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鏡に映る 
ふぬけた{ルビ面=つら}が 
自分だと気づいた日 

自らの顔を 
つくりなおしたい 
と思った 

( 生きること
( そのものが、
( たった一つの答だよ・・・ 
 ....
毎日働いてると 
なかには 
いろんなボールを 
投げてくる人もいる 

前のぼくなら 
しかめっ面で 
乱れ飛ぶボールをそのままに 
取ろうともしなかった 

これからのぼくは  ....
最近夜になるといつも 
何処からか聞こえてくる 
密かなピアノの旋律に 
耳をすます 

モーツァルトの指は今夜も 
鍵盤の上を滑らかに踊る 

自分という役を演じることが 
ことの ....
わたしの影は揺れながら
誰も知らない夜道を歩く
永遠に追いつかない 
「 一人前 」に向かって 
もう何がほしいというでもなく 
この手を伸ばしたところで 
ただ風の音が吹き過ぎるばかりです 
( 飢えた狼の輪郭は透けて・・・ )

「ここは、なんにもない場所です」 
そう呟いて落とし ....
恋人を亡くし 
自らのこころを立て直そうと  
遠い旅先で 
免許取得の合宿に入った君は 
今日初めてのハンドルを握った 

仕事から帰った僕は 
君のブログの日記を読む 

「ギア ....
久しぶりの路上ライブで 
再会した彼は 
唄い終えると 
ギターを背後の壁に立てかけ 

白い吐息を昇らせて 
小鳥みたいに震えてる 
ファンのみんなに 
ほっかいろを配る 

昼 ....
脱いだ靴を手放し 
床に落とす音が 
鼓膜に響いて 
目の覚めた深夜  

つけっぱなしで 
眠ったはずの
蛍光灯はいつのまに消えかかり 
薄暗い部屋はいつまでも 
点滅していた 
 ....
七日前 
自ら世を去った 
友を思う深夜の部屋  

( ふいに見上げた古時計 
( いつのまに止まった秒針は震えながら 
( 永遠の音を刻む      

明日もぼくは 
職場の老 ....
山間を走る電車に乗り 
開いた本のなかにいる 
良寛さんの
寂しい嘆きを聞いていた 

車窓に流れる 
杉林の暗闇に 
一ヶ所仄かな日溜りがあり 
一軒の襤褸い庵に 
良寛さんのまぼ ....
{ルビ空=から}のビニール袋を 
ゴミ箱に投げたら 
口を開いて 
ふわりと立った 


 すべてのもの
       を
       で
 すいこみそう 


気づくとぼく ....
今から40年前 
モノクロームな戦後の昭和
素朴なふたりの物語  

たまたま
男は人の紹介で 
ある会社に入り 

たまたま 
女は求人広告で見た 
ある会社の電話番号のダイヤル ....
甘っちょろい顔をしてたら 
隙を突かれる世の中なので 
日々の仕事に入ってゆくと 
{ルビ般若=はんにゃ}の仮面をわたしは被る 

青いイルミネーションの並木道を 
恋人達が手を繋いで歩く ....
 皆さんおはようございます。先日の「紅白ぽえとりー
劇場」では自分がほんとうにやりたい(なにか)が垣間
見えた夜で、それは皆さんが集まってくださったからだ
と思っています。職場に戻ってからも常に ....
ましろい壁に伏せた顔を 
100数えて振り向くと 
そこは360°静まり返った 
今日という日の地平だった 

いつのまにか鬼になっていたぼくは 
今から探さなきゃならない 

閉ざさ ....
   梅雨明けの 
   夜空に開く{ルビ紫陽花=あじさい}は 
   ひと間に消える 
   夏の夢かな 
{ルビ霞=かすみ}のかかる朝 
交差点を横切る車の窓に 
雲間から射す 
日が光った 

( 冬の澄んだ路上に浮かぶ 
( かたまった光の残照 

次の瞬間 
「通りゃんせ」の唄は流 ....
「トイレはどこですか?」 

細い目をぱちりと開き 
丁寧に差し出す手のひらで 
トイレの場所を教えてくれた 
美術館のスーツを着た女の子 

チャックをしめて 
トイレから出ていくと ....
一月前に倒産した
詩学の社長の寺西さんが
事務所の布団に横たわったまま 
十日前にこの世を去った 

様態急変による 
脳内出血であったという 

三年前の「青の日」で 
互いの詩を ....
図書室のソファーで 
隣に座る青年が手にした 
テスト勉強のノートを
ちらっと覗く 

問6 

「(第九)という代表曲を作曲した 
  音楽家は、次の内誰か答えよ。 」 

   ....
  わたしを囲む円周に 
  今あるべきものはすでに集まり 
  目に映る全てのものは 
  円周の中心にある 
  わたしをわたしあらしめる 

  蓄音機に針は落とされ 
  回り出 ....
わたしは欠けた器です 
あなたも欠けた器です 
テーブルの上に置かれた 
欠けた器がむきあうと 
さびしいすきまに 
風のふしぎは吹きぬけて 

