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とても静かだった
自分の前後に自分がいて
とても静かだった
口笛で消えた
手のひらは離れた
離れながら鳴った
いろいろ混じる無色の
音未満だった
声は ....
あばら骨を浮き立たせたまま
空はどこへ埋まろうとするのか
墓地の土は硬すぎるのに
操車場の跡は狭すぎるのに
まわりながら燃えあがるかたちを
位置も時間も持たないものが
....
ある建物のロビーに座っていると
少し離れた場所に並んでいるコインロッカーの鍵のうち
ひとつだけが震えていて
「どこにもいけない」
と聞こえた
「そうだな」
と言うと
....
見え隠れする明るい夜が
一羽一羽に分かれ飛び去る
壊れた家から波を見ていた
傾いだ家から曇を見ていた
鏡の道に葉は落ちて
緑の上に銀はひろがる
小さくざわめく音 ....
窓から世界が見えすぎるので
何度も何度も触れつづけては
指とガラスをたしかめていた
消えた素顔をたしかめていた
描かれた線に雨は重なり
音だけを残して見えなくなった
....
千月 話子さんの木立 悟さんおすすめリスト
(35)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ノート(極小音)
-
木立 悟
未詩・独白
5
04-9-9
空は響いて
-
木立 悟
自由詩
6
04-8-23
ノート(41Y.7・15)
-
木立 悟
未詩・独白
5
04-7-16
ノート(鏡矢)
-
木立 悟
自由詩
5
04-6-25
ノート(白窓)
-
木立 悟
自由詩
8
04-6-18
1
2
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