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優しくなれよ

朴訥な悲しみ

雫のような光

僕はしずかに

死んでゆくよ


寄り添う通りに

街路樹に

月の光架かるよ


優しくなれよ

朴訥な悲しみ

雫のような光

涙をかなでる

生き　.... 蝋燭のような

ハンカチが手品で固まる

ヨーロッパの香りがする

植物のような

モクレンはそんな生き物だ


木に花の咲くふしぎ

サクラよりはやく

オレに告げてく　.... 久しぶりに久が原を歩いた

たまに空を見上げて

迷い迷いしながら本門寺にむかった

さくら木にはまだ花がなかった

裸木が空にあきらかを漲らせている

ありがとう

そうつぶやいてそこをあとにした
　.... そのことばかり考えていた

雨に煙るよ

曇り日の

午前のひかり

ありふれた春の嵐

土曜日の東京

買い物に出掛ける

帰宅してから

ひとりで

生きてゆく　.... 久我山駅にこんな時間に着いて

こんなとこに

ビジネスホテルなどないだろうに

ぼくは坂道の商店街をあがって行った

そしてすぐおりた

踏み切りを渡り

旧神田川のほうの商　.... 励まさずにはおれなかった

ひとりじゃないよ

僕もだよ

あのときあの部屋の片隅で

それを伝えてあげたかった


幸せなんだよ

惨めじゃないよ

恥ずかしいことなん　.... 恋人の心変わりを感じていた頃、辞表を出してくる社員がいた。

彼らはぼくをひどく傷つけた。

ひとのこころなんて分からないものだ。

思い返してみればそんなそぶりもあった。

そぶりかあ・・・・

人　.... 商談フロアは明るかった

外光のような明るさはすべてＬＥＤだった

設計課長が施工後の保証を求めて来た

外からはこの社屋の外壁工事の音がしていた

私たちはその仕事を商品の納入だけだ　.... 春はふたたび

贋作者たちの水いろ

雨つぶたちの素直な旅路

生きにくさが心地好かった


朝のアスファルトが

黒くぬれていた

つめたい大気には

ヒッグス粒子がま　.... 銀行から電話があった

母のお金がなくなっているのだという

私はフィリピンとブラジルの混血だ

母の国には行ったこともないし行く気もない

父はもういない

いないからだろうか
　.... あのとき祈ったとおりになった

だから生きている

世界は

ぼくにだけ語りかけている

あなたにだけ語りかけている

それが生きているということ 雨上がりの夜道に

コロッケの香りがする

青黒く湿った夜道に

外灯ほどの幸せが停まっている


津波や原発に

ぼくらはいまだに傷ついている

自然をコントロールするため　.... 僕の昭和は４０年代後半からだった

喫茶店の入口を飾るレプリカのような

素朴な人工がひかり輝く日々だった


遊ぶのは工事まえの土くれのうえだった

わざと転げて服をよごす

　.... 容疑者の写真がニュースに流れている

月が北東に隠れようとしている

あれは北西なのかも知れない

月が容疑者のように

どちらの方角にも気配を撒いている

三日月ぐらいの形を見つ　.... 傘のさき

アスファルト滑らすみたいな

さびしさ

青い空の

すぐよこに黒灰色の雲の群れ

超電磁砲


追いつけば

広がるのは

明るい不穏

冷たい雨
　.... ぼくの抜けた歯を

おばあちゃんが外に投げた

いい歯が生えるといいなあ、と思った

冷たい夜気が窓を駆け抜けた

ぼくはテレビのまえで正座していた

正座して見ていると

おばあちゃんはいい番組だと　.... ガラスだった

熱ければ溶けて

寒ければ縮んだ

落とせば割れるし

転がせばすぐ傷がついた

でもガラスは


中学のときかさばるし重たかったから

よくわざと教科書　.... 不安だから

あたし自身が不安な存在になってみる

不穏だから

あたし自身が不穏な存在になってみる

振り返るたび

あたしの骸が夥しかった

まえを向く

烈しいベース　.... きみが傷つき力が入らなくなる

無理をしているきみも

息抜きしているきみも

ぼくが抱きしめ支えているから

地球のおもてでこんなに淋しい

うまくいかないときも

うまくは　.... 在りし日の粗雑さ

ほこりのまじった水の匂い

ひとつふたつの梅の香です

あなたの帰り道愛おしくて

思いが詰まってる


もうすぐ春ですねえ

梅がひと枝ほころんでいます　.... ドビュッシーがながれる

そぼくな悲しみが

山のなかの

森のなかの

鏡のようなところに

妖精になって集まりだす

音楽は時間だ

時間のひとつの愛し方だ

コン　.... 現代音楽のようでいて

懐かしい旋律も現れたりする

シマノフスキーにはそんなピアノ曲が多い

冬の夜に近い朝

外灯は暗い空に圧されるように

地に貼りついていた

柔らかな天地の香り

宇宙から与　.... 今夜を歩くひとはみな

まあるい月を見ているのだろうか

月のまわりには黄がにじんでいる

