ネイチャー
黒川排除 (oldsoup)

気をつけられない花畑いっそ錯乱し

器に火を銀は狢にわたくしども

踏切残せ孫の代まで枯れ野原

葬式行われていたうちの近くコンビニできて

ガムの包みに花の種どちらさまの遺品

半袖の先は終わりなきくさはら

月は出ているふたつもそれは目睫毛伸びよ

振り切る手足の後ろのおどけた回路

夏とぼく白い絵の具で全部描け

氷山から駆け下りて田の石拾う

濡れた犬の影に這いつくばり営む

遠き浅き水たまりきっと帽子がお似合い

呪い定かでなくこらす趣向神主投げたり

娘下げるものみんな下げ深々と奈落へ

夜に指をほったらかすピアニスト

幾重にも背中を重ねて半裸のひとら

白い首空に向かってまっすぐ犯す

知らない木立の知らない部分を胸に秘める

みどり児の以下水面に略す

青空に勝手口から膝が出る


川柳 ネイチャー Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2006-05-24 13:53:53
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