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西日の頃には
空は白く霞んでいたらしくて
滲んだ街の、ビルから生える空の景色を
ふうわりと、抜けたくて
前後左右、サングラスの目線で
せわしなく行き過ぎる人たちからは
あの強い、レモンの匂 ....
歩く すきまだらけのからだに
すぐさま
圧倒的に
言葉の貝がらが入ってきて
それは ひとのにおいがして
たいそう悲しい春先の光となる

光だけだと寒いから
あなたは空と ....
夢を見よう!夢は見るためにあるって誰かが言ったから。

アル晴れた雨の日わたしは大きな憂鬱に口を塞がれて目を覚ます
はいっ!元気に返事をして起き上がれ空は今日もマッキイロ
それは末期色の暗示? ....
富士宮ヤキソバ

富士宮が町おこしとして売り出した名物

未だにB級を抜けられない感があるのは何故だろう

頑張れ、富士宮ヤキソバ

一度食べたら他のヤキソバなんて食べられないから
 ....
まず
捨てられたままの
目くらのテレビの
スイッチを入れてみろ

おはよう と老婆が
自家製ジャムの瓶に向かって
声をかけると同時に、眠そうに目をこすった
孫たちが起き出すから

 ....
緑のたぬきとして暮らしている
暮らすことに対しては苦痛ではないけれど
もう随分と古狸であるものだから
化かされているんじゃないのかと
ボンズで飲み食いした後
カードを使用すれば
店員は裏表 ....
まるで帰り道がわからなくなってしまったみたい
進む方向も曖昧で
見えるのはあなたの背中や横顔だけ
なにもかもはっきりとしないのに
魅かれてしまったのはなぜなのか
向かい合ったときにじっと見て ....
放置された畑 咲き並ぶネギボウズ
バコン バコンと
プラスティックバットを振りぬいては
浅緑を空の彼方に弾き飛ばした
なぜそんなことをするのだと叱られたが
ネギボウズの高さが
ちょうど僕ら ....
身長4cmの南国風双児が同時にしゃべる「モスラが来ます」

白鯨に乗ってムー大陸を目指すケメ子と魔将軍ザンニンは、
磁石の力で日本海溝に逃げ込む。
海底2万里は、ペンペン草一本生えない、ぬ ....
車いすを押して歩いた
そんな日があった
Oくんはひざかけをして
「石川さん、こんにちは」と云った

「こんどな お父さんと…奈良いくねん」
寒い道だ
空が透明な血のかたまり
 ....
ねぇ、そもそも、
からだの中心ってどこに
あるのかしら?

ただ、
丸くなって眠るきみは
ドーナッツのなかま、みたいねぇ

まんなかの空白のふしぎがやがて
きみの中心のような気が ....
七月の雨上がりの午後/  煮沸されるコンクリート
防水シートが波のようにうねり 
ステンレスパラペットで囲われた放課後の屋上/  脱皮するコンクリート

(目をつむって/            ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた

 ....
となりの人
   となりの人、名前は知らない
   いつも夜に帰ってくる人
   だからまだ会ったことない
   だってとなりの人が帰ってくる時間
   僕はもう布団の中だから

となり ....
ぼくらは空に近づこうとする、いつも包まれるばかりでひとつにはなれない。ひろびろと伸ばしたつまさきをゆびさきを、リンととがらせる。新宿にアスファルトのあちらこちら。渋谷を通り過ぎるどちらこちら。ビルとビ .... 君の既視感を舞っているのは
紙製の蝶だよ
いちめんのなのはな と君は呟くけれど
此処はうち棄てられて久しい館の中庭
君が坐っているのは朽ちかけたベンチだよ
とうの昔に涸れた噴水の傍の

 ....
一頭の牛が
ブランコを押してくれた
こんなに高くは初めてで
空だけがきれいに見えたけれど
必ず元の場所に戻って
どこにも進むことはなかった
明日食べられるのだ、と
牛は言った
 ....
名鉄の名物は
流電モハ52の
流れをくんだ
デハ3400系

きたもんだ
そんなもの
どこにいる
ここにいる
広見線の可児駅の近くに居るんだよ
ナマズみたいに大人しく
居るか居 ....
スパイスきょうじゅ
スパイクはいた
スパイクはいて
スパイスのんだ
いちめん ひろがる 
じゃがいもばたけ
おくさんうめたの
だれでしょう

*

あさ うたたねをしていたら ....
一万匹の野良猫たち―。私はそれを
誰もいない地下トンネルのなかで見た。
小さい火花がパチッ、と弾けるのを
「―死ぬまで身体をこすり付け合うのさ。」
イギリス人の学者の亡霊が囁いた。
 まった ....
行方もない風たちを
帆にはらませて
もう帰らない船の
船笛の消えていく先
短い呪文
アストロラーべ

