花の｛ルビ陰＝かげ｝は柔らかな光に包まれている
そこは決して暗くはなく
日差しを柔らかなぬくもりに変えて
まぶしさを穏やかさにする

花の蕾に包まれて私は眠りたい
ベッチンの様な花びらの中　.... 日常が置き換えられていく
有ったはずの違和感が消えて
無かったはずのものが
何かに置き換えられていく
たとえばそれが命かも知れない
あるいはそれは運命かも知れない
しかしそれは忘却かも知れ　.... スマートフォンを手にして
花壇の隅、おじさんがぽつん
ＲＰＧにも飽きて動画とか見始めて
キリが無い二十三時
月に五千円の小遣いを貯めて貯めて
欲しい物は飲み代に代わる

終着駅間で際すれ　.... 小さな男の子と
女の子だった私たちは
なかみだけそのままで
古びてしまった

雨にふるえている
きのえだをみても
語り合ったりしないで
すれ違うばかりです

探し物はたがいの
胸　.... ここにあるのはただのがらくた
偽物で繋ぎ止めた
僕の透明な城
見える奴にしか見えない
はりぼての城

僕はそこでしか呼吸ができない
僕はそこでしか物が見えない
僕はそこでしか声を出せな　.... ずっとぼくには想いつづけてる

ひとがいるんだけど

叶わぬ愛と分かっていても

想いが募っていけばいくほど

掬えないのは

分かってるんだけれど

水面に映る月をなんとか
　.... ある番組で繁華街の
酔っぱらいにインタビューを
すると云うコーナーがあった

あるほろ酔いのサラリーマンが
インタビューを受け
こう答えていた

『オレ、元気やろ、元気やろ』
　イン　.... 会えなくても
二人は恋人同士

僕は表
君は裏

泣きたい日も
寂しい日も
僕は照らすよ
笑顔だよ
ときには陰っても
届くように
みんなを見てる

君のことは
見　.... 別に、

あなたがいなくても
生きていくのには困らない
しばらくは悲しいだろうけど
時が経てば忘れるし
寂しさもやがて埋まるのだから
何も問題はない

ただ、そういうことでは　.... 　自分が何者かを知りたかった
　今はイザベルおばあさん愛用のひざ掛け　と
　呼ばれているのだが
　もともとどこから来たのだろうと
　人間たちの間で流行っている
　自分探しというものを
　し　.... 食パンのみみが
初めて出会う言葉は
まだ星空が出ている時間から
働き始めるパン屋のおじさんの
「上出来だ」の嬉しい言葉だろう

スライスされる前は
全身が　みみなので
工房の全ての音が　.... 人さし指を　探しています

誰かを指さして
不幸を笑う人さし指ではなくて
指と指の先を
そっと合わせれば
心のバッテリーが静かに充電されていくような
そんな
人さし指を探しています
　.... 　
あなたを乗せた船は故郷に近づき

ふたりの思い出は遠ざかる

幸せになりなよと、そんな一言のメールも打てぬ間に



　 　
貴女の舌をください
と頼んだ
清々しい朝の匂いのする舌だった
僕は衣類を脱ぎ捨て
土中のもぐらになって暮らしはじめた 何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです

月には雲がかかった　.... 　
笑みを絶やさずにいよう

しずむあなたの灯台となるために

ずっと絶やさずにいよう



　 　

好きやってんでと、うつむくわたし

知ってたよと、うそぶくあなた

きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、




　 夜になるとみえる星は
きれいだけど
さわれないの
だれのものでもなくて
だれのものにもならなくて
あたしがみたって
怒らなくて
相手にもしなくて
たったふたりきりみたいに
星とあたし　.... 　　僕らがコンビニと呼んでいる
　　長細い直方体には
　　どんなものでも揃っている
　　弁当もポテトチップスも
　　洗剤や電池や、ティッシュまで
　　だから僕がその日
　　その、冬　.... どこかで誰かが泣いていた

