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光は動き
樹は見つめる
はざまの前に立っている夜
はざまは風になってゆく


双子の夜の片方が
先に朝を知ったので
昼はななめ
夕はななめ


光が変える絵 ....
空をゆくまぶたたちの群れつややかに包帯となる傷の器たる



片方に吹く未練風おしのけてまぶたの周り確かめつづける



まぶたからまぶたのすきま燃え上がり夜を ....
恋をしよう上から目線で言われても



春はもうどうでもいいから冬をくれ



おまえらの押し付けた春しるものか



春かんで春ひり出して万金丹


 ....
まなざしの前後にひとつ小舟きて降りそそぐものを受けとめて居り




湿り気が胸の地層を掘り起こす丘を揺さぶる雷竜の夜




冬と川互いを離れそこに在 ....
水の上の火
空の姿か
底の姿かわからぬまま
ひとり ほどける


風 息 原へ
去るを見る
砕けるを見る
散るを見る


傘をたたむ
遅い夜の色
ひとつやわ ....
傷が降り
窓にとまる
話し声
水の声


青と白
多くを知る不幸
管楽器
追いやられて


父も母も妻も子も
友も自己も他も無機もない
夜のまぶしさ
 ....
名前を持つものから離れ
河口に立ち並ぶ
数億年の牙を見つめる
雨の光 灯の光
また 雨の光


早い時計
地平線
昼の雷
流れつく音
どこか欠けて


 ....
やわらかな境いめに群がる匙
花の音に廻る匙


額と背 二つの灯
ふいに冷える頬
小さな天体の陰


三つの雨のはざまの静けさ
遊具に残るしずくのなかを ....
音のない息の浪が
寄せている
ひとつの曇の裏ごとに
くちびると闇はわだかまる


補色の先へ向かおうとする
水の上にしか映らぬ鳥
冬に軋る
冬は軋る


影の斜 ....
白に付いた
銀を削ぐ
白になど
付いてほしくなかった


かちりと鳴り
風が止まり
吸うようにひとふさ
寝床に入りこむ


寒さにしびれ
何も感じないのを ....
錆びゆくは錆びた空の下みな錆びて白を見上げる白の海鳥




器から器へ踊る手焼けただれなお幸もとめ笑みをいつわる




泥のなか流るる傷をひろいあげ ....
窓 雪音
指 しずく
たどるままに
ころがる闇


水と光と
骨の轍が丘をめぐる
わずかな冬のはらわたを
苦く苦く抱きとめている


半ば沈んだ
舟の ....
光にまぎれ
冬にまぎれる
ひとつひとつ
空に満ちる


花のかたちの水
ひらこうとする指さき
指さきは 指さき


雪になり陽になり
見えなくなり散らばる
 ....
なだらかな
未分化の稜線
言葉少なな
ひとつの泡


曇間の明かり
水が水を分ける音
一枚の葉
星の裏まで
同じ大きさ


旧い川に
ふいに沸く銀
 ....
静けさと静けさ
くりかえす甘噛み
打ち寄せるたび
持ち去られる秘


からだを通る水は痛く
まばたきの奥に声は拙い
手のひらの火
一瞬の重なり


滴が鉱に ....
右まわりに触れられ
そこにいると知る
笛の音の房
こぼれる鈴の輪


細い光がたなびき
夜を分けるのではなく
既に分かれて在る夜を
ふいに消えた家々を描く

 ....
矢は左目から入り咽に止まる
わたしは振り返りおまえを見る
今までもこれからも
ただおまえのそのままを見る


はざまにどれだけ
どれだけはざまに挿し入れようか
おま ....
水へ空へ振られる手
野に沈む鉄
鉄に湧く花
近づいてくる曇の光


すべてを縦にずらした景が
樹から樹へと伝わってゆく
氷と浪をくりかえし
光を光の外に置く

 ....
音の闇があり
むらさきがあり
白い泡を染め
闇を抜ける


夜の会話が屋根を歩き
窓から入り
まばたきに驚き
再び出てゆく


夜に咲く花と脇道
小さく手を振る気 ....
音の陰の音たち
ゆうるりと振り向く
何もない場所に
署名はかがやく



落ちそうな首を片手で支え
どうにか眠り
どうにか覚める
