お母さんボクは東大にいきます
やりたいことがあるとか、ないとか
これからは好きなことを仕事にする時代なのだ、と
そんな黄色いハローワークで
幸せになれますか

お母さんボクは東大にいきます ....
霧雨が止んだ午後
兄さんが里山へ 
野いちごを摘みに行こうと言った

空にはかすかな光り
濡れた緑が 濃い空気を吐き出して
後に続く僕の 切れ切れの息を
奪うように纏わり付いてきた

 ....
僕は誰にも負けない特技を持っている
良い事ではないんだが
世界で一番と自負している

高校に入学し一人で行けだしたのは
二ヵ月後
それまで好きでもない友達と通ってた

行き道と帰り道が ....
もう9月になって
昨日を忘れたような雨が
じとじと降っているとゆうのに

どっこい
コウちゃんちのカブトは生きている
たしか6月に
さなぎからかえったはずだから
もうかれこれ3ヶ月の
 ....
湿った風の残る残暑に
崩れた線が、幾筋も幾筋も
飽きることなく遊泳していて
嗚呼、眩しいばかりだな。


わたしも何とか飛んでみようとは思うのに、
どう真似たってなかなか上手くいかない。 ....
沈む
沈んでいく
もがいても
あがいても
手をかかげ
上に向かい
わらを掴む
意識のそこ
葛藤の果て
沈殿
静寂
暗闇


津々と

夢をみた。
おばあさんはとて ....
ねこ

先生は頭をなでる

簡単に

声をかける

簡単に

かわいいねって

ねこ

ずるい
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
ちいちゃな芽をぶつぶつと
たくさん出してた 春

嫁いだのに
お前の担当だなどと
親に 言われ

私に 実を選られた 桃

収穫の時を迎え
みためにも 柔らかく 香ばしい

台 ....
さんぽのとちゅう
とてもきれいなびんをひろったので
もってかえって
まどべにかざった
なんだかものたりないので
もやもやしていたきもちをつめこんでみると
ゆうがたには
びんのなかでと ....
ちのつながらないおとうとがいた

ちのつながらないおとうとは
赤い軽自動車にのってやってきた

ちのつながらないおとうとぼくは
かなりのなかよしだった

ちのつながらないおとうとは
 ....
                  「メリーゴーラウンド」 4

  数学

わたしがまだ小さかったころ
という表現は
何歳くらいを示すのだろう

白板にマジックペンで数式をならべる
 ....
僕 達 は  も つ と 一 緒 に ゐ る べ き だ つ た 。

遠 く で 鳴 く  蜩 の 夏 。
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが

境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
遠い世界のてのひらで
君は自由と笑う


熱を逃がさないように
風に切られないように

この世界の足元に
君はそろりと帰る


次の予告もしないまま
無駄な言葉を恥じた ....
魚津の水族館で
イシダイの一尾が輪っかを
するりと抜ける
そのとき
古い学習図鑑の白黒ページのイラスト
を思い出した

それが
    かげろう


{引用=
 蜃気楼の街 
 ....
右上に未来があって
君は左目で
今宵を仰ぐ

ひらりと身を躱すように
時のクエスチョンを

見て見ぬフリをしてみても
持て余す憂鬱

大丈夫

優しさなんてすでに
君のコ ....
青白い殺虫灯に
まっさきに誘われて
バチバチと音を立てて
まっさきに死ぬ。

燃え上がる火を見つけると
後先知らず飛び込んで
一瞬火の粉を吹き上げて
あっというまに死ぬ。

光に惹 ....
山ブドウのつたに
寄生しているから
ブドウムシと呼ぶ。
冴えないちっぽけな芋虫。

それがどんな成虫になるか
私は知らない。
たぶん冴えないちっぽけな蛾か蜂に
なるんだろうと思う。
 ....
やがて埋め立てられる小さな沼のうえ、
イトトンボが飛んでいる。
二匹繋がって。
澱んだ水面をいくども叩きながら。

沼からちょぼちょぼと流れ出すどぶ。
そのそばにある休耕田。
その脇を流 ....
掌から零れ落ちる時間を掴もうともせずに
ただぼんやりと 貴方を想う

逢いたくて逢いたくて 心が壊れてしまいそう
愛なのか執着なのか独占欲なのか
僕にはもう見極められられないけれど
貴方の ....
国会図書館の蔵書を燃やしてしまえ

もっと分かるようになる

百年前の芸術なんて、

今生きている俺に一つも役に立たないじゃないか。



オレはボードレールとランボーと中也とキン ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
 ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
いつもあのひとのことを考えているわけではないから
たまには大目に見てやってほしい

外は爽やかに水色の夏の朝
汗で酸っぱいTシャツを脱ぎ捨てて窓辺に立っても
田舎の農道に車一台通るでもなく
 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
べつにタバコを、
続けて何本吸っても
何かが変わるわけじゃないんだ
咳すらも今日はない、残念ながら。

めずらしく今日は友人が来ない、
それにかこつけて
だらけてはみたけれど、
なんだ ....
においには
名前がないから
きみに伝えることは難しいねぇ
切なさにも
名前がないから
言葉にすることは大変だねぇ

すごく大切なものを忘れてしまって
忘れてしまった悲しさだけが残っ ....
1   孤独な光 彷徨い連なり 明滅見る者 楽しませる オレンジの雪 逆向けられた 万華鏡 幻燈の夜に {ルビ嘶=いなない}て 私を廻る 静謐の影



2   無矛盾性の 象牙の塔に 硫酸降 ....
頑張るよ いつ止めちゃっても 良いのなら


繕っても 繕っても 関の山
            《金出さんかオラ》

自社福祉 だけなら熱心 某企業


置き手紙 《数字と結婚 し ....
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