そこを小さな点滅が過ぎてゆく

何十年もまえに始まったことを

証明するかのようなまあるい月

ぼくらにはも　.... 左目からなみだがとまらない

そして胸が痛い

右目だけが自由に生きていた


すべてこの身で感じている

このくらいが丁度いいんだ

追憶の道筋は

源から発する

り　.... ふたりで見た海を通る

消したい記憶を消せるほど

ぼくは澄んではいない


吹き消されない光の源

その物真似をしている


ふたりで見た海を通る

消したい記憶を消せる　.... 苦しんだり悔やんだり

いまさら心をたてかえたって

どうにもならないような気がした

肩とおなかににちからをいれる

惨めですっからかんになってしまう


遅くはないさ

　.... つまらない試合だったと反省する俺を

そのまま励ますようなことはしないでくれ

悲しみに素直でいられなくなるから

考えに酔うように俺に喋りつづけないでくれ

頭でっかちには素直でいら　.... カンニング竹山がいた

おっさんというオーラは出ていた

竹山さんだ、というひとはいたが

立ち止まるひとはあまりいなかった

メガネをかけた女の子に

畳み掛けるように喋っていた

撮影がおわると竹　.... 摩天楼のした

お伽話の森のなか

田園の光のそばで想いを断って

何が辛いのか切実に見えてきた

大好きだから

幸福を祈らずにはおれないのだ


そこに僕が

いては　.... 雪まみれになったあなたの道

清く浄くつづいて

それはやがてふたりの道にもなるだろう


会えないより

会わないほうが

大好きより

大好きでいられる


紅茶の　....
beebeeさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト（322）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月の光- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...312-4-8
モクレン- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-4
天気ひとり- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...3*12-4-1
春の嵐- 吉岡ペペ ...自由詩6*12-3-31
夜をあるく- 吉岡ペペ ...自由詩9*12-3-29
あのときあの部屋の片隅で- 吉岡ペペ ...自由詩3*12-3-26
思い出のなかへ- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...16*12-3-23
そんなときラブソング- 吉岡ペペ ...自由詩8*12-3-20
贋作者たちの水いろ- 吉岡ペペ ...自由詩2*12-3-18
希望- 吉岡ペペ ...自由詩4*12-3-18
３月１１日午後２時４６分- 吉岡ペペ ...自由詩812-3-11
雨上がりの夜道に- 吉岡ペペ ...自由詩812-3-5
水色と灰色の昭和- 吉岡ペペ ...自由詩712-3-4
月の容疑者- 吉岡ペペ ...自由詩612-2-27
オンリーマイレールガン- 吉岡ペペ ...自由詩612-2-26
流れ星- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...512-2-25
ガラスの教室- 吉岡ペペ ...自由詩712-2-25
ギアチェンジ- 吉岡ペペ ...自由詩212-2-24
地球のおもてで- 吉岡ペペ ...自由詩712-2-17
思いが詰まってる- 吉岡ペペ ...自由詩612-2-16
そぼくな悲しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...412-2-14
シマノフスキーの調べ- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...612-2-10
存在の永遠- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...412-2-8
繋がり- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-5
ふたりで見た海- 吉岡ペペ ...自由詩2012-2-4
遅くはないさ- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-4
のらり歩こうよ- 吉岡ペペ ...自由詩912-1-30
立ち止まるひと- 吉岡ペペ ...携帯写真＋ ...412-1-29
田園の光のそば- 吉岡ペペ ...自由詩112-1-28
道- 吉岡ペペ ...自由詩612-1-24
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