うまく言葉が出てこないから花の種をまく ピアノの音
芝生の上
アリが歩く
ネコの声

まぶしい
太陽
麦の穂
犬と遊ぶ少年

そよ風と
木々のざわめき
午後の紅茶
ティーカップ
花火は夜空にとどまれない

星のようにはとどまれない

長い時間を見つめれば

星も夜空にとどまれない

地球も宇宙にとどまれない


生まれて消える

それだけなのに

 ....
子どもの頃
夏になると
庭に母がとうもろこしを植えた
毎日水やりをするのは
弟と私の仕事だった

「これ、なんていうとうもろこしか知ってる?」
「とうもろこしに名前なんてあるの、おねえち ....
弱さを強さで
コーティングした
直立二足歩行の木偶の坊

愚かさを優しさで
マスキングした
なんとなく文化的な唐変木

心という
自滅回路の中で
思い上がっては落ち込んで

 ....
あるいはこれが
さびしさなら
まだ よかったね

線路のわきの
姫女苑
のこった青に
境界を引き

のばした先に
ぬれた鉄柵

あるいはこれに
なまえがあれば
なぐさめ ....
裸足で歩こう
もともと
裸足で生まれてきたのに
飾ることを覚えたから
うまく歩けなくなったんだ

裸足で歩こう
危険だというけど
今 以上に危険なんてない

確かめればいい
傷つ ....
遠い異国の丘にある 
旅先の宿で、軋む階段をのぼり 
入った部屋の開かれた窓から、身を乗り出し 
いちめんの街を見渡す 

日々背負っていた 
「悩み」という名の重たい荷物が 
ここでは ....
 
 
最初から、少年も
少女もいなかった
ただ、名前すらない、
願いのようのものが二つ、
風の中で
寄り添っているだけだった
大人ってばかだね
大人ってばかだね
そんなことを
 ....
ふしあわせを
全部抱え込んだようなふり
してさ
きみは息をしているみたいな
ことをいう

ひくつになって
誰かのせいにして
世の中のせいにして
いきていくのはしんどいね
 ....
圧縮されたファイル
記憶という
過ぎ去った時間

遠くで花火の音
安全地帯からは
それをみることは叶わない

蒸れた熱が
蜃気楼のように、ゆらぎ
ここではない何処かへ連れていく
 ....
{画像=120721002547.jpg}



曇り空が雨になった
今日も外はたっぷりの湿気と
喉を締め付ける暑さだ
雨滴が大きくなって硝子を叩く

雫が流れていく
交差点は水煙 ....
読みつかれて ふと
雨音に包まれて

物思いに耽る蛙と
草むらに潜む

文庫の中は
土砂降りの文字
連なり意味成し物語り
意識下に滲み濾過されて

何を読みたいわけでもなく
 ....
黄昏時の青空に 
遠く聞こえる 唸り声

暮れゆく山の稜線に
赤く響く 叫び声

黒く染めゆく山肌の
静かに震える 樹々の声

天空高く呼びかける
言葉の辛さ 曖昧さ

生きる ....
ひとはじぶんの考えたいように考える

外部からもらったヒントのようなふりをして

内発的に湧き出たヒントのようなふりをして

ぼくはじぶんの考えたいように考える


淋しい夏の空

それは十度目

秋 ....
西瓜の皮の饐えた
匂い

溶けかけたアスファルトの
執着

潮の香りで擦り剥けた
夜明け

逆光の中で振り返った
誰か

何処から剥がれ落ちたのか
皆目見当がつかない
 ....
夏を待つ間
透明な
ガラスのコップに
冷たい水を注ぐ

満ちていく
満たされていく
透明な入れ物に
透明の中身で

夏が来る頃
どこからともなく
水滴が現われて
コップの魂を ....
忘れられた歌

幼い日の

遠い記憶と

優しい嘘


軽い眩暈と

心臓の鉛


どこまで潜ってゆくの

どこまで走ってゆくの


世界は等しく朝を迎えるけれど ....
蝉  時  雨  ゆ  め  の  入  り  口  見  つ  か  ら&#1 .... うすっぺらな私はとにかく
なんでもいいから
そこらじゅうに溢れ落ちている言葉を拾う

