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ぬばたまの髪をほどいて君の手に瞳あずけてビトウィーン・ザ・シーツ


うつせみの命のかぎりを惜しむべく両の乳房を愛されている


ひさかたの月夜を飽かず眺めてるブランケットにふたり ....
さいはての地にふりつむ雪のごとく君と重ねる想いは純白


車窓より眺める赤のグラデーション眠れる君の夢に届ける


冬景色 北国の海 雪と星 その中にいる君と私と


ゆるや ....
白鳥の声で
目覚めたような気がした 

明け方の空は蒼の階層を成して 
東の彼方の地平線のすぐそこまで 
太陽が迫ることを告げる

昨夜のうちに雪はうっすらと降り敷かれ 
まだ誰に ....
長い夜の
ゆめとうつつの狭間で
わたしたちは
何度もたしかめあって
疲れはてて
耳元で
あなたの鼓動を聴いて
おなじ速さで脈打つ

長い夜だから
そんな時間がふえて
すこし持 ....
秋の胡蝶の薄い羽は 
微かな風にうち震え 
先細る命に慄く 

あえかな花の行く末は 
胸騒ぎがするから 
花占いの刑に処す

 命あるものの極みは地に堕ちて 
  蠢くものの餌食と ....
夕映えに長く伸びた影の 
手足のしなやかに動くのを 
美しいと見惚れた 

サッカーボールが弾むたびに 
視線が鋭く光るのも 
伸びかけの髪をかきあげて 
おどけて笑う口元も 
 ....
教えてほしい 
あの空の青みの 
ほんの隙間の翳りの中に 
何を見いだし詠うというのか 

たおやかに流れる川の
水底に沈む
ひとかけらの悪意を
掬って頬張った 
その後の嗚 ....
お帰りですか、と
聞くとその{ルビ女=ひと}は
ええ、と
小さく頷いて
穏やかな微笑をうかべた

鬱蒼と茂る緑葉の下で
木洩れ日が描くまだら模様が
白い肌をよけいに引き立たせ
蝉しぐ ....
1. 

もわもわ
と、ふくれあがる嫉妬心
あなたが遠くをみつめるその先に
見えるはずのない影を見ては
心に広がる黒い雲


2.

クルクル
と、まわる私の猜疑心
ゆう ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
耳たぶを
どうか
噛みちぎってほしい

此処から出られなくていい

私が誰で何処から来たのか
なんのために生きているのか
なんども問いかけて
なんども見うしなう

歌なんか
 ....
息を 
わたしたちは潜めて 
東の空の彼方から 
春がやって来るのを 
待ち侘びていた 

夜明けに 
うすい紫の風が
わたしたちの 
頭の上を撫でながら 
通り抜けてゆくとき ....
傘を
返してほしい

名残りの雪は
綿のコートには冷たすぎて
ひとりで帰れる自信がないから

あの桜もようの紅い傘は
ほんとうはすこし空々しいから
好きではないのだけれど

 ....
東京は
私たちの隠れ家だった

誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった

東京タワーも水族館も
 ....
その昔
刑場へ向かう道程で咎人はこの橋の上に立ち
己の最期の姿を川面に映したと云う


インチキな占い師に
「貴女の前世は罪人でした」
と 言われて以来占いはやめた

この善良な ....
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる

時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる

いつの日かお ....
つめたい指をしている 
と あなたは言って
ふたまわりほど大きな掌で
包みこんでくれた

ゆきうさぎの見る夢は
ほのかに甘い想い出ばかりで
わたしは人のぬくもりに
慣れていないから ....
空にたくさんの綻びができて
あとからあとから雪が落ちてくるので
裁縫上手な婆さんに
縫ってくれ とお願いした

