すべてのおすすめ
奴隷らの金歯くすます誕生の飛沫

茶したたる階下を泳いで出ていく

土踏む葉に涙し たかが宿命など

足を損い渡せぬ絵画に群れなす御魂

山よりもクレーン高い場所から息

逆流に佇 ....
オルゴール火口そばに音ごと流れんとす

ねむりに沢 よこたえて仮に香る肉体

石室の闇に消えゆく滑降痕

月に目を奪われ充血している月

飛ぶなどしてつまさきをこころにのせる

凧 ....
息止めてトランペットを組み立てる

菜を並べるまっすぐ雨になるように

遠くのビルを飛び降りる無数のドミノ

日没に窓砕かれ見え出す透明街

誰彼の名前叫んでねじまく熱

鮮やかに ....
氷河の飢えに近寄り呼吸差し上げる

火事近隣に何らかの予感ボタンを袋に

車内から傘を差す子ら笑いつもげつ

ふと硬い光にぶつかる朝を見上げる

山小屋をダンサー過酸化して踊る

 ....
来賓は枝を内蔵したカナリア

倒れた門の影が立って入口

電報打つ行方不明者の虚ろなバリトン

雪塊囲む石 消えゆく 一時間毎に

無心の蔓の侵入百年間許す

ペガサスの腹筋白く雲 ....
この街を見上げるいつかを歩いている

夕焼けを毛布に焼き付けて夜の火

ハンカチ横切る誰かの頭上を傘で愛す

全ての弦こともなげに切れ黒い目のヴァイオリニスト

星雲を気配として佇む地 ....
カラーテレビに色とりどりの濾過映る

策尽きて月待つ村の異様な過疎

逆さまの鉄塔の中を渦巻く石油

墓殴る顔の形に変わるまで

二階から鉤爪と少女の嗚咽

前頭葉にアルミ箔貼られ ....
綿眺めて暮らす明くる日も明くる日も朧

不慮の隣人また白黒に配信され

キリツキリツと鳥が鳴き針だらけの天井

米量る音血の減る音が手をつたう

動力装置をちぎる人形たましい見えて
 ....
からっぽの川に背中と角が見え

致死量の置き絵またの名を個展

扇子に隠れる微笑と極北の流刑地

痩せ細る身で貫く廊下のスープ冷える

見たことあるよこの火事このあと親が死ぬんだ

 ....
土砂と分かつ孤独をヘリが迎えにくる

雪に焼かれて木々まっ白に背骨

業に似て四ツ首・三脚・胸に目ひらく

あとは原子炉までずっと下り坂

今日は石碑が北にあるから日影はないです

 ....
祖母はオレンジの光五つ隠し子守唄

昆虫の手足やわらかくかくかみなり

窓に映った雲にさらに窓が映りまたね

逆光に蠢く老人らのゲートボール

なくなるまで月から灰が降り続ける

 ....
心臓の音が滞空時間を刻む

私園の片隅から色とりどりの風船湧く

にまいばのあいだとおってかえって、風

疲れて電極みたいってことを壊して伝える

飴煮えて逃げる兄弟のつめたい息

 ....
くすむ孤児院の支柱誰かである時間

鉄吹雪やんでくれ動悸がとまらない

かんむり授かる牙 まみどりからやりなおし

目が冴えて月光よりも静かな猿

もう末代本能寺から髪の傷み

草 ....
暗澹と試掘し立役者の前で

砕かれてむらさき

打ち寄せる波予感して震える花

牧師殺しても殺しても白い態残る

人格得て同義語と化す口と靴

布背負う重さ服もその一枚に数え

 ....
音階の一部が透明な小石

古代から引いてきた糸ついに張る

網の庭の下に住む 髪の毛は木の根

バター溶け出し箱に終わりゆく徘徊

ある標高の白い雲から白い服

殺意が液体になり家 ....
船舶ぶち抜いた後のしめやかな横断歩道

どの春も列挙したくて生き長らえる

熱波による死者そのまま海を渡る

高射砲以外はロンドンで靴を買いました

血の繋がりも連絡先もないパーティー ....
砂時計まで辿り着けずに錆びる鼠

誰にも言わない物置静けさ滝の跡

地球かかる空眼底の真空つぶる

肺に泉転移して斧咳き込むたび

故郷を捨てて砂金と蟻を握ったまま

疑う余地をシ ....
少年少女の斜線部 成長のたび減る

針金で縛られた書簡霞に吊るす

コンパスの上半身を他国から見る

栞は砂しかもサハラの貧しい村

魚の形の輪乱すダンスいつか陸へ

火の粉に礼  ....
川辺でグラタン食うソーセージは笹舟で来る

美しい涙に沿って目をさがす

覚えたての言葉で「疲れている」と言う

板立てる音の目覚め深き上海

黒い咳計る無傷のメトロノーム

流れ ....
水際でいきしにくいうつたびおもう

プリンどけて密林の密を吸い上げる

日没とはなんらかの焼却であり点呼

軽石でかかとを削る息ふきこむ

はじめとする蛇の出てきた空腹を

メロン ....
