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いつまでも 
ひとりでいるのはさみしくて 
旅先で 
出逢ったきみに会うために 
遠い雪国へ
ぼくはゆく 

金はなく 
新幹線にも乗れず 
長いトンネルを抜けた
夜行列車で目覚め ....
仕事納めの年末に 
1月から他部署に移動するAさんと 
老人ホームの風呂場を{ルビ掃除=そうじ}した 

「 わたし家では掃除なんか
  ろくにしないんですよ〜  」 

とにっこりほほ ....
一面に広がる{ルビ金色=こんじき}の 
麦畑の上に浮かぶ 
一本の道 

飛び込み台のように 
道の途切れた向こうに浮かぶ 
{ルビ一艘=いっそう}の船 

途切れた道先に 
組んだ ....


 先ほど、近所を散歩していました。友の唄声(CD)を聞きなが
ら布団に入っていましたが、来年から始まる新たな夢のことを思う
となかなか眠ることができませんでした。外に出ると、深夜3時半
 ....
見上げると 
ひらひらと北風に舞う 
たましいのかたちをした 
まあるい葉が一枚
落ちてきた 

{ルビ煉瓦=れんが}の{ルビ椅子=いす}に座ったぼくは 
腰をかがめてそれを拾うと 
 ....
旅の終わりに訪れた 
夕暮れの善光寺 
{ルビ巨=おお}きい本堂脇の砂利道に音をたて 
紫のマフラーを垂らした 
小さい背中の君が歩いてた 

「 あの・・・○○さん・・・? 」 

 ....
歩き続けることに疲れた旅人 
巨木の木陰に腰を下ろす 

見上げた冬空の青に 
突き刺さろうと伸びる枝々 

北風の唄に散る 
枯葉の舞 

その{ルビ一片=ひとひら}は 
旅人が ....


 今、僕の手元には、「{ルビ思推=しゆう}」 落合朱美 という{ルビ凛=りん}とした縦書きの
文字が記された一冊の詩集が置かれている。朱色一色の表紙には、
白い輪郭で描かれた一輪の薔薇の ....
夜寝る前に読書していると 
開いた本のなかから 
うっすらと光を帯びた手があらわれ 
わたしに差し出されていた 

その手を握ると 
不思議な想いが心に流れ 
明日に怯えるわたしの影は  ....
初めて君に声をかけた
あの日の公園 

( いつまでも揺れている
( 無人のブランコ

ぼくの呼声に 
届かぬ場所から振り返る 
君の面影 


ベンチに
長い間置かれたままの ....
本を開くと
そこは遠い昔の日本のお寺 
お金持の人々が行列をつくり 
次々と賽銭箱に大判小判を投げ入れて 
ぱん ぱん
と手を合わす 

そこへ 
ひとりの乞食があらわれて 
薄汚 ....
○さん △さん □さん ×さん
ぶつかりあって 
スクラムを組めない 
日常の僕らの職場 

たくさんの言葉で 
自分の正しさを伝えるほど 
はぐれてゆく 
○さん △さん □さん  ....
エレベーターの扉が 
左右から閉まりかけた 

その時 

ひとりの青年がこちらに 
歩いてきた 


( いってしまおうか・・・ ) 

( いやまて、ひらこう ) 


 ....
一日の疲れを 
シャワーで洗い流していた 

湯舟には 
二本の髪の毛が組み合わされ 
「人」という字で浮いていた 

水面でゆっくり回って逆さになり 
二本の毛の両端がくっついて 
 ....
かみさまは
わたしを いつも 暗闇に 
ぽつんと 独り 置いている 

遠い記憶の{ルビ彼方=かなた}から 

あの日響いた産声に 
わたしが耳を澄ますよう 

光りあふれる歓びに ....
雨上がり
{ルビ水溜=みずたま}りには 
哀しい顔が浮かんでる 

ひょい と飛び越え 
曇り空の一日に向かって彼はゆく 

{ルビ仄=ほの}かな{ルビ灯=あか}りを 人の{ルビ間=あい ....
{ルビ滑稽=こっけい}な自分の姿を{ルビ罵=ののし}られ 
哀しい気持で歩いてた 

帰って来た家の門の 
足元に置かれた 
ハロウィンの{ルビ南瓜=かぼちゃ} 

皮をくりぬいて 
 ....
他の人がしたことで 
{ルビ叱=しか}られて じっと 耐えていると 
罪も無く十字架にかけられたあの人と 
つながっている気がしてくる 

身代わりとなった人の為に自らを{ルビ棄=す}て 
 ....
秋の日の涼しい夕暮れ 
散歩から帰り家の門を開くと 
上から ばっさ ばっさ と 
木の枝が降ってくる 

数日前66歳になった親父が 
はしごの上から「お〜い」と呼ぶので 
もうすぐ3 ....
目の前をみつめると 
十字架は橋となり 
わたしの明日へと架かっていた

振り返ると 
両腕を広げたまま 
横たわる人の体の上を 
気づかぬうちに踏みながら 
産声を上げた日から今日ま ....
窓外に 
枯れたまま{ルビ俯=うつむ}く 
{ルビ向日葵=ひまわり} 


