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    それは声にだした途端
    ひび割れ砕け散る
              
    鎖のようにつなぐもの
    絡まる蔦のように
    知らずに互いを
    縛 ....
 秋風に頬を染めあげ吾亦紅 小首をかしげあなたを呼んだ


 かくれよう さぁかくれよう、さみしさがやってくるまえ眠りのなかへ


 疲れたと膝を抱えるきみのそば あしたのそらの尻尾をつか ....
  

      あなたが泣くのなら
      そのとなりで
      わたしも
      黙って泣こう 
             
      そう思わずに
      い ....
   
     
       いろんな恋の末に
       じゃがいもが
       えらんだ相手は
       いつも隣りにいた
       にんじんで
        ....
      去年のあなたの誕生日に贈ったのは
      らくだ色の毛布でした
      なににしようかさんざん迷ったすえに
      一日の大半を布団のなかで過ごすあなたに
     ....
  
   キラキラと瞬くことが仕事です三日月の右やや斜めした


   眠れずに消炭色にそまるきみ金平糖を抱きしめながら


   星のない夜に星を数えています流れる星を貼りつけな ....
  日に焼けて今日が傾き茹るころ彼方ひがしに浮くしゃぼん玉



  ため息の踏み切り渡った向こうがわ夕日に染まるひぐらしの声



  たそがれを薄く流してくるりと巻いてフラ ....
   下駄をはく爪さき紅くはにかんだほら朝顔がしじまに惚れた
           
              

   かなしみのかなしみの声聴こえたら痩せた背中の骨なぞらえる ....
  

   熟れすぎたトマトが割けて溢れだすざぶんざぶんと満ちていく海
  


   まっかですアスファルト脇ほむら立ち鶏冠にも似た真夏の怒り

             

 ....
     ゆっくりと目覚めた休日の朝
     起きるとテーブルにはもう目玉焼きができていた
     おはようを交わしたまではよかったのだ
          
     目玉焼きの ....
      暑い暑いと胸元はだけ
      えりあし抜いて横座り
      片手で団扇あおぎつつ
      茗荷の香る素麺すする
      今さら色気もなかろうに
    ....
    おとこに捨てられた、
    だからノラ猫になった
    夜空をみあげにゃあと啼いては
    まんまるお目目に三日月うつし
    うろついた夜の街には
    千鳥足の奴らがい ....
      あつい雲に夜空は覆われ
      月の光がとどきません
      それでも夜空をみあげ
      かすかな光を探すのです
      愛を謡う千の夜がありました
    ....
    

     焦げつくほどの灼熱の道
     このまま歩いて行けるだろうか
     じりじりと焼かれ続け
     息絶えてしまうのではなかろうか
     あぁ、それでも
 ....
      
    光と影が交差した
    あの日、
    蝉が死んだ               
    
    探し求めた、あの日から
    どこへ行ったのか
  ....
      一日の始まりに洗濯をする
      きのうの下着やタオルを
      まっさらにして天日に干す
      暑い暑いといいながら
      熱風のような空気の中で
     ....
    風の入らぬ蒸し風呂部屋で
    汗を拭きつつもろこし齧る
    年に一度の逢瀬より
    うだる暑さに流されて
    来年こそはエアコンに
    冷たくされたい女の ....
    台風の目の中で
    りんごの皮をむく
    なすがままに
    つらつらと
   一筋の糸のように
   あとからあとから
              
    繋がっている

   連れてくるのだ
   思いだせない何かたちを

   そんな蜘蛛 ....
    わたしのなかに
    雨がふる

    あなたのなかに
    雨がふる

     さらさらと
      しとしとと
             

   ....
      月のない夜、石けり遊び 
      進める升目は一夜に一つ
      蹴った小石がしじまに光る
      あなたの石はずうんと進み
      あがりをひとり先に ....
     濡れて花 あざやかに
     なびく風 匂い立つ
     雨そそぎ しめやかに

     夏を待つ 水無月の
     その色は 深く濃く 
     ひかりの雨 纏う ....
      カランと氷が泣いたなら
      グラスの水滴なぞります
      なにが足りずに欠けるのか
      なにを足せば満ちるのか
      欠けた夜空の三日月 ....
      つるりとした
      おんなでいたい
      煮干しのように出汁がでても
      干からびるにはまだちとはやい
      やっこのように
      醤 ....
        そら泳ぐあめんぼに
        なりたいと
        みあげるあおぞら
        すいすいと
        雲のなみまをぬってみる
         ....
「ただいま」


彼と彼女が帰ってきた。
そう今日は待ちに待った退院の日。
昨日わたしは家中を片づけ、彼女に頼まれた買い物をすべて済ませた。
それは一日がかりの作業だった。
 ....
      歯磨きを
      玄関のドアを
      シャンプーを
      あなたを

      ためらいはいつだって此処に在る






 ....
それは引っ越しが終わり、ようやく新しい家に慣れたころ
突然やってきた。
        
我が家でなくても、彼じゃなくてもよかったはずだ。
何度そう思ったことだろう。
この時ほど ....
「釣りに行かないか」

彼がそう言いだしたのはめずらしく彼女が午前中に起きだしソファで寝転びながら、
いそいそとインテリアと家具の本を広げた時だった。
彼女はマンション購入が決まっ ....
それは年明け早々のことだった。
このときほど彼と彼女に驚かされた事はない。

お正月も三が日が過ぎて、ようやくいつもの生活に戻り始めた日曜日。
彼女も仕事が休みで三人揃っての休 ....
梅昆布茶さんの石田とわさんおすすめリスト(232)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふたり- 石田とわ自由詩13*13-9-29
Love_letter- 石田とわ短歌13*13-9-27
思わずにいられない- 石田とわ自由詩11*13-9-22
- 石田とわ自由詩13*13-9-22
抱きしめて眠るものたち- 石田とわ自由詩9*13-9-22
星のみた夢- 石田とわ短歌11*13-9-18
雫色のたそがれに- 石田とわ短歌11*13-9-5
ひとつぶ- 石田とわ短歌11*13-8-17
半かけ- 石田とわ短歌11*13-8-11
目玉焼きの皿がからになったらキスをする- 石田とわ自由詩14*13-8-1
夕涼みには向かない女- 石田とわ自由詩13*13-7-29
ノラ猫の歌- 石田とわ自由詩20*13-7-27
月光- 石田とわ自由詩16*13-7-25
夏おんな- 石田とわ自由詩17*13-7-22
白昼夢- 石田とわ自由詩13*13-7-20
きゅうりと光化学スモッグ注意報- 石田とわ自由詩12*13-7-11
笹の葉うだる- 石田とわ自由詩17*13-7-8
つらつらと- 石田とわ自由詩11*13-7-4
絡みつく雨- 石田とわ自由詩16+*13-6-28
ふる雨に- 石田とわ自由詩12*13-6-19
石けり- 石田とわ自由詩15*13-6-12
しめやかに- 石田とわ自由詩19*13-6-8
子守唄- 石田とわ自由詩15*13-6-2
つるりとせ- 石田とわ自由詩11*13-4-22
あめんぼ- 石田とわ自由詩14*13-4-20
彼と彼女の日常- 石田とわ散文(批評 ...4*13-4-18
もの想う- 石田とわ自由詩7*13-4-17
彼と彼女の中庭- 石田とわ散文(批評 ...3*13-4-17
彼と彼女とわたしの海- 石田とわ散文(批評 ...3*13-4-16
彼と彼女の買い物- 石田とわ散文(批評 ...3*13-4-15

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