ひさしぶりの大仕事に
婆さんは大喜びで
せっせと針を動かして
つ ....
煌星がひとつ
静寂に耐えきれずに
堕ちてくる

差し延べた
救いの手を
そっと抱き寄せる

言葉など
いらない夜だから

開きかけた唇を
そっと塞ぐ
君は大丈夫かと聞かれて
頷いたとたんに
胸のどこかがとくんと疼く

いつもそう
小さな嘘をつくたびに
私の中の私はそれを見逃さない

ねぇ ほんとうに独りでも
生きてゆける女 ....
空は啼いているのだろう
風は狂いはじめている

雪の華はその美形を
とどめることも叶わずに
ただ白い塊と成り果てる

清き水の流れさえも
怒涛に変えて


白鳥は真白の吹雪に ....
そんなふうにね
上からものを言われるのが
いちばん傷付くのよね

文句があるなら
正々堂々と
アタシの目の高さまで
下りてきて言ってよね

あ〜、もうっ!
ご飯もそんなふうに見下して
「餌をやる」
な ....
咲き残る
幾重もの紅き花片は
誰人かに
散ることを留め置かれた

木枯らしに晒されて
「私はもう疲れたの」と

通りすがる男達に
哀しい微笑を投げかける
擦り切れたブランケットを放せない子供みたいね 君依存症


ねぇわたし、あの娘がしているマフラーが欲しいの。はやく盗ってちょうだい


陽だまりのように私をなだめてよ パールなんか ....
窓を打つみぞれの音の冷たきに孤独はやはり嫌いと思う


哀しきは居らぬ人へのうらみごと聞かせし空の雲行き怪し


夏の夜に火を点けられし導火線人目を忍び寒空に燃ゆ


{ ....
蝋燭の
仄かに灯した明かりだけで
読みたい物語がある


閉ざされた雪山の麓の
貧しい村の物語

痩せた土壌では穀物も育たず
日照りの夏と実らぬ秋を経て
魂の芯まで凍える冬を迎 ....
きわめて無機質なショウケースは
その中が厳重な保護下に置かれていることを物語り
光の粒が華やぐ中に一際大きな輝きが鎮座していた

限りなく透明なラウンドブリリアントカットは
冷ややかな気 ....
やわらかな陽射しに顔を照らされて
ふと立ちどまる

それはあの人の腕の中と同じ温もりで
ぽっかりと空いた胸の空洞に気づく


子供みたいに駄々をこねて
一夜だけでいいからと縋ったの ....
準備運動は必要だよね
途中で足がつらないように
君と地球を泳ぎきるため

助走はやっぱり必要だよね
途中で失速しないように
君と地球を飛び越えるため

怖いときは目を瞑ればいい
 ....
生まれ変わったら何になりたい
と、問われたので


と、私は答えた

それは或る時
貴方の頬を伝う涙であろう

再びこの世に生まれる時に
貴方を抱く羊水であろう

今はた ....
PULL.さんの落合朱美さんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ピロートーク- 落合朱美短歌1107-7-12
返歌・北国にて- 落合朱美短歌1507-2-14
白影- 落合朱美自由詩21*06-12-13
可惜夜- 落合朱美自由詩28*06-12-10
墓標- 落合朱美自由詩21*06-12-10
放課後- 落合朱美自由詩2906-9-2
九月- 落合朱美自由詩2506-8-27
盂蘭盆- 落合朱美自由詩3006-8-5
もわもわ_クルクル_ぷっちん_コロン- 落合朱美自由詩32+*06-7-25
花笑み- 落合朱美自由詩4106-4-12
冬のカナリア- 落合朱美自由詩16*06-3-6
春はあけぼの- 落合朱美自由詩4006-3-3
余寒- 落合朱美自由詩2406-2-25
東京- 落合朱美自由詩32*06-1-30
面影橋- 落合朱美自由詩20*06-1-21
Lesson- 落合朱美自由詩40*06-1-15
ゆきうさぎ- 落合朱美自由詩23*06-1-10
奇跡の日- 落合朱美自由詩18*06-1-9
Silent_night- 落合朱美自由詩13*05-12-20
彩花- 落合朱美自由詩12*05-12-14
凍れる河- 落合朱美自由詩15*05-12-11
プライド- 落合朱美携帯写真+ ...10*05-12-8
冬薔薇- 落合朱美自由詩13*05-12-1
ぬくもりがほしいの- 落合朱美短歌15*05-11-26
霜月純情- 落合朱美短歌12*05-11-23
冬物語- 落合朱美自由詩14*05-11-20
でぃあまんて- 落合朱美自由詩12*05-11-16
小春日和- 落合朱美自由詩23*05-11-13
プロポーズ- 落合朱美自由詩9*05-11-11
メタモルフォーゼ- 落合朱美自由詩15*05-11-5

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