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あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
冷たさが
この幸いを閉じ込める
すぐに消える雪片に
まじってもつきささる声
それは
あなたのことよ
鍵を持つ
右の手の指がかじかんで
それでもこれを落とそうとしない
....
さあ
南天
この冬にまだ緑を纏わせて
あなたがいることを知ろう
私が知るあなたというのは
この時節まだ凍てついているはずだが
離れても
違う名を与えられることなどなくて
冷 ....
ほんの少し見上げる
空をとは言わない
空ではない
そんな長いこと
ここに蓋をしてるもんじゃない
たしかにそれは澄んではいるが
いずれ波打って
曇り掠れ朽ちていくもの
それを
見上げる ....
ここに書き込むのは初めてです、フユナですコンバンハ。
「消えてしまいたい」というこの題名に惹かれた方に読んで欲しくて、
今日の自サイトから日記を転載したものです。
不幸自慢だと思われてしまうかも ....
好きだ、と言うが
わたしはあなたを
わたしはそれを
好きだ、と言うが
好んでは
いない
微笑ましくも
思っていない
出来るならば
近くにも寄ってくれるな
さしあげるものも
....
港に来たら、花は散っていた
ノウゼンカズラが
地上に口付けている
おぉんおん、
おぉんおん
遠くではまだ咲いている
向こう岸の工場の灯だ
向こう岸の工場が
....
夏の闇は思ったより深いのか
それだけが
ほんの小さな鬼火のように
灯っている
今
その人は息を吸った
白いランニングの大きな腹がふくれ
コオッ、と
鬼火は点滅、そしてお ....
わたしたちは小学校のプール跡に住んでいた。
もちろん家に住んでいた。
プール跡に、家が建ったのだ。
ともすれば思い出したように、夏にはテーブルの上にサトウくんが立った。水泳大会 ....