マ ...自由詩112-7-2
ささやさや- そらの珊 ...自由詩24*12-7-2
虹だけじゃない- kauz ...自由詩6*12-7-1
刹那的発泡詩_<_2_>- nonya自由詩22*12-7-1
_俳句2012_6月下旬- 北大路京 ...俳句15*12-7-1
a_ice_air_ship- Akari Chika自由詩5*12-7-1
雨かわく- はるな自由詩612-6-30
海の階段- 吉岡ペペ ...自由詩212-6-30
眉カット- 森の猫自由詩8*12-6-30
人体模型は愛を囁くか- 永乃ゆち自由詩6*12-6-30
月の雫- 朧月自由詩312-6-29
ショートホープ- 永乃ゆち自由詩7*12-6-29
眠い朝- たもつ自由詩512-6-29
梅雨の、ゆ- もっぷ携帯写真+ ...312-6-29
蔵書印- だるま自由詩112-6-28
カノープス- itukamitanij ...自由詩3*12-6-28
サイダア- nonya自由詩24*12-6-27
小さい花- 朧月自由詩1512-6-27
菜の花まつりにて- 梅昆布茶携帯写真+ ...10*12-6-27

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