悲しくて
それとも恋しくて


※

悲しさに理由なんていらないけど
流した涙はしょっぱくて
それでいて仄かな甘さなんて感じてしまう

なぜって
　.... 誰かいますか
この声が聞こえる人が
誰か
いますか

小さな花のように
かわいらしさも無く
大きな雲のように
穏やかでも
達観している訳でもない

この声が聞こえる人が
誰かい　.... ｛画像＝111110214109.jpg｝



打ち寄せる砂浜に
文字を書いている

崩れ消えて行く文字達

流木を持ち
強く刻み付ける

水際に暗く強く　.... おく病で
部屋から出ないと決めた日
には　味わえない感覚

外に出たのは良いけど
人目気にして強がって急ぐ
身では　見れない風景



じぶんにとって
自然で無理のない
歩き方　.... 台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい

人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の　.... 午後の風がきみの髪をなぜる
ああ、とてもいいにおい
ぼくは小さな蜂になって
きみの、ひまわりの笑顔にとびこみたい

甘ったるく歌ったり
背伸びして空をかじったり
きみの気まぐれな野性に
　.... どれほど歳を重ねたにしても
夏の終りは感傷的で

どこかしらか和太鼓を叩く音が聞こえてくる

リズムを刻んでいるようであり
生の在り様を現そうとでもしているのか

小刻みに
あえて無　.... 涼し
涼しと
思うたら

わて
こんなに
なっとった

ホンマ
涼しいなぁ 雨上がりの
キラキラとした
雫を集めて私は
宝石を作って
いるのです。 風が吹けばゆれる
雨が降ればたたかれる
太陽に照らされれば微笑み返す
水が無ければ干からびる
役目が終われば終わりを待つ
命が尽きれば死んでいく

そんな"正しさ"と　.... あ、義父さん
ハンカチを一枚お借りします


＋　＋　＋


初めて会うひとはわたしのすべてを見透かしたあとに
無学なバイトの若造が生活（いちにんまえ）を語るのかと息巻きながらも
そ　....
こころゆくままさんのおすすめリスト（312）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花の陰- プル式自由詩1113-9-18
明色に混ざり行く雲溶け出して今は薄鼠の元も分からず- プル式自由詩413-2-12
風邪をひくなよ。- プル式自由詩412-8-6
こどもはしっている- 朧月自由詩912-7-12
蕺草（未詩・独白）- プル式自由詩812-5-14
月掬い- HAL自由詩5*12-4-14
街頭インタビュー- HAL自由詩7*12-4-10
太陽と月- ジュリエ ...自由詩412-4-10
告白、とかそんなたいそうなもんではなくごく生来的かつ普遍的な ...- mm自由詩7*12-4-10
ウールさん- そらの珊 ...自由詩9*12-2-22
みみ- そらの珊 ...自由詩26*12-2-21
充電器- そらの珊 ...自由詩20*12-2-18
幸せになりなよ- 殿上　童自由詩22*12-1-16
女神- 乱太郎自由詩14*11-12-29
君の明かりで眠る- プル式自由詩17*11-12-24
笑みを- 殿上　童自由詩30*11-12-20
さようなら- 殿上　童自由詩24*11-12-11
触れない距離- 朧月自由詩311-11-18
堕胎- 草野春心自由詩14*11-11-14
秋空のひと- 恋月　ぴ ...自由詩2811-11-14
声- プル式自由詩811-11-10
波に消される文字に_/_自分よ、心のままにあれ- beebee自由詩33*11-11-10
月夜に歩いて- 佐和自由詩811-11-8
対岸のひと- 恋月　ぴ ...自由詩2911-9-5
片恋と残暑- あまね自由詩24+*11-9-3
異心のひと- 恋月　ぴ ...自由詩2311-8-29
涼しいなぁ- 森の猫携帯写真＋ ...17*11-8-27
ポエジー(未詩・独白)- プル式自由詩311-7-21
＿- 戒途自由詩111-7-9
ハンカチ- 乾 加津 ...自由詩20*11-7-9
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