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春のそざつな光たち

ハナミズキが揺れている

思い思いの願いごと

そいつを書いた白い紙

それが枝という枝に

くくりつけられている

風車のようだ

その白が揺れてい ....
空はあたらしくてあかるかった

すがすがしくって淡くって

ほのぼのとしてあたたかだった

あなたの匂いがとけていた


まんなかにつらなる街路樹が

もこもこと夕日を浴びていた ....
悲しいひとがいたら

そのひとを

大切に思うまわりのひとも

きっと悲しいだろう

楽しいひとがいたら

そのひとを

大切に思うまわりのひとも

きっと楽しいだろう
 ....
サンミゲルをラッパ飲みしながら

いつの間にかスラム街を歩いていた

失意を演出するような

怠惰と自棄をまとって歩いていた

廃線のまわりにはバラックが並び

カラフルな洗濯もの ....
もうすぐ桜が咲こうとしている

もうすぐ梅が散ろうとしている

木蓮が音をたてようとしている

花が街道を染めようとしている

自然は柔らかく生ききっている

希望にゆるがず生きき ....
過去三例しかないことが

いま同時に三つ起こっている

あしたきっと飲みにゆこう

馬鹿さわぎして

まっとうなひとに叱られよう


蓄えて

足るを忘れて

それに慣れ ....
わたしは日本人だ

日本でうまれて暮らしている

わたしは日本人だ

国籍だってきょねんからそうだ

食べ物いがいもとの国籍には興味ない

食べ物だって興味ないかもしれない

 ....
文学や報道が

対話や歴史が

この国をこの世界を

果たしてどこに導いたのか

言葉は無力か

雪が青い夕暮れ

見飽きた景色

それを揺らしている

移動している
 ....
たましいのかけらになったって

いつもいつまでもいまも

あなたのそばにいる

ふあんもかなしみもない

ハッピーエンドに

ふたりしてかならずゆけるから


十年まえ

 ....
とかげたちが庭の敷石の

こんもりしたのに静止している

とかげたちが静止しているのが

なにかに似ていると思った

ちいさな蛇のような

ちいさな恐竜のような

ながいしっぽ ....
投げいそいだ十月

アウトローなうちの会社

痛々しいほど楽しく終わって

ひんやりと電車を待っている

そんなときだ

平凡であることについて考えるのは

そして

悲し ....











エキゾチックな弁当

ふたりは夜を待てないから

愛人弁当は夜食べる













食卓 ....
朝なのに黄昏れている

金木犀も消えてしまった

風がほころんでいる

なんだかさびしい気も?

