いたずら
カンチェルスキス




 いたずらしようと思ったんだだからこんなにも勃起してきて
 こんなにも勃起してきて誰も言ってくれないおまえは見かけよりいいやつだって

  
 ユーモアがあったら切り抜けられるって誰かは言ってたけど
 こんなにも勃起してきたからこんなにも勃起してきたから
 いたずらしようと思わないときだってついそうしてしまうんだ


 勃起になんてたいした意味はなくていたずらだってたいした意味はなくて
 信号の赤の色は変わらないしどこまでも壁のペンキの色が剥げてて
 勃起の影を映したら今からそうしてそんなふうになって
 暗闇の中目隠しされたみたいな気持ちになって
 女の子も男の子も年齢なんか関係なく
 一つの穴の中で感じる勃起を感じる感じるこんなにもこんなにも感じる
 全体が見えてくるこんなにも全体が見えてきてどうしようもなくなってくる
 いたずらしたんだいたずらしたんだこんなにも勃起して
 勃起を感じる勃起がさらに勃起してきて
 こんなにもこんなにも悪ふざけのように勃起して
 これは何なのだろうかと真剣に考えながら確かに熱いよ よそ見運転してるうちに
 対向車と
 正面衝突
 するみたいにして射精して世界が消えた後
 うっすら全体が見えてきたんだそれがどうかしたの?


 いたずらしたんだ潮の匂いが漂ってくるその場所でみんなをみんなをいたずらして
 ひとまとめにしていたずらして堤防の上に寝転がった
 みんなの顔が光を通して見えて口からの言葉とともに海に沈んでいった
 勃起の先はまだ濡れていて大丈夫 コンクリートの表面でぬぐったら血が出てきて
 光を通して何でも見える光を通して勃起してこんなにも勃起することができる見える
 光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光、光
 憶えてる勃起してこんなにも勃起していつまでも忘れない憶えてる
 死んでいく人のすれ違いざまに生まれてくる人がたくさんいて
 こんなにも勃起してこんなにもこんなにも勃起してするだけのことはする
 みんなをいたずらしたんだいたずらするんだいたずらするんだいたずらするんだ


 
 
 

 


自由詩 いたずら Copyright カンチェルスキス 2004-04-16 15:44:46
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