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すきとおったなつを
かんむりにして
あなたのひたいに ひやりと 付けると
ちゃんとかぶせて と
あなたは脹れた


ゆうだちがきて
あなたは
地面にあたる むすうの
流れ星のよ ....
おへそに つめをたてて
ぎゅっと押す
ざらざらとはみ出してゆくのは 宵の空
じいんとしていて
冷たい

暖色の
とうめいのふくろのなかに
とけては完結 してゆく
線路の上 やねの ....
どうやら焦燥感
と云う一種の熱病にかかってしまったらしい
くるったように息を切らしながら
朝から晩まで自転車で
ぐるぐると円を描きつづけている
進むのは
まっすぐでなければ
どこにも行き ....

ずいぶん昔
わたしたちは恋人同士だった
あんなにも完璧に
理想的な形で
つながっていたのに
満月の夜だっただろうか
わたしが
あの柔らかな部屋から
いとも容易く
追放されてしま ....
{引用=終りのない楽譜が
みみもとをかすめてはながれ
それはあめのように
また 空をさがしてゆくのでした

りんね なんか
しんじないよ
仏教徒じゃないもの
食洗器にお皿をならべな ....
{引用=あなたは歌うような
あしぶみで

まぶしくかすむ
曖昧な 八月十五日、は
さいわい
のびやかな放物線をえがいて止まる

おともなく



あたしは
きょう
部屋 ....
{引用=明け透けな 夜の温度を 手ではかり}

*

{引用=
きょねんのわたしが
さくらのしたでそつぎょうをしているころ
まだはだざむいこうえんのベンチで
あなたは
またはんぶんに ....
冷たさが
この幸いを閉じ込める
すぐに消える雪片に
まじってもつきささる声
それは 
あなたのことよ


鍵を持つ
右の手の指がかじかんで
それでもこれを落とそうとしない
 ....
さあ
南天
この冬にまだ緑を纏わせて
あなたがいることを知ろう
私が知るあなたというのは
この時節まだ凍てついているはずだが



離れても
違う名を与えられることなどなくて
冷 ....
気の早い春一番は 潮鳴りのようなおとを立て
町の上空をゆくのでした
「僕ら、結婚するかな」
彼が昨夜言ったことばが、洗っていたおさらから急に飛び出してきて、ひっこめるのに苦労しました。わたし ....
ほんの少し見上げる
空をとは言わない
空ではない
そんな長いこと
ここに蓋をしてるもんじゃない
たしかにそれは澄んではいるが
いずれ波打って
曇り掠れ朽ちていくもの
それを
見上げる ....
好きだ、と言うが
わたしはあなたを
わたしはそれを
好きだ、と言うが


好んでは
いない
微笑ましくも
思っていない
出来るならば
近くにも寄ってくれるな
さしあげるものも
 ....
港に来たら、花は散っていた
ノウゼンカズラが
地上に口付けている

おぉんおん、
おぉんおん


遠くではまだ咲いている
向こう岸の工場の灯だ




向こう岸の工場が
 ....
夏の闇は思ったより深いのか
それだけが
ほんの小さな鬼火のように
灯っている




その人は息を吸った
白いランニングの大きな腹がふくれ
コオッ、と
鬼火は点滅、そしてお ....
 わたしたちは小学校のプール跡に住んでいた。
 もちろん家に住んでいた。
 プール跡に、家が建ったのだ。

 
 ともすれば思い出したように、夏にはテーブルの上にサトウくんが立った。水泳大会 ....
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。

あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
初めて見かけたのは午後6時
センター街の陰でうずくまり
待つことを放棄しながら
背伸びをするリップスティック
名前は知らない
まだ明るい
これからの夜

1人でいる子を狙うほど ....
消えていく
痛みをなぞりながら
その痕こそが
証であるかのように

鮮やかに
鳴いている
幾羽か、を、目に
焼き付けることもなく
空の夢をよく見るのだと
その人はうつむく
 ....
俺は時計を持たない営業部員でつまり仕事ができない
もらい物の手帳に不明瞭な単語だけ書きつらねて
昼間を秋葉原で過ごし歌舞伎町に立ち寄ってとにかく帰ってくる
今日は何本のエロビデオを店に突っ込んだ ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
「明日、注文していたものが届くの」と
 少女が嬉しそうに笑って言う