ヨーロピアン・レゲエ、

中国の愛人の

おかしくなったひとり言のよう

 ....
オレの説明書は

そう、藍いろの空

アンティーク店の

黄いろい光輝く

古本屋のまえに

クルマをとめて

な、気にするな空

藍いろのカルテに

全部書いてある
ためいきの

かず

きんもくせいの

かおり

なにかに

あやまるとするか

オレンジの

ひかりやかげ

おさなくて

かげやしない

つんとする

 ....
二十代が終わるときは

なにも響いてこなかったのに

きょう三十代が終わる

なぜか十代さいごのときが

懐かしくなっている

べつに追憶を重ねているわけではない

ただほんと ....
あなたは

誰かにとって

母であり

妻であり

恋人であり

友達であったり

ここは

誰かにとって

日本であり

ポルトガルであり

宇宙であり

 ....
ゆるい

ぬるい

そんなものに取り残されると

なつかしい気持ち、した

午前の雨のあと

ひかりよりも重いひかりが

春の砂浜のように広がって

なつかしい

なん ....
夏休みぼくは

叔父の自転車のうしろに乗って

少年将棋大会に通った

叔父といっても

いま思うとまだ20代の若者だった

叔父は近所の中高生を呼んで

自宅で家庭教師みたい ....
シカゴでは仕事の合間をつくって

かならずミュージアムにゆくようにしている

そこにはお気に入りの

不動明王がいてくれるからだ

こぶりの黒っぽいそれは

祈りを込めて眺めたとこ ....
きのうは昼から雨だった

きょうは朝から晴れている

くもひとつない

大通りのよこの公園を歩く

りすが赤い実を両手でもったまま

地べたに垂れた枝をするするとのぼった

いつも思う

アメリカの空 ....
粗雑な人生の

粗雑な吹き溜まり

サヨナラ出来ない

このサヨナラ


茫々とした

ひかりと雲が

茫々とした

前途をてらす


粗雑な人生の

粗雑な吹 ....
孤独の質はおなじでも

住んでる世界がちがうから

かけらの位置はおなじでも

おたがい鍵ではいられない


涙の音がする

声の匂いがする

秋の風が

微笑んでぐるり ....
おとうとはアニキよりおとなだ

アニキのせかいを

おさないおとなの目でかんさつしている


アニキがうちでべんきょうしているのは

ぜんぶじゅくのしゅくだいだと

おとうとはそ ....
ピアノだけの旋律

水滴のような

誰もいない午後の食卓

いつもと変わらない、

でも変化している風景

かなしみがひかる

十一月、朝の日射しほどの

一瞬の

子 ....
虫ってあんまり長生きしないよな

鳥なんかどうなんだろう

僕は一生懸命ひとを傷つけている


遠い雪崩のようだな

昭和も平成も似たようなもんだ

僕は卑怯でわがままだ

 ....
そうだ、中三のとき

愛について、いつも考えていた

こころの灯、なんて題名つけて

愛について、ノートまでつけていた

母が死んで整理していたら

耕太郎関係、って書いた段ボール ....
大好きは

どこから来るんだろう

どこから来て

どのくらい滞在するんだろう

有限世界、このことわりのなかで

あとどのくらい

こんなこと考えていたら


きみに
 ....
東京の街路樹では

幾種類ものセミが鳴いていた

夏の時が豊か、だった


品川プリンスの坂をあがる

湿ったアスファルトの匂い

木々のひんやりとした匂い

いまからきみに ....
お盆のあいだ日本は停止する

仕事もなさそうだから

三日連続でゴルフをした

二日目なんかはワンハーフ

汗だくになって

朦朧としながら

芝生のぬるい匂いをかぎながら
 ....
beebeeさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(322)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハナミズキ- 吉岡ペペ ...自由詩411-3-28
命の悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-27
告白- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-22
自殺しないための装置- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-20
馬鹿どもにも- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-19
あしたきっと- 吉岡ペペ ...自由詩511-3-15
わたしは日本人だ- 吉岡ペペ ...自由詩211-3-13
雪のなかの言葉- 吉岡ペペ ...自由詩411-3-10
2月22日午前2時22分22秒- 吉岡ペペ ...自由詩811-2-22
星座たち- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-17
平凡な悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩408-11-5
朧月- 吉岡ペペ ...自由詩208-10-25
黄昏れている- 吉岡ペペ ...自由詩208-10-19
気にするな空- 吉岡ペペ ...自由詩508-10-8
あきのかぜ- 吉岡ペペ ...自由詩608-10-8
懐かしくて- 吉岡ペペ ...自由詩608-9-21
誰かにとって- 吉岡ペペ ...自由詩708-9-20
なつかしい気持ち- 吉岡ペペ ...自由詩308-9-16
叔父の背中- 吉岡ペペ ...自由詩308-9-15
シカゴの不動明王- 吉岡ペペ ...自由詩108-9-14
ビルディングと空- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...308-9-13
このサヨナラ- 吉岡ペペ ...自由詩408-9-6
秋の風が- 吉岡ペペ ...自由詩408-9-6
おとうとの目- 吉岡ペペ ...自由詩108-9-5
こんな存在で- 吉岡ペペ ...自由詩208-9-3
遠い雪崩- 吉岡ペペ ...自由詩408-8-28
愛について- 吉岡ペペ ...自由詩2708-8-28
それは聞こえない- 吉岡ペペ ...自由詩608-8-27
東京の街路樹- 吉岡ペペ ...自由詩508-8-25
雲とセミいがい- 吉岡ペペ ...自由詩308-8-16

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