うすっぺらな
紙に書かれているセリフを
ぺろりと舌に乗せて
呑み込む

うすっぺらな
スクリー ....
とくべつかたい
ピスタチオのからは
男の子に剥いてもらうべき
力みながらも丁寧な
あかく膨張する指さき

そんなふうに
やわらかい衣服もおんなじように
色っぽく剥けばいいって思って ....
雨の日に

モンシロチョウは何思う。

どこでか弱い羽休め

どこで蜜を求めるの。


私は独り

傘の中。


蝶のようには飛べないし

蛙のように鳴けもせず

ただひたすらにあの人を

思って傘を ....
鉛筆を研いでる間に書きたい事を忘れてしまう

(何もしなかった日)
この道は

いまも昔もこれからも

朝も昼も夕方も夜も

悲しかろうと嬉しかろうと

これが今生のお別れであろうと

そこにある

それを平和というのだろう


病にたおれて病をかくして

おおきくお ....
原寸大のあいを
ゆりかごで揺らす
太陽のひかりを浴びて
おおきく育まれた
栄養素というむすびつき

遠くで誰それが呼んで
名があかく色づいたよう
葉脈を通って
根から吸い ....
広島と山口を旅した春

26年まえの薄曇りの駅

初めて泊まったビジネスホテル

飲み慣れないスーパードライ

吸い慣れたマイルドセブンライト

深夜番組見つめながら

予定などないあしたをぼんやりと ....
ちいさなフリルの紅が

ちぢれた風に

澄ました顔でゆれている

百日咲いたら散ってゆく

蒸す日差しの

恩師の休むベッドの上


疲れたからだを考えたら

さるすべり ....
停泊中のフェリー
汽笛を鳴らし動き出す
運河を越えて大海原へ

波に流されることなく
様々思いをその身に携え
水平線の遥かその先へ

乗り越えられない夜があって
置き去りになった思い ....
 
 
夜の駅、少年と少女は
ベンチに座っていた
この町を出たかった
手の中には僅かのお金
二人だけで生活するには
あまりに幼かった
それなのに小人料金では
もうどこにも行けない
 ....
知らず知らずに
君を刺していた

心の何処かが軋んで
君を刺していた

誰にだって
有り得ることなんだ
僕達は棘を抱えて
生まれてきたんだから

気をつけていても
何処かの ....
窪田さんのおすすめリスト(402)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うまく言葉が出てこないから花の種をまく- 北大路京 ...俳句9*12-7-22
昼下がり- ペポパン ...自由詩15*12-7-22
花火- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-7-21
とうもろこしを茹でながら- そらの珊 ...自由詩19*12-7-21
ジブン_(_ヒト_)- nonya自由詩21*12-7-21
鉄柵- はるな自由詩512-7-20
素足- 朧月自由詩612-7-20
世界の絵本- 服部 剛自由詩412-7-20
ボーイ・ミーツ・ガール(もうひとつの)- たもつ自由詩13*12-7-20
ことばのしずく- かんな自由詩7*12-7-20
夏の鍵- そらの珊 ...自由詩15*12-7-20
夏の雨_/_浸透水- beebee自由詩27*12-7-20
雨読物語- ただのみ ...自由詩34*12-7-19
詩人- ……とあ ...自由詩9*12-7-19
透明な陽射し- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...512-7-19
鈍痛の南側の季節- nonya自由詩22*12-7-18
初蝉- そらの珊 ...自由詩23*12-7-18
心臓の鉛- 永乃ゆち自由詩15*12-7-18
夏風記- 本木はじ ...俳句7*12-7-18
言葉拾い- 灰泥軽茶自由詩8*12-7-17
ナッツ・ケーキ- はるな自由詩812-7-16
傘の中- 永乃ゆち携帯写真+ ...5*12-7-16
ポエム- 自由詩12*12-7-16
平和- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...212-7-16
逃げ水を追って- かんな自由詩5*12-7-16
遥か空のした- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...812-7-15
百日紅の夏- 吉岡ペペ ...自由詩612-7-15
運河- 1486 106自由詩612-7-15
ボーイ・ミーツ・ガール3- たもつ自由詩8*12-7-14
- nonya自由詩19*12-7-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14