 何を? 私は訊く

 すると

 少女は真顔で黙り込む
眠っている
こいびとの背中に
字を書く
油性マジックで
大きく書く

わたしの名前を書く
そっと書く

忘れられてもいい
あした
もう
ここへ
帰ってこなくても

背中に ....
ああ、晴れた
良かったね
公園には
お友達が
いっぱいだよ

光りと風
埃と喘息
排ガスと紫外線
楽しい楽しい
水遊び

ビスケットの匂い
いちごみるくあめの匂い
だっこ  ....
喉から手が出そうな日
何回もトイレに行かないと
間に合わない

朝はバスで
吐いたから
こっそり隠していた
服に
着替える

どうしてこんなに
空が
きれいなのかなあ

わ ....
叫ぶ日がある
消えては現れるこの手の
痛みのない痛みに
叫ぶ日がある



叫ぶ日がある
空の半分を砕く雪に
曇を落とすことをやめた風に
叫ぶ日がある



 ....
たくさんの雀が
それぞれの空を持ち
わたしの内をはばたいている



淡い羽が 喉を昇り
外に出て 腕に乗り
別の色の 空へ帰る

繰り返す



今ま ....
冷たさだけの空を流れる星に
母親は

わけのわからない詩を書く子より
ボーナスの出る職に就く子がほしい
と願った

堕ちる天使と微笑む地使に
自分は

わけのわからない言葉以外
 ....
誰にでも 好きです
好きです と言って
みなを集めてまわる詩人を見て
自分は死ぬまでひとりでいいや
と思った


誰からも 好きです
好きです と言われ
みなに囲まれている詩人を見て ....
夜明けと午後と夜中の夢に
同じ女の子が現れて


わたすものがあるけど
まだなんなのか
よくわからなくて


と言った



気が付いたら
受け取っていた ....
死ぬことについて考えようとすると隣りの女が咳をする
地下鉄の 煙草の 吸えないホームの ベンチの 隣りの
頭の 悪そうな服を着てまるっきり趣味ではない
首筋に湿疹を掻いた痕
携帯の画面に夢 ....
ダーザインさんの未詩・独白おすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
記憶- はな 未詩・独白13*07-4-11
かんきつのよる- はな 未詩・独白7*07-2-22
焦燥感- 吉田ぐん ...未詩・独白707-1-8
断片集- 吉田ぐん ...未詩・独白1307-1-2
十六歳だった- はな 未詩・独白16*06-10-27
遠音- はな 未詩・独白18*06-8-17
去年の春のこと- はな 未詩・独白10*06-4-23
あなたのことよ- フユナ未詩・独白706-2-26
しとねはさらに美しい目をして- フユナ未詩・独白7*06-2-25
青い風景- はな 未詩・独白19*06-2-22
見上げる- フユナ未詩・独白405-12-31
灰の花- フユナ未詩・独白105-10-1
アイラブ- フユナ未詩・独白10*05-9-2
煙草の火- フユナ未詩・独白205-8-23
プール跡- フユナ未詩・独白6*05-8-5
私_信- るか未詩・独白52+05-8-4
渋谷。リップスティック。14歳。- いとう未詩・独白1304-12-28
飛ぶ鳥をよく知らない- いとう未詩・独白13+*04-12-8
(自己紹介のかわりに)- 古溝真一 ...未詩・独白3504-11-4
海はこわい- ふるる未詩・独白42*04-8-31
注文- 和泉 輪未詩・独白1304-6-3
油性マジックで- チアーヌ未詩・独白8*04-4-4
ひなた- チアーヌ未詩・独白404-4-2
喉から手が出そうな日- チアーヌ未詩・独白504-4-1
ノート(叫ぶ日)- 木立 悟未詩・独白404-3-2
ノート(雀)- 木立 悟未詩・独白403-12-18
ノート(40Y・11.23)- 木立 悟未詩・独白303-11-27
ノート(ひとり)- 木立 悟未詩・独白403-11-27
ノート(40Y.10・26)- 木立 悟未詩・独白303-11-13
隣りの女- いとう未詩・独白703-8-6

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