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あたしは河だった。
両岸の、
親族と参列者を満たす河だった。
あたしは、
泣いて、
泣いて泣いて泣いた。
やがて涙は両岸に溢れ、
氾濫し、
洗い流した。 ....
私だってね
私なりにね
考えているんだよ。
このチクチクした頭をね
もう必要としないなんてね
ひどい話だよ。

なんだかね、
頭から否定されてね
じゃあ私は何なんだよ。
じゃあ私は ....
ジャックは豆の木に登らない
代わりに木の台に座る
そうすると
(地面にいる虫たちに邪魔されない)
らしい


犬らしくないジャックは
だけど、海賊でもない
ただのジャックだった
犬 ....
それ ちがうと
おもう ぼくは
わかりあうために
かくんじゃないんだ
それだけは わかる
分かりました
と、子ネコは言って
二度と君を捕まえません
と、ネズミに約束したものの
握手しようとした指先から
鋭角の爪が伸びてきます。

分かりました
と、ネズミは言って
二度と君 ....
一番線のホームを
羊の群れが通過していく
海の近くに
美味しい牧草地があるのだ
その後を
羊飼いの少年が
列車でゆっくりと追う

夕暮れ近くになると
列車に羊を乗せて
牧舎へと帰る ....
六月の薄い胸に
雲の痣が白く浮かび上がる

体育座りの女の子の膝のような
山々は
深緑にけぶる

出発するはずの電車は
死んでしまったかのように動かない

信号機はうなだれ

 ....
(日本は夜でも宇宙から見るとはっきりその形がわかる)
なんて思いながら
トイレに行く
その廊下で
隣から
義理の叔父と叔母の
喧嘩の音がする
わたしは舅のことを想う

嫁いで二年目
 ....
おちてゆくとき 全景がみえた
滅びのあとも 日々のいとなみはつづき
死んでいるとも知らずに 人々が暮らす街の
道だけが いのちあるもののように
地平線へ向かって のびていた
我が家に
最新型のテレビを入れてみた
だからといって
家族の会話が増えたわけではない
そもそも家族全員が
揃って家にいるときはない
増えたのは
番組録画の数だけだった

自分の付き合 ....
某は 老人ホームに住む 認知症の老女である
よく虚空を見つめて笑うが その先になにがあるかは まだ教えたくない

某には 主人が居る 
他の家族は 来たことが無い
某には 主人しか居ない
 ....
かわいがっていた犬が死んだ夜に
新しい犬を飼おうと思う人がいました

家族、いなくなる為に準備をして
汚れた服を着るほかないのなら
いぶかしそうな視線に
それでも
違います、とは云え ....
ずっとむかし
ひとも蛇のように脱皮したのよ
そう言いながら
そのひとは裸になりました


きょうは
わたしの水が澄んでいるから
涙の色がよく見えるとか
そんなことを
とつぜん言 ....
帰り道を歩いていたら 

  ぽとん 

となにかが落ちたので 
ふりかえった地面には 
電池が一つ落ちていた 

( 塀越しの小窓から 
( 夕暮れの風に運ばれる 
( 焼魚の匂 ....
体育座りしたガンダムが、淋しそうに夕陽を眺めています。


(((ぼくの時代は終わったんだ)))


昨日、いつものコンビニで、
ポリッシャーをかけながら、床をピカピカにして、
レジし ....
関節なんて邪魔くさい
骨なんて無ければいいのに
今度は臓器が重いな
臓器もいらね
心臓も一緒に捨てちゃえ
脳みそ残して眼も捨てちゃえ
鼻も耳も
感覚は要らねぇな
やっぱ脳みそも捨てちゃ ....
火は熱い
氷は冷たい
石は硬い
マシュマロはやわらかい
斬鉄剣じゃ、こんにゃくは斬れない

そんな感じで君が好き
君は私があげた花束が
造花だということにも気付かずに
毎朝、律義に水をやってる
友達から葉書が来た
「マイナーチェンジしました。これからもよろしく。」
とあった

