霜月純情
落合朱美
窓を打つみぞれの音の冷たきに孤独はやはり嫌いと思う
哀しきは居らぬ人へのうらみごと聞かせし空の雲行き怪し
夏の夜に火を点けられし導火線人目を忍び寒空に燃ゆ
煌星
(
きらぼし
)
をひとつふたつと数えつつ白き吐息の交わるを見る
私が泣いてゐるのを覗き見て降りあぐねたる優しき時雨
短歌
霜月純情
Copyright
落合朱美
2005-11-23 21:09:40縦