二人の旅路を
羊皮紙に書き出しても
深海の底に
沈む姿があって
透明な海藻に ....
薄馬鹿下朗だっきゃ工場さ勤めで長げくて、数年前から屠殺係についでらっきゃさ。
レバー上げれば格子さ固定されでら豚運ばれで、
レバー下げれば豚の首っこ飛ぶ。
一日中椅子さ座ってさ。

塗装し直 ....
彼女は街の一番高い場所にあるカフェで
眺めは先をゆく教会の尖塔に係留させて
クランベリーケーキを焼いている

その白い腕
夜、二人は黙ったまま、二の腕を削った
蝋燭のカスが ベットに散らか ....
正月に日本酒を飲みながら詩を書いていたら
火曜日に詩を教えているキムからskymailがきた


「幹さんやばいっす、オレ犯罪犯しちゃいそうです」
『ちゃんと詳しく説明してミソ』
「ちんこ ....
「タンバリンをね
買おうと思っているのよ

できれば
きれいな色がいいわ
菜の花色の黄色とか
桃の花のようなピンクとか

ターンターンって
飛び跳ねるような音が鳴ってね
パリョーン ....
その日
チカテツが「おかわり」と言ったので
駅員さんはバケツいっぱいの鬱憤をチカテツに与えた
そうやって今日が特別だってことを体に教える
チカテツは震えながらそれを
お腹いっぱい食べた

 ....
先月のダイヤ改正のおかげで朝飯だって食えるようになった
朝から天気予報に身を焦がしている
この豊かさはうまくできている
感心する間もなく牛乳とパンによるもの
で、敏感な俺は感じ取ったわけだ
よってまた ....
パレード。パラーデ。歩いているものを集めて、ただそれだけのこと。川のような世界で、素数のようにひとりぼっち。2、3、5、7、11、とそこまで数えたときは、最盛期たる朝。いっそのこと、きみは世界をよく見 .... ぼくが包茎だったころ
アフリカはとおく
象の足は八本あった

あのひとのほほは白く
うつむくまつげは長かった
どんな人にも天使のように微笑むので
誰もが自分はあのひとに愛されていると勘違 ....
Kくんの家はぼくの家のとなりです
Kくんとぼくはいつもいっしょに遊びます
ゲームをしました
その前の日は漫画をよみました
そのさらに前の日はやっぱりゲームをしました
ぼくもKくんも漫画が好き ....
角田寿星さんの自由詩おすすめリスト(404)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
西日の頃には- 霜天自由詩906-3-9
三月- 石川和広自由詩9*06-3-6
(ははははははははっはははっははははっはははっははは)- チアーヌ自由詩1006-3-5
B級と呼ばれる名物に愛を- 美味自由詩4*06-3-4
ゴミ山とテレビの象徴- プテラノ ...自由詩4*06-3-4
緑のたぬき- tonpekep自由詩11*06-3-3
あなたの断片- チアーヌ自由詩506-3-1
少年のまま- 佐野権太自由詩16*06-2-28
スーホの白い巨塔- 三浦謙樹自由詩206-2-27
それぞれの時間- 石川和広自由詩5*06-2-27
綴じる、サイレント- みい自由詩19*06-2-26
湧出- 英水自由詩506-2-25
二台の洗濯機における青春の一考察- たりぽん ...自由詩37+*06-2-23
となりの人- 夕凪ここ ...自由詩8+*06-2-23
いつからかはじまっている- nm6自由詩1306-2-11
架空の春- 塔野夏子自由詩15*06-2-7
明後日- たもつ自由詩22*06-2-6
南セントレア市- あおば自由詩3*06-2-4
ファザー・グース(2)- たもつ自由詩11*06-1-31
詩力発電- プテラノ ...自由詩5*06-1-29
とりたちの星座盤をまわして- たりぽん ...自由詩14*06-1-28
アルビノのウスバカゲロウ- 人間自由詩906-1-27
ミュンヘン_2006- 英水自由詩3*06-1-24
金(キム)- 馬野ミキ自由詩90+*06-1-22
踊り子タンバリン- 初代ドリ ...自由詩9+*06-1-19
チカテツの日- ---自由詩806-1-18
さてここでチカテツです- ---自由詩406-1-8
パレード(いっそのことのための)- nm6自由詩1606-1-7
ぼくが包茎だったころ- ZUZU自由詩22+06-1-5
何を後悔しているんだろう、ぼくは。- 北乃ゆき自由詩7*06-1-3

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