すべてのおすすめ
指の肌膚崩れて少女冬の底床拭きながら母はまぼろし くちびるから悲しみのエコーもう二度とさよならなんて言いたくないのに

金色の雨になって会いに来て閉じ込められた私はダナエ

ひとしずく君の涙がこぼれたら小瓶に入れて取って置きたい

聴こえ ....
「私」として生きてて背負うかなしさをたとえる形容詞がみつからない


生きることに疲れて橋に向かいつつ靴は脱げないことは知ってた


春の暮れもしくは初夏への道すがら黒い縁取り一通拾う
 ....
ロウソクの数は去年と同じ数また新しい春が来ました あったかいひざにはにゃんこ足元にも猫が寄り添う冬の寒い日

今もなお大きな体でひざに乗る重たいけれど嬉しいにゃんこ

移動するたびにどこでもついて来るストーカーだねほんとに君は

引っかか ....
育たない私の胸を好きと言う君の部屋からFのブラジャー 地図を焼べいつかはいつかさようならでもあした朝おはよう光り 静かなる独りのイヴをむかえおり部屋の冷気が骨をいたぶる


友人との今朝のメールで燃えるごみ無事に捨てたとイヴの報告


ほほ冷える耳が悴む指先が出るミトンして作歌の聖夜


いろい ....
「昨日だよ弘法さん」とボケてきた君を黙ってハグした冬至 ふるさとが産まれたベッドだけの子のその後の話知りたいですか


私は春のこどもであなたの子それは悠に変わらないこと


決めているわたしのその後のその次の来世で鳥の子父さんが産む
着ぐるみの人の世に生きて熊さんは今年定年なんだという 

嫁の半ばっちゴムが弛んで履き頃とゆずってもらって二年

2032年まで予約でいっぱい死に切れません団塊のひとは

親指赤切れてギタ ....
三十度以下になることなく過ぎゆく体くるわす夏のアパート


朝夕の秋に出会える日のありて自転車よりも靴を選ぶ日
優しさがモニター越しでも泣いた日を懐いて今でも生きている私 痙攣も一つのちいさき愛なるか吾が身ふるわせ何を告げたし


三歳がみあげしきみはいまは骨あおぞらならばいま秋立ちぬ


春の日の嵐ほどにも鳴らぬまま秋風ゆきぬ手荷物もなしに


そと ....
くれないの実が探されるふゆの日にもどって会いたいきみの最期に


夏ならば写真のなかできみ笑うふゆなら息せぬきみ棺のなか


泣いたって肩に置かれぬ手を想いあたらしい猫はわが手に要らぬ
 ....
十年は履き続けたか吾がブーツいのちの終わり見えてきた朝


原風景がなぜか田んぼの都会の子いつかの旅の思い出なのか


「{ルビ時間=とき}は在る」「いや時間はない」論じ合い夜明けもなくて ....
ただ待ってる何の予定も無い部屋でたとえば電話鳴るの待ってる


きみ在りし日には月並みだったねと幸福にいま謝っている


さよならもありがとうもない臨終を待つだけかなとほんとを想う

 ....
窓ならば壊れて開かぬこの部屋になにゆえ来れた荻の便りは


夢のなかだけの花野で写真機はわたしに抱かれすみれをさがす


ポッケにはいっつも穴が空いていて薫る想いに信号はない


夜 ....
もう海にゆけないかなと病床(へや)のゆめ海よりきみの運転の横 自分から群れから出てもまた群れに部屋に一つもなし自給自足 アスファルトの油断をみつけ生きている風の恋人わたしのこいびと ニコライ堂をきみと並んで病院の屋上でみてた永遠の夏 喩えれば路傍の石のわたしには菫は三才からの友だち ヒグラシの遠い呼び声暮れて行くひとりぼっちの道は遠くて

夕暮れの窓辺に寄って本を読む涼やかな風秋の足音

金色の庭でみつけた木漏れ日のスポットライト妖精の輪だよ

ひとりきり置いてきぼり ....
子規の本読み散らかして柿喰んで出家したしと死にたきを言う 青空に洗濯物のはためいてハミングすればさわやかな風

さまざまに形を変えて雲は行く見ていて飽きない空の劇場

ヒグラシの遠い呼び声懐かしい記憶の森へ心は帰る

炎天下汗をぬぐえば向日葵も{ ....
たばこへの率直を置いてみるならばおまえがこの世に居なかったなら



泣きながらマスターにでも絡みつつ飲める体を持ったとしたら



嫌煙家を広場に集め尋ねたい他人に迷惑かけてないかと ....
暑いとはいわぬトマトの涼しげな頬に紅さす今朝の顔
中味は見えないスイカは呆けた顔をして叩いてもほら知らん顔
おいしいトウモロコシにコガネムシの幼虫半分っこする
見てみてこれは甘唐辛子そのとなりの ....
誰ひとりみてない笑みがまたひとつ荒川で身投げしたような夜


誰ひとりみてない夜がまたひとつ荒川で身投げしたような笑み
雨のふる海岸に住むプチトマトあおいあいだがしゅんだそうです


林檎県林檎林檎区林檎町四丁目まで来てくれますか


空に雲泣かないで君もう一度みあげてごらん異国からの風


砂の城な ....
乱太郎さんの短歌おすすめリスト(277)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の底_*- もっぷ短歌215-6-16
悲しみの季節- 未有花短歌11*15-6-3
「すみれいろそら、あかねいろそら」_2015.05.16_( ...- もっぷ短歌315-5-16
ロウソクの数は去年と同じ数また新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌315-5-7
猫溜まり- 未有花短歌18*15-1-23
育たない私の胸を好きと言う君の部屋からFのブラジャー- 北大路京 ...短歌315-1-20
おはよう光り- もっぷ短歌115-1-1
「春が一番好きだからです」_2014.12.24_(一二首)- もっぷ短歌3*14-12-24
「昨日だよ弘法さん」とボケてきた君を黙ってハグした冬至- 北大路京 ...短歌414-12-23
=★- もっぷ短歌214-12-12
母八十二- たま短歌1114-12-5
「哲学ごっこ」2014.08.24_(番外2首)- もっぷ短歌2*14-11-18
優しさがモニター越しでも泣いた日を懐いて今でも生きている私- もっぷ短歌414-11-17
「エチュード」_2014.11.16_(一〇首)- もっぷ短歌2*14-11-16
「あさがお」2014.08.13_(一〇首)- もっぷ短歌2*14-11-5
「哲学ごっこ」2014.08.24_(6首)- もっぷ短歌314-11-5
「だいじょうぶ」_2014.10.15_(9首)- もっぷ短歌314-11-5
雑詠四首_2014.10.12- もっぷ短歌3*14-10-18
病床の夢- もっぷ短歌314-10-8
群れ- もっぷ短歌114-10-8
風の恋人- もっぷ短歌214-10-8
ニコライ堂- もっぷ短歌214-10-6
喩えれば- もっぷ短歌214-10-6
黄昏遊戯Ⅳ- 未有花短歌11*14-10-4
- もっぷ短歌214-9-17
夕立を待つ- 未有花短歌14*14-8-4
「たばこのうた」2014.07.30_(一〇首)- もっぷ短歌6*14-7-30
夏野菜のひと- たま短歌14*14-7-23
夜_⇔_笑み- もっぷ短歌414-7-6
「四丁目の時間」2014.05.26_(一〇首)- もっぷ短歌314-5-26

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