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炎天のフロント9を歩く

バック9を回りきれるのか

ちょっと不安になってしまう

やるしかないんだ、と言い聞かせる

生暖かい芝の匂いのなかにいる

ここは蝉、雲いがいとても静か ....
空を切る

豊かな梢

水色が蒼くて

空が悲しんだ


母のわだち

面影は

追いこす光


空を切る

豊かな梢

水色が蒼くて

空が悲しんだ
モンゴルはウランバートルで

商用を済ませてホテルに戻る

この国の利権に群がる男たちは

みんな精力の強いイケズそうな面をしている

日本じゃいまどき見られない面だ

暗い喧騒が ....
南の低いところに

朱い月がまんまるく

すこし離れて花火の明滅


幼な子に花火について語る

それは物足りないリレーのようだ

ベランダから花火を見つめている

わたしの ....
街路樹を通りぬけるたび

ドップラー効果が過ぎてゆく

記憶の海

蝉が鳴いている

呼吸する波

蝉が鳴いている

夕方の明るさに

ぼくたちはやがて戸をたてる

蝉 ....
きみのはだけた地図を

わしづかみして

通ったおとこたちを

ミキサーにかけたのだ


はやく爆ぜろ

たましいを

すりあわせていた

もうすぐ何処からか

鈴の ....
女が信号待ちをしていた

幼い息子と立っていた

いっしゅんのことだった

粗雑なかなしみを

気恥ずかしく思い出す

この親子ふたりに

俺はなにをしたのだろう
スナックで知り合えば

たわいもない話をして

エレベーターで送られて

手でも振ればさよならできる

夜の屋上できみと話せば

ケンカでもしなければ

おたがい立ち去れないよ ....
きみは嵐のなかにいた

こぼれるような

こわれた叫びごえをあげて

男の叫びごえもした

それが愛しかったんだ

なんどもメールしそうになった

きみにしてやれることなんか
 ....
この地でいちばん

高い建物から見る北の海は

ひかる帯のようだった

そこには

かつてこの地で受けた

恥辱や挫折がにじんでいた

それでも失えなかった

希望のようなものもにじんでいた

この地 ....
顔に影さし

世界を影絵に

ぼくが見たのは

宇宙の空

黒かった

淋しくて

自由だった

腰をつかい

恥骨を

きみの草むらに

撃ちつけた

顔 ....
蝉鳴かねど

暑き日あり

失いし御霊いろ濃く

かなしみ育みし日あり


或るひかり満ちたり

失いし御霊

霊線の開拓

そは追憶となりけり


蝉鳴かねど
 ....
大連は観光地ではないから

すべての施設は中国人のものだ

悪い仕事をするのに

これほど俺を守ってくれる国もない


星海広場をぶらついた

午後2時に待ち合わせている

たくさんひとがいるのに閑散 ....
黄海からの繊細かな風が

葉アカシアを揺らす

二週間まえの

白い花は散りくさり

葉アカシアが揺れている


きみと歩いた

アカシアの大連

きみのいない

葉 ....
抱きしめてやると

思ったよりも簡単に

くずれるときの声を出した

髪の毛から

あまい胡瓜の香りがする

たがいの爪で

たがいの肉にわだちを描いた


俺は十八だっ ....
街道の植物と

雑居ビルとのあいだを

雨上がりの

ひんやりとした橙のなかを

昔の

小学生のころの

社会人四五年めの

きみを追った

なにもかも成功した

 ....
新横浜の風景を

しばらく品川と間違えていた

その風景にせつなくなっていた

品川にはきみがいるような気がした

白い光を放つビル

白い光に照らされた道

きみが歩いたかも ....
さいきん

女との別れはぜんぶメールだ

この世にメールがなくっても

既婚者の恋愛には

ゴールがかならずあるんだよお


なにか意味でもあるんか

その、なんだ、

 ....
夕べ好きだと

しゃがれている

透明な

ロックンロール

心のなかで

心たちが

みっともないデモ行進


泣くなよ泣くな

オレンジの沿線を

ぽつぽつゆ ....
胸のいたみに身をまかせ

予感のまえで肘をさすった

空がこどくを叫んでいる

あたらしい緑が燃えている

だっくだっくと坂を下る

つないでいるのは骨だった


 春にむか ....
16のころ読んだ

大江健三郎の小説を

古本屋で文庫で百円で買った

道を渡った喫茶店で

39の俺が読んだ・・・


墜落する物体を見る興奮

幻のように確かな手触り
 ....
五月の夜の街道は

緑の風の香りする

きのう遅くにつけた香水


藍の影絵に、

刹那な、微小な

罪びとまえの姿形


五月の夜の街道は

緑の風の香りする

 ....
beebeeさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(322)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゴルフ場にて- 吉岡ペペ ...自由詩208-8-12
空が悲しんだ- 吉岡ペペ ...自由詩808-8-5
沈まぬ夕日- 吉岡ペペ ...自由詩608-7-30
花火について- 吉岡ペペ ...自由詩308-7-26
過去から降るもの- 吉岡ペペ ...自由詩508-7-18
- 吉岡ペペ ...自由詩408-7-12
荒野の親子- 吉岡ペペ ...自由詩308-7-9
スナックで知り合えば- 吉岡ペペ ...自由詩5+08-7-6
永遠の嵐- 吉岡ペペ ...自由詩108-7-1
海光- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...408-6-30
影絵- 吉岡ペペ ...自由詩408-6-21
或るひかり- 吉岡ペペ ...自由詩308-6-19
星海広場- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...608-6-18
葉アカシアの大連- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-17
いまも何処かで- 吉岡ペペ ...自由詩1708-6-16
五反田をあるく- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-16
品川- 吉岡ペペ ...自由詩608-6-13
この世にメールがなくっても- 吉岡ペペ ...自由詩108-6-12
夕べのデモ行進- 吉岡ペペ ...自由詩508-6-11
バベル- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-26
幻のように確かな手触り- 吉岡ペペ ...自由詩708-5-23
五月の香水- 吉岡ペペ ...自由詩1208-5-16

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