すべてのおすすめ
     ひとりの男がいつの間にか
           猫背になった
 献体で三枚におろせない痩せかたで

    もうひとりの奴はしらぬ間に
      うつ病で不眠症となった
ターミ ....
冬の海 
風にのって
たこは
突き進む
よく澄んだ青空を 

たこは
海を見下ろし
静かにないだ波が冬の柔らかい光で照らされた
淡い世界をみつめる

子どもたち 大人たち 
犬 ....
バスが
税務署
法務局
福祉センター
ガンセンター
サッカー場
運動公園
文化会館を
回っていく
僕たちの街にはこんなものしかないのかと
問うこともなく
僕たちは将来これらのセン ....
この花は
私に名前をおしえない

もっと大きな
深いものことをおしえる
おしえてくれる
花を知った朝
蜜柑を担保に金を貸りる手にトカレフ 食べ物買うのに言葉はいらない
ましてや売る人の心など

風邪薬は効き目を買う
心配そうな言葉など鬱陶しい

陳列棚から取り出した飲み物
黙って値段を示せばいい
すぐに飲もうと だれと飲 ....
それぞれに運命を入れた容器たちの
つかの間に折々
わずかな光を胎動し
森のかたちにふくまれていく

欲しいからだを差し伸べる
天使たち
祈りをおびて瑠璃色の
小箱にひそめ ....
昔大きな戦争があったことを
食卓のバナナは太陽に教えてもらった
黄色い時代だったという
バナナは自分が青かった頃に住んでいた国について
通りかかった風に話し始めた
小さな島がたくさんあっ ....
かもめは母国に呼ばれない
カムチャッカもシベリアも
君たちのことを忘れてしまったようだ
かもめは帰らない

かもめはかもめからこの国で生まれた
産んだかもめもこの国で
いつからそうなった ....
はるののでツクシをつんでいるとき
かんぼくのあいだを とおりすぎるかげ
そいつはイタチだ

かんぼくのなかをのぞくと
なくしたスーパーボールや
ミニカーがみつかるにちがいない
イタチのこ ....
涙を見つけた
雨水と一緒に瓶に詰め
海に流した
ずっとそうしてきた
手紙のように

斜め向かいの窓を
望遠鏡でずっと見ていた
忘れぬように
逃げてしまわぬように

けれど
私が ....
工場のことを 正しくは季節のない畑と言います 社会のことを 正しくは愛のない家族と言います 法律のことを 正しくは形のない縄と言います 経済のことを 正しくは摂理のない海流と言います 詩のことを 正し .... 静寂が横たわり球体の葬列 防波堤に待雪草が咲いていた
みぞれまじりの波風の下
錆びた自転車をとめて
老人が釣り糸を垂れている

釣れなければいい
そんな素振りでリールを巻き
また投げる

そして海に沈んで ....
ゆっくりと
頁をめくる
それは
何かを
惜しむような
誰かを
見送るような
こころもちで
結末を
知ってしまえば
この手の中の
物語が終わってしまうから

桜は咲いて散る
 ....
ゴジラになってどうするのと
聞かれたけれど応えずに
ゴジラになった
この足がほしかった
この腕力もほしかった
壊れてゆけ
ただそれだけを願い東京を歩く
おもしろいほどにあっけなく潰れてゆ ....
マルチバースのビッグバンが重なって
わたしたちは消える

一瞬だけ
消える先が見える

光が影になってる
それから、それから
めざめると
 あたまが
  ひらがなだけになっていた
 このままでは 
じょじょおがない

いやいや
 そんなことはない

   〈はるのためいき〉

 ほら


ひらが ....
  たましいだけに
  なったものたちが
  幾千もの
  透明な指になって
  舟に乗り
  たどりついた
  砂丘の上に
  さざなみのような
  じゅもんを描いてゆく

祈り ....
削いでほしいとおもう
まとわりつくものはいつもきれいな花びら
ではなく 鱗のような厄介なものだ
きらきらとしていても からだから離れればいいのにとおもう

