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青侘びた外葉の白菜持ち重るサナギの中で誰の子眠る
ストーブの火見つめ猫がもの思う人は卓にて白菜を剥ぐ
ゴミ捨て場レシートのたば見つけては きみと同じ商品をかう
そらのないひろばにひびけきみのこえきみのかなしみきみのぜつぼう
遠浅の海を渡って描きこんだ水平線のかなしい夕日
みかんにも
資格はあるさ
吾亦紅
とかいいながら
三個目食べる
のみやすい。きみは決まって頼むけど 甘くないかなお酒のくせに
{引用=
愛なんてコンビニでも買えるって どれが愛だかわからんのやけど。
さみしくて漂流したくなったさかい、貯金おろしてロフトに行くわ。
星空をさんきゅっぱで買ってきて ....
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え
ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで
カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に ....
夕となり妻の帰りを待ちつつもともに歩みし伝道の日々を
家を出でまた家に入り語りたる神の言葉は心をめぐる
目覚めてはまた起き上がり聖書を持ちて幾たびも共に忍べり
妻と共あたらしき湯沸か ....
なな色の純真、羽化し残された白紙の絵本「はらぺこあおむし」
歯磨きのかわりにぼくはガムをかむ 今までずっとそうやってきたから
春めくね君の瞳のモンブラン弥生の日差し甘酸っぱい
駅染める弥生の西日切り取って胸へとしまう兄と妹
また明日また明日へと環はめぐり環は環をめぐりまた会う日まで
....
てけてけとんつかたんつかたんぺけぺけぴーとかつくとかつくぺけぺけぽー
デパートで母を買いたし腹腔に溢れたる癌きれいに取りて
アリスからきみに差し出すトランプは52枚のハートのエース
破れては縫い直してる恋心自由な恋をさせない縫い針
故郷に残した想い下を向き都会暮らしに馴染めない肌
新しい道路を作る目的であらゆる武器で山を虐める
雪が降り黒ずむ想い白に変え風に揺ら ....
もうひとりには戻れない この背中の温かさを知った後では
ガラス窓に映るわたしに寄り添い、最後の日が終わろうとしてる。
本当は誰でもいいの わたしの手を引いて逃げてくれるひとなら
....
中にチョコ 周りサクサク ビスケット なんておいしい カントリーマアム
ひかり差す春の階段かけあがる 紋白蝶のゆらぎをまねて
{引用=
ぼくたちの言葉がどんどん無くなって 今は「あいたい」、それしか言えない。
いつだって当たり前に感じてた きみのからだが傍にあること
右肩に名前を書いても良いですか? ....
幸福はひとさじのスープいつもよりお腹すかせて食べるのがいい
夜感情のボタンを長押しして電源を切るおやすみなさい。
しろいろが通るくろいろの上をぺたぺたと痕を付けてまっしろに。
かみさまを消しゴムで消したらそれ ....
冷たさと温もりの色が混ざる道 日なたばかりを選んで歩く
やわらかな風と陽射しの午後の二時 黙った君に少し近付く
雨の前 ぬるい匂いを吸い込んで 家路を急ぐ 青い夕方
....
眺めれば 眺める分だけ せつなくなる まあるい月の 形に恋して
甘い蜜 赤い果実が すぐそばに むせかえるほどの かぐわしい薫り
美味しいね 赤い果実を 食べたこと 月は知らない ....
波音に吐息は溶けて泡になり水の香りを身につけた肌
ただいっしんに首を振りあたまの中の炭酸ソーダを泡立てる。
ぱちぱちとはじける泡の数だけあなたに言いたいことばがあるの。
泡も抜け残酷なひとが通りすぎ鏡 ....
ふるさとの母の手縫いのつるし雛 幾とせもの春のせてゆれてる
桃かじる 熟すたびに 苦くなる 重ね重ねた 年齢の味
かくしごと 二人だけの 笑顔だよ あの子にちょっと 分けてしまったけど
こんなにいたいことば突き刺して今夜あなたの涙がみたいの、
深く刺しすぎた耳掻きはこうばしい脳みそのにおいするなんとなく。
かたつむりの逃げた後をたど ....
きみよりも 月は遠いね 雲隠れ 離れていても 届くよ光
さみしいよ 月が結露で 見えないよ 零れるしずくが 僕を映して
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