あばらが広がる音木星を抑えきれず

雉逃がして頸動脈を光らせる

きれいな布の折り目からつがいの妻

さながれて時々の口笛で育つ

あと一滴を水筒は滝の如く欲し

リバーシに赤混ぜ ....
降り抜けば雨も積んでやろう

家々々から人々々がゞゞゞゞゞゞ

鵜が羽ばたきをやめ虚空を見つめていた

仮の名は嬲ってあるためよく見えない

雑草に甲羅を着せて森語らず

俎上にい ....
霧は清潔なからだ軟骨もある

暗い方が地下、もっと地下は米洗う場所

湯とまぐわう男カーテン開けたまま

染め返す胸もなくただ夕焼け見る

双子明確に分かれる五十歳の日記

王家の ....
やすらぎホームに行くバスさみしい道路にしていく

夜が攻めてくる日を嘘で塗り固める

屋根の上はいつも空もう窓を開けない

餅飛び去る洋上いまさら焼け始め

裾から施設がはみ出てうずく ....
目隠しの結び目緩んで飛び出す林檎

透明な神の座高を月まで登る

奪われて泣くかわりにけばだつ土

白果実注視する反逆者

木めきめき伸びる岸辺が綺麗な行

水打ち寄せて貝残る佳境 ....
きのうのじぶんと重なりにゆく彼岸まで

落ちた空の木片踏んであげる悲鳴

そんなに脇腹を痛めなくてもいいよお別れだ

旅の終わりより先に鳥居見えてくぐる

過去へ戻る ゼロはもう閉じて ....
喪でつながる距離を冷たい指先まで這う

クッキーの型から皿へくるしみぬく

盲点へ脳傾けてビー玉吐く

窓に干してあるさそり揺れる殴られて

散らばる石に祈る冥福もあるだろうか

 ....
気をつけられない花畑いっそ錯乱し

器に火を銀は狢にわたくしども

踏切残せ孫の代まで枯れ野原

葬式行われていたうちの近くコンビニできて

ガムの包みに花の種どちらさまの遺品

 ....
火の波を挟んで無名の巡査と撃ち合う

花に占いを頼まれて謝る

意識まで跳ね飛ばされて街に着く

頁めくるごとにはっきり血を採られ

刺された腹部からほとばしる林はやく

静かに張 ....
帰りを待ちめきめき蔦めくこと五年

痩せた男くるぶし以外は売り払う

血を引く白い手紙を浮かび上がる女

脳そっくりの汚い雲が頭上にある

城偽りに思い出し多情の発火点

岩が季節 ....
本木はじめさんの川柳おすすめリスト(111)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ウツロジック- 黒川排除 ...川柳807-1-15
非ジャクリーンの唾- 黒川排除 ...川柳707-1-9
しずかなくるぶし- 黒川排除 ...川柳1006-12-30
重い石- 黒川排除 ...川柳306-12-24
トゥオ- 黒川排除 ...川柳506-12-14
アンパールルーム- 黒川排除 ...川柳706-12-4
ピシャウ- 黒川排除 ...川柳606-11-26
脳裏痛- 黒川排除 ...川柳606-11-19
ドーター・グレイプ・ゴー・ラウンド- 黒川排除 ...川柳706-11-12
液全体- 黒川排除 ...川柳706-11-4
汚染種八百- 黒川排除 ...川柳306-10-26
アルカディック・アルカディアリア- 黒川排除 ...川柳806-10-19
ではにごる- 黒川排除 ...川柳406-10-7
物影婦人- 黒川排除 ...川柳606-9-30
ジプシー(ルー)- 黒川排除 ...川柳1006-9-24
ジェネシー- 黒川排除 ...川柳106-9-17
naanaanananaaanaaanaaaaaanaaaa ...- 黒川排除 ...川柳3+06-9-10
結界樹- 黒川排除 ...川柳706-8-31
内部ナイーブ- 黒川排除 ...川柳4+06-8-25
発覚- 黒川排除 ...川柳406-8-18
キャトルミュー- 黒川排除 ...川柳406-8-13
アンドシー- 黒川排除 ...川柳6*06-8-4
- 黒川排除 ...川柳306-7-25
フー(あらゆる)- 黒川排除 ...川柳406-7-18
放送図- 黒川排除 ...川柳106-7-8
おとといは過去だ- 黒川排除 ...川柳306-7-3
このくれやみ- 黒川排除 ...川柳306-6-11
ネイチャー- 黒川排除 ...川柳306-5-24
グリーンランド- 黒川排除 ...川柳406-4-28
合法投棄- 黒川排除 ...川柳2*06-4-19

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4