あのまま 埠頭へとびこめば
綺麗 ....
そっと
指にからめ取る粘液のなかに
胎動のような、ためらいが
ある

たやすくは
秘密裏に動けない総てのものを
固く透きとおらせてしまう
権力が、そこに
ある

良策かも ....
町には

消えた犬がいました。

町には

増え続ける猫がいます。

町には

人がいます。
波のように。
何かに導かれ住みつき、何かと共に去っていきます。

そうした後、 ....
国道

どこかで一本
曲がる場所を間違えたのか
デジャヴを含んだ知らない路地に
迷い込んだ先を抜けて
開けた国道はついさっき
生まれたばかりのようだった

横断歩道はまだか細く
蒸 ....
父に連れられ
二度目の会津
吾妻小富士の
釜めぐり

裏磐梯から
ドライブがてら
吾妻小富士の
釜めぐり

すり鉢状の
枯茶の山肌
遠くでガイドの
声がする

枯 ....
殻の煮え
爪先立ち
ケレン味
夜には
一斉に開かれて
“みんなエビフライだよ!”
どよめく心筋
押し寄せる十指
感覚が
五臓六腑をうろつき廻り
首が調理師の
涙で濡れていました
 ....
あたらしいまちをあるく
わたしはすこしこうふんして
ここで、だれにであうだろう
どんなことがおこるだろう
そんなことをおもいながらあるく


わたしはあたらしいコートをきて
かわをおよ ....
1000日まえに
あなたがはじいた額のうぶ毛が
わたしの下腹であわい振動となって
いまではすっかり花のよう

つぼみとも種ともつかぬ時間が
おいしい毒になって
いつかあなたにも届くと ....
しかくい青さに煮出されるみたいにして泳いでいたあの子がいまはほんとうに
ま緑色になってしまった、泳ぎはかわらないが
ちらちらと遠くみえるのはかなしみだけであった
あんなに、なんども
きれい ....
何もない
街を歩く
拾ったのは袋
褪せた それはアイスの袋
枯れ草の中で
風にいつから吹かれていたのだろう
そんなことを考えながら
思い出していた
小学生の頃の友達との
寂しいで ....
ばばあやじじいが
木や花や風や山をうたうのをみると
あんたらもそろそろ
土に帰るんだもんなあと
一瞬優しい気持ちになって赦したくなるが
その割に月水金と医者通いして
12種類の薬品漬けで
 ....
遙洋さんの自由詩おすすめリスト(185)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白い烽火- 信天翁自由詩214-4-19
カイト- 林 淳子自由詩814-4-17
東西循環- ゴースト ...自由詩10*14-4-9
花とはなす- 朧月自由詩514-4-9
蜜柑を担保に金を貸りる手にトカレフ- 北大路京 ...自由詩514-4-5
余計なお世話だけれど- イナエ自由詩18+*14-4-4
瑠璃唐草に- 橘あまね自由詩1314-4-2
落花生- 乱太郎自由詩25*14-4-2
ふるさと- もっぷ自由詩314-3-28
イタチ- イナエ自由詩18*14-3-26
rain_drop- mizunomadoka自由詩114-3-24
twitter- 葉leaf自由詩514-3-14
静寂が横たわり球体の葬列- 北大路京 ...自由詩614-3-11
underwater_flowers- mizunomadoka自由詩414-3-10
桜百景- そらの珊 ...自由詩1314-3-10
ゴジラ- もっぷ自由詩9*14-3-10
光の夜- mizunomadoka自由詩214-3-7
_春/- ハァモニ ...自由詩6*14-3-7
ゴーストライト- そらの珊 ...自由詩9*14-3-6
鱗のストールを巻いて- 唐草フウ自由詩12*14-3-2
琥珀帝- 千波 一 ...自由詩614-3-1
- 臀部と昆 ...自由詩314-2-24
国道- Seia自由詩314-2-24
釜めぐり- 武富諒太自由詩114-2-22
みんなエビフライだよ!- ゴースト ...自由詩7*14-2-21
あたらしいまち- kawa自由詩314-2-16
振動- はるな自由詩514-2-11
水槽- はるな自由詩714-2-7
いつかまた- 番田 自由詩114-2-4
鳥葬- 花形新次自由詩2+14-2-3

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