音を見るたび さらに傾く

 ....
意味さえ知らず
触れては消える
水のなかへ
音のなかへ


一滴一滴
光は変わりつづけている
抄うともなく抄う指先
常に既に異なるふちどり


鉱の音が響い ....
見えない子供の夢ばかり見る
うたと声を指さしている

かすかな鉄の飛び去る音
鐘に落ちる音 水に落ちる音

岩を擦る木
火ははじまりを燃し

ほどきほどかれ 姿むすぶ ....
指のはざまの双つの水
そら抄い空すくい
小さな渦に満ちる水


音がほつれ ほどけゆく
こぼれ たどり
道になる


毛羽だつ古い衣の袖を
水や鏡にそよがせて ....
うろこの陽すべてをすべて指し示す声がきこえる声がきこえる



かがやきよ窓くだき割るかがやきよかけらに混じる空を数えて



しるべは木しるべはまなこしるべは火かたち ....
脚を焼く火が
胸にとどく前に消え
ふたたび冠のかたちに現われ
両肩を抱き燃えつづけている


まばらな陽のなか
あなたは身を反らし
地と空のきわ
水と空のきわを
飛 ....
水銀の光の一粒が
横へ横へと動いている
ゆうるりと回転し
他の光をかき分けている


てのひらを巡る
遠いみちのり
つもるうつろ
熱の轍


まるめられた透明が ....
色が無くて
血で描いていた
緑の絵の具を
わたす手に触れた


春の花が
葉をちぎり
痛みに泣きながら
微笑み 差し出すようだった


血の枝に
緑の枝が重な ....
涙をぬぐう手の甲ごしに
おまえが見つめた火の生きものは
空に焦がれて死にかけていた


朝は目のようにゆうるり動き
世界は風のなかの風にたなびく


こすり
火を生み
 ....
鈍色の唱の季節をかきまぜて微笑み交わす龍とけだもの



視が視から離れるたびに近くなるけだものは視る光のみなもと



おまえには自身を射抜く弓がある行方知れない弦のけだもの ....
逆さまの絵が文字になり唱になり降り来るを視るひとりけだもの



かけらからかけらを生むはおのれなり触れもせぬまま砕きつづけて



水涸れて見えぬ片目に見えるもの ....
ふるるさんの木立 悟さんおすすめリスト(375)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虚明- 木立 悟自由詩610-5-21
目蓋路- 木立 悟短歌410-5-15
冬親父- 木立 悟川柳410-5-1
獣たち- 木立 悟短歌409-8-7
すぎる水- 木立 悟自由詩809-8-5
無言- 木立 悟自由詩209-7-29
夜へゆく波- 木立 悟自由詩309-5-15
午後と蛍- 木立 悟自由詩309-5-12
ひとつ_つづく- 木立 悟自由詩609-4-10
ノート(熱と朝)- 木立 悟自由詩209-1-19
鉄と骨- 木立 悟短歌209-1-15
降り来る言葉_XXXVIIII- 木立 悟自由詩408-12-27
花と羽- 木立 悟自由詩308-12-7
ひとつ_むすぶ- 木立 悟自由詩308-11-26
ひそか_ひそやか- 木立 悟自由詩208-11-21
器と器- 木立 悟自由詩408-9-24
おまえに- 木立 悟自由詩308-9-24
朝と熱- 木立 悟自由詩308-9-19
時と夜- 木立 悟自由詩1608-8-18
空と魚- 木立 悟自由詩708-8-12
すぎるあそび- 木立 悟自由詩408-8-4
緑星- 木立 悟自由詩508-7-28
逡巡- 木立 悟自由詩5+08-7-15
青と叫び- 木立 悟短歌508-6-23
むらさきの_むらさきの- 木立 悟自由詩608-5-2
ひとつ_ひらく- 木立 悟自由詩608-4-25
絵の具- 木立 悟未詩・独白307-12-18
こだま_手のひら- 木立 悟自由詩407-12-18
こがね_けだもの- 木立 悟短歌207-12-16
双響- 木立 悟短歌807-12-2

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