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      ただそれだけのはずだったのに
      暗い穴蔵へ落ちたのだった
      夜を千倍にして流しこんだような
      なにも見えない本当の闇
      一瞬の過去を ....
 

コチコチと終わりが終わりはじまったみんなで見つめせーの、おめでとう


重箱で溺れかけてる黒豆を救出に向かう朝だよろこべ


ほらごらん炭酸水の泡たちがからだを巡り、やがて星にな ....
    ただの水じゃないかって?
    まったくちがうよ、
    いや炭酸かどうかじゃなくて
    このボトルの泡たちは宇宙の星なんだ
    だからこの泡たちを飲み干して
 ....
     花 ふりつみて

      若葉 ふり

       蛍 ふりやまず

     星 ふりそそぐ

      みのり ふりはじめ

       枯れ葉 ふりおわり ....
   不機嫌なジャングルジムに傘さして水たまりにジャンプする夏


   たしかです不確かなのはたしかです雨粒ほどにたしかなのです


   雨粒をあつめて海をつくり ....
     カナカナと遠いどこかで
     かなしげに、
     啼く声を聴きながら
     今日という日を
     麦茶漬けで締めくくる
     さらさらとなんでもない事のよう ....
    あのひとの吐息はいつも菫です溶けゆく雪の儚さうつし


    この想い雪花に告げて溶けてゆく好きでした、あぁ好きです今も


    せつなさを櫛で梳かして目をふ ....
     寒かったから
     息を吐きかけ
     こすり合わせる
           
     店先のディスプレイは
     パステルカラーが
     華やかさを競って ....
  チョキチョキと切り抜いたのは嘘泣きです天使の羽と切れないハサミ

   
  足の裏さみしい沼を飼っている思い出喰らい泣いては縮む


  夜が降るきのうも降った今夜もね、 ....
    風見鶏、青磁のそらにはばたけば南へ向かいひたすらに飛ぶ


    あいうえおあなたにどれを贈ろうか曲がりくねったひらがな愛し


    過ぎてゆく明日が今日を追い越 ....
      
      わたしが歳をとる
      髪は白く
      乾いた肌には
      無数の皺
             
      あなたが歳をとる
    ....
 木枯らしがいろどり集めさらいます頬を伝うは無色な涙


 秋だから人恋しくて鍋に浮く豆腐のようにゆらいで誘う


 街中をクレヨンで塗り準備する赤もいいけどここは黄色で


 ....
       生まれたね
       やさしい手で研がれ
       水をたっぷり
       ふっくらつやつやと
       今日は卵にしようか
       それとも納豆 ....
        窓ガラス
        伝いおりる
        雨粒ひとつを
        ゆびで追う

        祈りとは
        この雨のような
        ....
       そのとき、
       とおくがみたいと
       そうおもった

       朝と夜のはざまで
       そのひとは背中を向けていた
       けむ ....
        かなしみが
        かなしみが
        ふってくる
        
        おともなく
        
        しずけさに
 ....
      この世にあなたがあるかぎり
      この身を風になびかせて
      とおくの空をあおぎみる
           
      この世にあなたがあるかぎり
      思 ....
        ふりつみて
        漆黒のまつげの先に
        しんしんと
        どこかでだれか
        涙する
        まつげにつらら ....
       なんと醜いものだろう
       ただの肉塊であったなら
       赦されたものを
       このなかには
       潜み蠢くものがある
       ....
         温かなみそ汁が
         食べたい
         薄い短冊の大根が浮かんだ
         真夜中のそれは
         少ししょっぱいだろ ....
   のびをするいわしが泳ぐそらのした垂れた釣り糸かかる秋晴れ


   猫の子と人生につき語り合う泣いてばかりじゃ生きてはゆけぬ

    
   生まれたよ産声あげて風 ....
     交わらない
     レールのようなもので
     いいのです
     どこまでも平行線
           
     おなじ景色を観て
     それぞれの思いがあ ....
        泳ぐのならば
        身を切るような
        水のなか
        冷たかろう
        痛かろう
        けれどきっと温かい
  ....
   手を繋ぐソーダー水に寄り添ってただ一粒の泡となるまで      ふと違和感を覚えた朝
     右足に苦しみが
     そうして五日後、
     右腕にかなしみが 

     絡まった
              
     曲が ....
      夏をたたむ
      両手でしわをのばし
      ていねいに
      色濃い影をおとした夏も
      洗濯され、たたまれると
      頼りないほど薄っぺらだ
 ....
    紙を折り色とりどりに祈ります三角のかどはぴんとして


    一膳の箸のすがたも美しく背筋を伸ばす五人のしもべ


    夜更けすぎ昨日を連れて散歩する買って帰ろうコンビニ ....
       
       きみは黙って手をさしのべた
       わたしは黙って寝巻きをおとす
       まっくらな部屋のなか
       きみの頬がまたそげていた
       ....
      薄縹の空のした浜辺をひとり歩く
      潮の香りと眠りの匂い
      拾った貝に耳をあてれば
      なつかしいひとの声

      「元気かい」

      ....
     そのひとは俯くことをせず
     まっすぐに前をみていた
     履いているジーンズはうす汚れ
     家路をいそぐ人々が乗る電車の中
     ぽっかりとあいた空間
    ....
梅昆布茶さんの石田とわさんおすすめリスト(232)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
穴蔵に住まうもの- 石田とわ自由詩7*15-1-9
はじまりの星- 石田とわ短歌7*15-1-8
星になるとき- 石田とわ自由詩14*15-1-8
ふる人へ- 石田とわ自由詩11*14-8-16
青の夏- 石田とわ短歌11*14-8-14
沢庵と月と扇風機- 石田とわ自由詩15*14-8-7
雪どけ- 石田とわ短歌11*14-3-5
隠したのは袖口でした- 石田とわ自由詩14*14-2-25
かなしいほどに- 石田とわ短歌13*14-2-5
ひたすら- 石田とわ短歌15*14-1-14
未来に微笑みを- 石田とわ自由詩21*13-12-4
アイスクリームな夜- 石田とわ短歌16*13-11-30
生まれたての朝- 石田とわ自由詩15*13-11-28
雨のむこうに- 石田とわ自由詩12*13-11-25
とおくへ- 石田とわ自由詩11*13-11-25
おとのないよるに- 石田とわ自由詩14*13-11-18
あるかぎり- 石田とわ自由詩10*13-11-10
眠りのなかに- 石田とわ自由詩13*13-11-3
わたしのなかの- 石田とわ自由詩14*13-11-1
しょっぱさのなかで- 石田とわ自由詩8*13-11-1
秋便り- 石田とわ短歌9*13-10-29
レール- 石田とわ自由詩14*13-10-26
水のなか- 石田とわ自由詩11*13-10-20
ただ一粒の- 石田とわ短歌9*13-10-20
一歩ずつ近づくもの- 石田とわ自由詩11*13-10-17
ながい夏- 石田とわ自由詩21*13-10-12
蜜色の眠り- 石田とわ短歌9*13-10-7
雨音の聴こえない夜に- 石田とわ自由詩11*13-10-2
鈍色のひかり- 石田とわ自由詩16*13-10-1
辿りつくまで- 石田とわ自由詩16*13-9-29

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