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冬の中山、新馬戦。14頭立ての芝1800m。
ゲートが開いて一頭だけなかなか出てこない馬がいた。彼だった。
大きく出遅れて4角まではとことこ付いていき、直線だけでごぼう抜き。2着に入る。
ラ ....
こんな事を言うと変に思われると思い言っていないものに
光があります。毎朝 神棚と仏壇にお水やご飯を供える
特別な宗教などはやっていない そんな私ですが。
まだ独身の頃 冬の夜でした。
 ....
いつか書こうと思っていたものに竜巻があります。
あれは何年前だったでしょう。
天気のいい日に 屋根に布団を干したのです。
家のすぐ裏が山になっていて日暮れもはやいので
午後三時前には部屋の中に ....
なんとなく、通りがかりの店でこのアルバムを手にしたのは、恐らくは中学生頃のことではなかったかと思う。あの頃はCDレンタル屋で本当に色々な歌手のアルバムを聴きあさっていたものだった。佐野元春の曲を聴いた ....

これは三年くらいまえになる話だけれど

建物の中でトイレを探すのにこれほど汗をかいた事もなかった。

まぁ秋田市内のデパートにはまだ洋式トイレが少ないって知らなかっただけ 。
 ....
私にとって人生初の友達は、カトウさんちの犬ポチだった。
私の記憶の一番古い場所にあるその姿は、大きくて逞しいボクサー犬だ。
しかし家族に言わせると、ポチは茶色い普通の雑種犬だったらしい。
当時住 ....
小田急線で育ったボクは

蕎麦と言えば箱根そばで

小学校も高学年になると

駄菓子屋で50円のカップラーメンくらいじゃ

我慢出来なくなってさ、

そんで行き着いた立ち食いそ ....
 友人の結婚式で訪れた故郷。山が四方を囲んでいる。幾多の虫の音が聞こえる。駅のホームには人の姿が疎らだった。日焼けをした高校生の男女。運動部の学生だろう。大きなボストンバックに汗をふくためのタオルが、 .... 午前10時30分
一日に一便きりのフェリーが入港する
家々から 軽トラで トラクターで 人々が集まる
友人を見送る人々
来客を迎える人々
俄かに活気点いた港
ぼくは 人々をフォークリフ ....
 いつの間にか眠っていた。雨が降りそうと思って夕方に取り入れた洗濯物が、そのまま山になっている。耳障りな音がして目を覚ました。携帯電話がミニテーブルの上でぶるぶると振動している。
 新着メール2件。 ....
 あるところに、ある森に、ある森のちょっと原っぱになったところに、ある森のちょっと原っぱになったところのお花がちらちら咲いているところに(そのお花は黄色や白いお花です)、小さな小屋があって、それはクマ .... どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐ ....  すごく。
 暑い。
 図書館にでも行こう。
 で、外に出た。
「あーはやくエアコン欲しいなあ」
 おれの家には。
 扇風機しかなかった。
 貧乏なので。
 まあ仕方がない。
  ....
男は94ページを読み終えると、時計を目にした。

7時23分。

昨晩から雨が続いている。
グリーンの縁の窓から臨む景色は、霧がかっている。
溜め息をついてはみたものの、こんな休暇も悪くは ....
今日も山手線に乗られては、知らない人と肩を合わせて心を揺りうごかさている。窓の向こうは今日も暑くなりそうだった。鉄の線路の向こうには埼玉県のような、千葉県のような山々があって、薄い群青色の面をしていて ....  俺はもてない。
 だから女と付き合った事がない。
 草食系とか異世界の話だ。
 それどころか男ばかりの学校しか行かなかったので話もしたことがない。
 女との縁は通学の際にすれ違ったりする ....
※アメリカのライト・ヴァースの経緯については「ライト・ヴァース雑感2」をお読みください。→https://po-m.com/forum/showdoc.php?did=215625


こちら、 ....
晴れたら金の鈴           照留セレン

 ベランダに、てるてる坊主が落ちていた。
 古シャツの端切れで綿をくるんで作った顔に、点の目とにっこり笑った口が書いてある。多分先週の、長雨のと ....
真夏、うだるような暑さ。
ひしめくように並ぶ文化住宅。
その中の一つの棟に用件があると思しき一人の男。
年は四十をちょっと過ぎたくらい





「ごめんよォ」
「…… ....
 愛なんです。
 僕にとっての愛、それは外柳っていうんです。その外柳っていう苗字は確かなんですけど、下の名前は知りません。ただ僕としては、外柳の下に続く名前が理奈だったらいいなと思うんです。外柳理奈 ....
ピチカカという鳥がいます。それはとてもめずらしい鳥です。満月の光に当てると羽が青く光るのです。ピチカカ鳥は新月の夜に生まれます。そして満月の光に当たると青く光り輝き、月が沈む頃に卵を産み落として死んで ....  世界滅亡のカウントダウンに震える最中、地区に一つだけの信号機を無視して、交差点を自転車で横切っていった。空には飛行機もヘリコプターもミサイルも飛んでいなかった。湿度の高い空は、青空の下に、薄い水蒸気 .... 空が高い日は、鼓動がおちついている気がする。雨のふる日は、だからきもちが落ち着かないのかというと、それはそうでもなく、落ち着かないというよりは、鼓動をきれいに落としてしまっているから、からだは空き ....
その絶望



把手


のある

の胸
あるひは穴
のある

の腕


「夜の要素」の冒頭の二連です。
この奇妙な形式の詩の作者は北園克衛(きた ....
祖父が他界した。
原因は忘れたが、86才。ひとつの寿命だろう。

遺言「文学賞を取れ」

むちゃくちゃだ。今際の果てまで、相も変わらず。

物理専攻、技術会社就職。
評価基板の設計担当 ....
 カニミソ2 / 番田さん
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=211270

 からっとしたユーモアに、若干ただよう物悲しさ。このなんとも言
えない ....


ああ麗しい距離(デスタンス)、
つねに遠のいてゆく風景・・・・・

悲しみの彼方、母への、
捜り打つ夜半の最弱音(ピアニッシモ)。


ぼくの周りには、ランボーを読んだり、中也 ....
恋人の誕生日のまえの晩に、お洒落をしてごはんをたべに行った。
食前酒のあまい香りと、白くなめらかなテーブルクロス、糊のきいた従業員の制服、はきなれないヒールの踵をこっそり外すわたし。
鮭に生ク ....
 その日ジリはキリカの部屋の近所の居酒屋で、キリカと一緒に夕食がてらビールを飲んでいた。
 近くに住む常連客が集まる、気取りの無い賑やかな店だ。

「なあ、キリカ一緒に住まないか?」
 アルコ ....
 ジリが山手通りを自転車で飛ばしている頃、キリカは水を張ったバスタブに腰まで浸かってぼんやり天井を見上げていた。
「ジリのヤツ遅いなあ。」
 ジリは山手通りを右折して、かむろ坂を登り始めたところだ ....
salcoさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト(94)
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「名」馬列伝(18)_ノーザンポラリス- 角田寿星散文(批評 ...510-9-25
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