辺りを照らす
太陽の花に
振り返っていた人々 

秋 
{ルビ独=ひと}り汚れ身を{ルビ晒=さら}しな ....
親父・母ちゃん婆ちゃんは 
姉・婿・孫娘のいる富山に行き 
一週間は帰らないので
家はがらんと広くなった 

仕事を終えた帰り道 
夜空を見上げ 
雲から顔を出す十五夜お月さんと話し 
 ....
日曜の午後 
立川のカレー屋で行われる結婚式で 
新郎新婦に贈る小さい花束を傍らに 
大船駅から乗った東海道線に揺られている 

向かいの席に座った空色の服の女は 
携帯電話を鞄の上に持っ ....
昨日の仕事を終えた帰りのバスで 
( 毎日々々同じことの繰り返しだなぁ・・・ 
と心に{ルビ呟=つぶや}きながら疲れてうたた寝していた 

今は亡き・好きな作家のE先生が 
ぼんやり現れ 
 ....
雨が降る日に鎌倉の寺に行き 
賽銭箱に小銭を投げて 
ぱんぱんと手を合わせ 
厳粛な顔つきで 
びにーる傘をさしながら 
帰りの細道を歩いていたら 
濡れた路面につるんとすべって尻餅ついた ....
竹筒の側面の穴に生けた
{ルビ秋明菊=しゅうめいぎく}の白い花々 
境内に奏でられる{ルビ雨唄=あまうた}に耳をすまし 
そっと{ルビ頭=こうべ}を垂れている 

{ルビ些細=ささい}なこと ....
遠い昔の{ルビ故郷=ふるさと}で 
おちんちん出して川を泳いだ子供の頃を 
懐かしそうに語るO{ルビ爺=じい}さん 

空の上からそっと見守る 
若き日に天に召されたO爺さんの奥さん 

 ....
北鎌倉の山寺の
{ルビ境内=けいだい}を歩くと 
左手に緑色の池が現れた 

小石を一つ拾い 
池へ投げる 

緑の{ルビ水面=みなも}の真ん中に 
水の花が開いて 
広がる 
  ....
久しぶりに巨人戦を見ていた。 
0点に抑えた上原と
勝越しホームランを打った二岡が
試合後のヒーローインタビューのお立ち台で肩を並べ
アナウンサーの決まり文句の質問に答えている。

( 二 ....
地面には 
ぺちゃんこのかまきり 
おどけた鎌を振り上げて 

お前は偉いな 

踏みつぶされても 
踊ってる
あおばさんの服部 剛さんおすすめリスト(541)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雪原の足跡_- 服部 剛自由詩15*07-1-1
大掃除_- 服部 剛自由詩12*06-12-30
麦畑の舟_- 服部 剛自由詩16*06-12-20
_あなた_への招待状_〜新たなる夢について〜_- 服部 剛散文(批評 ...7*06-12-18
たましいの葉_- 服部 剛自由詩18*06-12-17
旅の終わりに〜善光寺にて〜(仮)- 服部 剛未詩・独白9*06-12-12
落葉の栞_- 服部 剛自由詩1406-11-26
詩人・一期一会_〜其の一・落合朱美詩集「思推」を読んで(上) ...- 服部 剛散文(批評 ...11*06-11-22
「__手__」_- 服部 剛自由詩21*06-11-20
石_- 服部 剛自由詩11*06-11-14
幸福のパン_- 服部 剛自由詩13*06-11-13
「_千手観音_」_- 服部 剛自由詩10*06-11-4
ふたつの声_- 服部 剛自由詩13*06-10-30
「人」- 服部 剛自由詩11*06-10-29
誕生_- 服部 剛未詩・独白506-10-27
- 服部 剛未詩・独白1006-10-23
ハロウィンの南瓜_- 服部 剛自由詩15*06-10-20
_- 服部 剛自由詩6*06-10-20
はしごの上_〜親父と息子〜_- 服部 剛自由詩6*06-10-18
道_- 服部 剛自由詩12*06-10-18
向日葵_- 服部 剛自由詩12*06-10-15
もらいもの_- 服部 剛自由詩12*06-10-10
「幸せの花束」〜奥主榮・白糸雅樹さん結婚の日に〜- 服部 剛自由詩7*06-10-9
「悪い夢」_- 服部 剛自由詩8*06-10-4
お皿の傘_〜はっとりんぽえむ・その1〜_- 服部 剛未詩・独白6*06-10-1
秋明菊- 服部 剛自由詩16*06-10-1
滑走路_〜O爺さんとの問答〜_- 服部 剛自由詩7*06-9-28
はじめの一歩_〜鎌倉の寺にて〜- 服部 剛自由詩8*06-9-23
日曜日_〜巨人戦を見た夜〜- 服部 剛未詩・独白3*06-9-10
標本_- 服部 剛未詩・独白11*06-9-9

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