けれど
明るいほうから暗いほうをみたのだった
逆からよくみえるということに気づきながら
ぼくたちは暗いほうを暗いねと言い
明るいほうから笑いながらみつめていたのだ
赤いひかりだけが1つ2つ3 ....
雨を洗う
プラチナの雨
光漬けになってゆくスリジエ
小さく開いた
指を結んで


単純な日々の曲線を
なぞった軌跡
映し出される度に
周りをやわらかくする


ロ ....
たんすの中で服達が
牛や熊みたいに押し合っている
それぞれに獣毛をマネた人型の
ウールや化繊の上着達
ラム革合革
色とりどりの
似合いもしないスカート達
無用に増えるコート達
毎年足り ....
{引用=
はりめぐらされた毛細血管をつたい、光の情報になって、
会いにくる恋人と抱き合う。瞳の都市、解読不能の地図
のなか、だれにも秘密の場所に隠れるから、いいってい
うまでぎゅっとしていて。 ....
世界に興味がありません。
私の思うようになってくれない世界には興味がありません。

人に興味がありません。
私を可愛がってくれない人には興味がありません。

見返りだとか、お返しだ ....
わたくしが
ブロッコリーの作付面積比、堂々の全国第三位
この{ルビ片岩志=かたいわし}村の長となった暁には
まず、村名をブロッコ里ー村に変え
村民の皆さんにはブロッコリーの里の住民
ブロッコ ....
夕べスタミナが切れていたんだよ
彼女のことを待たせ続けて
ダブルベッドの上で
彼女しらけてる
俺はあせって自分でしごいた

息がつまるほど
股間に顔うずめて
指と舌だけで何とかごまかし ....
冷たく尖った風とか
蛍光灯みたいにぎらついて凍る日差しとかが
自分をいじめているみたいに感じるのは

あたしもうぢき駄目になる
あたしどんどん老いてゆく
あたしどんどん朽ちてゆく、と思い込 ....
和室にある2段になっている押入れの上の段に上半身を突っ込んで下半身だけを突き出す格好にさせてパンティをスルリと脱がすとそのままの状態で待たせつつ夕べ3時間かけて煮込んだカレーが一晩たって更においしくな .... 悪意とは作為的である。
作為的な悪意とは相手を貶めようと企むことである 。
これが詩に置き換えられたらどうだろう 。たまに特定の人物を揶揄したような語りを見受けられるが、これが作者に近い肉親や ....
耳の穴に{ルビ鍍金=メッキ}をしたら
面白い音響効果が得られそうだ
例えば割礼ようの通過儀礼として
ある宇宙人には耳孔加工の文化がある

嗅覚細胞も、必ずしも鼻腔になくてよい筈だ
耳殻同様 ....
君の髪の毛の隙間から声がする
ズズズズと浮き沈みを繰り返す声
その声はいずれこの部屋の
貧弱な空気を独占し
ぼくの穴だらけな肌の上に
優しく付着しようとした


部屋の隅と隅とで向かい ....
灯から生まれる水が
夜の路を照らす
壊れるほどまぶしく
消し去るほどまぶしく


同じ速さで遠去かり
同じ間隔に並ぶ柱に
隠れては隠れては現われる
互いを互いに映し出 ....
体重は二百キロを超え
母は
終日をベッドで寝暮らす
半身を起こすのは
朝昼晩の食事だけ

動こうと思えば動ける
膝を痛めて以来は這って行く
息を荒らげ汗を浮かべ
みしみしと座敷を圧し ....
青紫に霞む浅間山の遠望と
賑わう通りに開かれたテラスには
女がひとり食事している
背中でゆるやかにうねる髪に
藤色のつば広の日除け帽
白地に淡彩の花柄ワンピース
ひざ下の裾は四半円に垂れ
 ....
  今夜の
  君の手の指は
  ストリップ劇場で
  ストリップ嬢が使う
  あのポールによく似ている



  ブラディ・マリーの朱い滴を
  君が薬指から舐めとるとき
 ....
  きみの腹を
  綺麗な
  正方形にくりぬいて
  そこを通して僕は
  桜吹雪が舞うのを眺める
  蒼い春にも
  暗い冬にも
  きみの正方形から
  桜吹雪が舞うのを ....
Noniは1回笑った
Noniは2回笑った
いや、実は1回半だったのだ
0・5とは、淋しい内省なのだった
こうして人は気安い笑いの1つ毎にも
小さな頭蓋の中の
千数百グラムの己が脳みその
 ....
それって国芳だろーエド・ハーディー
浮世絵パクって儲けてるエド・ハーディー
その牡丹は中国だろーエド・ハーディー
南画からもイタダキのエド・ハーディー
刺青の本場から言わせてもらうと
あんた ....
台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい

人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の ....
 見ないわけにはいかなかった。
 人前に出て行くためには身だしなみを整えるのは最低限のマナーであったし、鼻の下のにきびがどうにもうっとうしくって、そういったものを確認しておくためにも、一日に何回かは ....
サロモン氏の邸宅は
六丁目の外れに在って
近ごろ稀な和風建築
サロモン氏はインテリ外人
がえてしてそうであるように
日本人より日本がお好き
それでお宅も純和風
白い土塀の棟瓦、数寄屋の門 ....
 傍らを男の子が追い抜いて行った。
 {引用=危ないじゃん。しつけの悪いガキ、転べばいいのに。}
 黄色いショッピングかごを取って、赤いwelcomeマットレスの上に
立った時、気づいた。3秒く ....
教会にいく日曜日まで
まだ何日間かあった朝に
ぼくはゆびさきにひとつ
ひとつ、あなたに纏わる
ことばをつけて
黒目の上にのせていた
瞼の裏側に一文字だけ
引っついて、痛がゆく
なっ ....
1.

己れ、にだけ
忠実であろうとした女の
左腕は今朝 彼等の海へと
絡みついたままもげ 
その、断面からは黒く冷たい
叫びごえが鳴って
ロスタイムの合図とする

2.

 ....
フリーターのころ
バイトの仲間達と皿を洗いながら
どんな有名人に会ったことがあるかで
自慢しあったことがある

岸本加世子が店に来たので、
お調子者のあんどう君が、
Tシャツの背中にサイ ....
雪の降らない夜はない夏たちが僕の指を愛撫する季節、赤熱する月を前にして震え慄く昆虫の複眼に映っているのはあの女の青い瞳、合わせ鏡、朝の脳髄と夜の脳髄これらが出会うとき海はひび割れる、真実はどこにもなく .... 押入れの年月を乱しつつ
奥からあの頃がつまった
プラスチックな衣装ケースを取り出す。
サイドの留めを外し
外気に飛び出た空気を嗅ぐ。
服の折り重なりに手を入れて探り
小さくたたまれた私だっ ....
顔の右が緑で
顔の左が赤い
それからリズミックで
跳ねるように歌ってる
カリビヨンっていう
カリビヨン? 特に知りたくもないんだが
それから
そうしているうちに
歌はどんどん続いていく ....
空腹で目覚めたあなたはラッキー
一週間の脂質、蛋白質がたっぷり溶けた
洗濯機にあるだけパンチュ投げ込んで
南南東に進路を取れ
七時の揺れでグレタ・ガルボのフレームが
吸殻の上に倒されたけどお ....
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