物影婦人
黒川排除 (oldsoup)

暗澹と試掘し立役者の前で

砕かれてむらさき

打ち寄せる波予感して震える花

牧師殺しても殺しても白い態残る

人格得て同義語と化す口と靴

布背負う重さ服もその一枚に数え

封筒の茶色も閉じて空を切る

やつれるまで日の明暗を塗り直す

ボウルのふちに四人十字に立ち向かいあう争い

のぼりつめた牛の角からとめ・はらい

埋めてきた目印も隠してきたわたしも失踪する

風前の風となるべく火を踏むかれ

夢だったのか 一枚地続きの靴底

獣地面に打ち付けた杭の番がくる

街の闇に数限りなく傘の対

この世に生を受けて蟻地獄である夜に触れる

記憶にない公園で新しく遊ぶ

眉残る鏡に無言の形容詞

連れ子の兵月を見ていたそう遠くない月

小高い丘の隣にベッドがあり地の鳴動


川柳 物影婦人 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2006-09-30 08:45:19
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