その友達に街で偶然会った
以前は、にこにこしていてよく喋る友達だったのに
妙に暗い
そっちのマイナーか ....
ジュースが飲みたい。
そう言って男の子は歩いていきます。

ジュースがいよいよ飲みたい。
そう言って男の子は少し汗ばむ五月晴れの中を歩いていきます。

ジュースが飲み干したい。
そう言っ ....
ほねがおれた

はやく なおるように
にぼし たくさん たべてる
いつも たべてる にぼし にぼし

ねるとき
いきが にぼし くさくて

ぼくは
そう
まんぞくな ねこ。
―お向かいのお母さんとお嬢ちゃんが僕の庭のさくらんぼうを盗むのですがそのひそひそとした犯行が可愛いのです―

もうちょっとしたらもっとおいしくなるのよ(ひそひそ)
あさってとりなさい(こそこそ) ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
表現作品は
遠征した結果の戦場なのだから
葛藤を宙に浮かしたまま ぶっ殺しておけ
表現作品が
作者にとっての安らかな居場所になってはいけない
そうは思わないか おのれ ぶっ殺しておけ

 ....
わたしたちはいつかきっと死ねるのだから
ジム・モリソンもシド・バレットも
ヴォネガットだって死ねたのだから
今は死ねなくても
こころさわやかに朝の唄をさえずろう
ゆっくりと自分を殺してゆくた ....
はざくらがきれいだった
るうとのけいさんはいつも
にがてだった
すしやにかくまわれてる
ごうとうのせんたくものにも
すずしいかぜがふいた

+

ははに
るびいをかってあげた
に ....
強く握り締めると壊れてしまって
口付けを交わそうとすると首の骨を折ってしまって
優しく愛撫しようとすると
皮膚がべりっとめくれてしまって

そんな風になったあなたを
私はきっと愛 ....
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
 ....
ふくれっ面のあなたの頬を
針で突き刺したら
プシューと間抜けな音を立てて
空気が漏れてきて
その風で台風を起こして
そこら中を吹き飛ばして
真っ平らになったから
とにかくい ....
イワシあたまの ニワトリが
さんぽ あるくたびに 
うみおとす あしたを
ザルで すくう
そんな かんじ
楢山孝介さんの自由詩おすすめリスト(246)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_泣いて、泣いていない。_」- PULL.自由詩18*07-7-13
タワシおやじ- ブルース ...自由詩10*07-7-6
ジャックは豆の木に登らない- 小原あき自由詩14*07-7-4
そろもん(伝達の話)__- みつべえ自由詩707-6-25
ライバルの諸相- ブルース ...自由詩607-6-21
行程- たもつ自由詩1907-6-11
六月- ふるる自由詩13*07-6-7
夫婦- 小原あき自由詩23*07-6-7
そろもん(鳥瞰の話)- みつべえ自由詩1007-6-6
最新型の詩- ぽえむ君自由詩27*07-6-1
某の主人- 第2の地 ...自由詩307-5-30
白梅- ピクルス自由詩18*07-5-20
結婚- yo-yo自由詩8*07-5-18
秋刀魚_- 服部 剛自由詩14*07-5-18
プロパガンダム- ひろっち自由詩6*07-5-17
邪魔なんだよ、これ- 太陽の獣自由詩3*07-5-13
わかんね- 太陽の獣自由詩4*07-5-7
花束- 快晴自由詩4*07-5-4
マイナーチェンジ- ふるる自由詩18*07-5-2
執着ジュース- ブルース ...自由詩507-4-27
にぼし_たべて- 日朗歩野自由詩707-4-26
さくらんぼう泥棒- A-29自由詩9*07-4-26
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
表現者- 狩心自由詩7*07-4-19
モンキーハウスの朝の唄- 佐々宝砂自由詩1707-4-15
春に過ごす- たもつ自由詩19*07-4-14
巨人の恋- なかがわ ...自由詩8*07-4-11
ひばり- たもつ自由詩1607-4-9
風、風- なかがわ ...自由詩4*07-4-6
そろもん(リハビリの話)- みつべえ自由詩307-4-5

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