別々だった 
あなたとわたしは 
ひ ....
重労働でつかれた日 
夕餉の煮物に入った 
れんこんのきれはしを箸でつまむ 

「れんこん食べると(先が見える)よ」
というお婆さんの言葉を思い出すと  
3っつの穴がぼくに笑った 

 ....
昔より少しやわらかい指で 
通勤バスの「降車ボタン」を 
押すようになった 

力むでもなく 
緩むでもなく 
ほどよい緊張で 
ともにすごす
誰かとの間にたゆたう 
絆の糸を結べる ....
「 無 」の風が吹きぬける 
わたしの胸のましろい空洞から 
ひとり・ふたり・・・と 
かけがえのない人影がこちらに歩いてくる 
目の前に 
清らかな川の流れがあった 
両手ですくった水を飲むと 
足元の小さい花がゆっくり咲いた 

村に戻り 
壺に汲んで運んだ水を 
器にそそいで皆にわけると 
口に含んだ人のこ ....
「 誕生 」という地点から 
「 死 」へと結ばれる 
一本の糸の上を 
わたしは歩いている 

頼りなく両腕をひろげ 
ひとりきりのサーカス小屋の舞台上を 
よろよろつなわたる道化とし ....
昨日のゴミ置き場で 
幸せそうに日向ぼっこしていた 
白い便器の蓋が 
今日は無い 

腰を痛めて十日間 
介護の仕事を休んでいたら 

先月の誕生会で 
目尻の皺を下げていた 
 ....
昼寝から目を覚まし 
休憩室から職場への 
一本道を歩いていると 

路面に置かれたひとつの石は 
忘れられてもなぜかまあるく 
不思議とぼくを励ました 
藍色のカーテンを
閉め切った部屋で 
スタンドの灯りに
照らされた机に向かい 
すれ違うこともないだろう 
百年後の誰かに手紙を書いた 

万年筆を机に置いて 
深夜の散歩に出かけると ....
あおばさんの服部 剛さんおすすめリスト(541)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鏡の部屋_- 服部 剛自由詩608-3-13
野球少年- 服部 剛自由詩408-3-7
明日の台本_- 服部 剛自由詩508-3-4
四行詩_- 服部 剛自由詩708-3-4
瀬者の伝言_- 服部 剛自由詩208-3-1
声援_- 服部 剛自由詩14*08-2-21
唄人の石_- 服部 剛自由詩508-2-18
深夜の靴音_- 服部 剛自由詩508-2-6
あいさつ_- 服部 剛自由詩5*08-2-3
良寛ノ庵_- 服部 剛自由詩208-1-21
空の袋_- 服部 剛自由詩4*08-1-11
Born_- 服部 剛自由詩407-12-25
イヴの夜_〜こころの馬屋〜_- 服部 剛自由詩3*07-12-25
「光の剣」_〜BUMP_OF_CHICKENに勇気をもらう〜 ...- 服部 剛散文(批評 ...3*07-12-20
かくれんぼ_- 服部 剛自由詩6*07-12-20
夜空ノ花_- 服部 剛短歌207-12-15
しろいひと- 服部 剛自由詩707-12-15
牛乳の糸_- 服部 剛自由詩4*07-12-9
密葬の夜_〜青の日〜- 服部 剛自由詩607-12-9
宇宙のうた_- 服部 剛自由詩607-12-8
宇宙レコード_- 服部 剛自由詩2*07-12-4
風のふしぎ_- 服部 剛自由詩507-11-25
れんこんの顔_- 服部 剛自由詩307-11-24
日々の劇場_- 服部 剛自由詩307-11-23
「_○_」_- 服部 剛自由詩407-11-23
水のふしぎ_- 服部 剛自由詩8*07-11-15
彫刻の顔_- 服部 剛自由詩6*07-11-14
「_無_」- 服部 剛自由詩32*07-11-6
- 服部 剛自由詩707-11-6
宛名の無い手紙_- 服部 剛自由詩6*07-11-5

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