すべてのおすすめ
言葉が砂みたいにつまって
詩はもうなくなった
わたしは砂袋
されたキスは
ぜんぶ覚えてる
黒ずんで腐ったところ
いまは眠たい
砂袋になってしまったのに
眠たくて眠たくて
....
ああ 蟻の体で
君の思考をあるいたら
どんなに気持が良いだろう
意味や理由から赦されて
わずかでもたしかな重みをもってあるいたら
でもこれは
ぼくの罪で
いつまでも脳を出ない
....
かんがえてみる
あなたの肉にうまった
あなたの背骨のこと
となりにいながら
月面のように遠い
わたしたちの午後
手を握る
頷き わらいあう
影をみつけて
光を逃がす
吸わな ....
この先には 庭があり
庭の先には 塀があり
塀の先には 道があり
道の先には 川があり
川の先には 海があり
海の先には 浜があり
浜の先には 道がある
この先には なにもかも
....
一滴のくらやみが 明るみに落ちたとき
わたしは黙っていてもわたしでした
愛などのことばも必要なしに
光を一粒あなたがとってみせたとき
はずかしく右往左往にばらけるわたしを
つぎはぎの ....
1000日まえに
あなたがはじいた額のうぶ毛が
わたしの下腹であわい振動となって
いまではすっかり花のよう
つぼみとも種ともつかぬ時間が
おいしい毒になって
いつかあなたにも届くと ....
しかくい青さに煮出されるみたいにして泳いでいたあの子がいまはほんとうに
ま緑色になってしまった、泳ぎはかわらないが
ちらちらと遠くみえるのはかなしみだけであった
あんなに、なんども
きれい ....