誰だろう?誰かに見られてる。おかしい。ゾクゾクする。
男だ、と思う。わたしは女だから、見ているのは、たぶん。
わたしは、うつくしくない。いわゆる美人さんではない。
わたしは男に見られることは少な ....
空家が
売りに出されてる
もうずっと長く

庭に
小さな
池がある

いつもお散歩をする
通り道にあるので
毎日のように
のぞく

その小さな池には
金魚がたくさんいるから ....
ひとりでだれかがそらをみている

そのよこであたしは性を超える

ぶんかつでかったたましいのいちばんくらいぶぶん

せいふくのふくらみから聴こえるでしょ

噛み合わないはなしさえ  ....
 いたずらしようと思ったんだだからこんなにも勃起してきて
 こんなにも勃起してきて誰も言ってくれないおまえは見かけよりいいやつだって

  
 ユーモアがあったら切り抜けられるって ....
 

  ツタヤの女が面倒臭そうに歩いてる
 外に出た用事の一瞬の間
 おれはタバコの自動販売機の取り出し口に手を突っ込んでる名前も知らない女を
バックで轢き殺す
 ことを想像 ....
鳴きちる鳥の満ちる朝に形が満ち
形を得た形たちを再び濁らせゆくのは
千切れけぶる花の煙


それは なれの果てではなく
気が遠くなるほど緩やかな横溢
浮かされ翻弄されているのは
 ....
曇天とは無関係に翳った夢の後
ぎゅっと
その翳り残るこめかみを圧する
スピーカーからの果汁


光みたいな酸味、沁み
やっとのことで
鈍すぎた朝に気がついたのは
昼に ....
春の電撃作戦。開始。
街のいたるところで僕らは耳に手をあてる
どかん
それは小さな破裂
作戦が始まった合図だ、ほら
そしてまた、どかん
コンビニで働くあの娘、最近きれいになったね
と ....
泥のような緑
黙したままの光景に
虚ろがる夢が漂い
わたしは疲れている

コンクリートで舗装された
河川敷をよたよた
歩く老人を見て
わたしは疲れている

反省など冷たく
こおろ ....
干し竿に捉まったやかんが
風をすいこんで
ふるりゆれ

蓋はいつの頃にも
なかったようす

雲が影って 
うつむき
口をぶらぶらしているやかんには
少し水が入っていて
のぞく顔を ....
雪の降る夜
暗い工場脇で
体を探りあったこと
覚えてる?

あなた息遣いが
荒かった

学校帰りの
暗がりで
キスをしたことも?

二人とも
熱くなったね
寒いのに

 ....
望遠鏡で
月を覗いたら

傷が付いていた


のは

望遠鏡の方で


月は今でも

美しく欠けていて
無い知恵を絞っても
さまざまに思いつくことは
己一人の生き様だけで
それぐらいしか思いつかぬ
そんなものでこの世を測っても
いい加減が
疑わしい物を計るのだから
腑に落ちる話にはならない ....
今日も良い天気

環状8号線から
ちょっと入ったところ
思ったよりも静かな
住宅地

不思議なデザインの
ブルーのマンション

窓からのぞく
子供の顔に
挨拶しようと
手を振 ....
上空を旋回する鳥
海の上を跳ねる魚
空中でひらひら浮かぶ蝶
強い風に集って走る種子
飛行機雲と共に舞い上がる人々

地上に立つ私の足元に影
太陽が低く落ちたら
延々伸びて 陸を飛ぶ
 ....
目の前に棒があったので
それにつかまりながら
ぐんぐんと高いところまでのぼっていったら
ぼくは 雲の上に立っていた
正確には 
雲の中といえるかもしれない


なにしろ 
上を見ても ....
その刹那
滲んだ夜景の濡れかたが
酷く美しかったので
そのガラス越しに 
くちづけてみました

落ちて逝く様を
見られたくなかった
と言うのが事実でありますし
本当はどうでも ....
粘土でできた空飛ぶ天使が
すごいスピードで
逃げていく

青空は遠く

やたらに暑い

ぐらぐら揺れる歩道橋の上で
動けなくなり
足元の床が
抜け落ちるような

そんな気がし ....
楽しいはずの
デートの帰り

彼が
たぬきを轢く

たぬきはこげ茶と黒が入り混じった体毛で
牙はするどく体長70センチくらい

道路の真ん中で横たわるたぬき

たぬきは息をしてい ....
4月の空は霞んだ青
地面に張り付く僕等の上を
紋白蝶がひらひらと
縫い合わせていく

南向きの窓から
緑の塊に見える林の向こう
隠れるようにキャベツ畑があって
近づくと白い花びらが
 ....
「クラシック」

稲穂の先端が
千切れて跳んで
千切れて跳んで
潮騒が跳んで流れる
音符が嵐が金色を色づけていく
鼓動と音階鼓動と音階鼓動
休符が僕を梳ってしまう
その
傷口のしぶ ....
光のなかで光を引きずる
あちこち折れた羽のように


増えては
増えては 軽くなる
はばたきに似た歩みの音


灰のにおい
羽のにおい
いつのまにかひとりの道
鈴の音
陽 ....
夕暮れになると海に行く


夕暮れ時の海は
まだかろうじて
空にひっかかっている太陽に照らされ
遠くをゆく船も 
その意思を無視され 
逆光に姿を消す


夕暮れ時の海は 
ひ ....
写真を撮ろうよ 二人のね。
緩やかな波打ち際で待ってるよ。

君はカメラを誰かに託して
僕の方に駆けてきた。

嬉しそうに笑う君が何となく
幼く見えて可愛らしかったものだから
僕は思わ ....
煙草を切らしちまって

コンビニまで歩く

今日の夜空はきれいだった

いつもより

星が良く見えて

きらきら光った

俺に何かを伝えるように

三日月が

尖ってな ....
小学生のアルバムから



名もなき砂浜
一頭の鯨
打ち上げられている晩春の
村の民 
銛を掲げて
合掌
突きはじめる
突かれた鯨の
握りこぶしほどのまなこ
覗き込む
突 ....
何もない手に
白が降りて
名前を呼んだ
もくれんよ
もくれんよ


微笑む間もなく
雨は来て
空を伝い
午後を撒いた


灰の鱗
一人歩きの傘
午後の陽の行 ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき

わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように

いないところから
 ....
今日も仕事(早朝コンビニバイト、毎日ではないだす)前にいっちょオン書き即興詩、と思ったのだけど、今夜はなんにも思いつかないのでオン書き散文にしてみる。

バナナと豆乳とキャラメルの大量摂取&丹田式 ....
死んだ。


言葉は死んだ。


今、私が射精した言葉は死んだ。
これは言葉の死骸の羅列である。

作家は言語 ....
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