すべてのおすすめ
サントリーホールP席最後列真ん真ん中で『運命』を聴く
目を病んで初めてわかるいまわたし秋に行きたい銀杏が見たい
自由の日たずねたずねて二十歳の日迎えて視得た手遅れの傷
ふるさとは広尾のベッドのほかになし実家と信じた門は開かず
日が落ちる前にわかるのあたしにはあしたの雨があさっての雨が
....
叱られた痕を想えず一人居の宇宙で祖父はほほ笑んでいる
夢ばかり追い過ぎて消えたいくつもの夜想う時さやかな吐息
オリオンは故人を恋う夜ひたすらに心静まるかたちしている
{ルビ夕星=ゆうずつ}のけなげも知らず東京の空に物言うよそ者を撃つ
片道の切符求めて上野からママにスマホを観ている桜樹
災害時かならず守る{ルビ父母=ちちはは}の若い一枚みじめな矜 ....
吾が髪の残り愛しくパソコンは「renntann」ばかりの日日に春立つ
立春のひかりは温し替えの無きいのち托せるふみ投函す
緩慢に手を汚さずに隣人は企てているその背後には
母親は産んで五年の少年に姉を殺せと包丁渡す
しゅっちょうかたんしんふにんかせったいか父さんあたしいま痛くされてる!
{引用 ....
{引用=先生、わたしには尊厳なんて無いですよ
もともと与えられてはいないですよ
市民たちの娯楽のために生まれてきたようなものです
それがなぜなのかはわからないけれど
存在していることが非常に苦 ....
ポストには結句の位置に私の名あなたのいつものブルーブラック
諦めの歌を詠み終え自転車で今日の夕陽を撮りに出かける
たばこ喫うわたしとたぶんたばこ喫うあなたのままで禁煙席へ
....
明日からは喫煙は罪という昨日うちの煙草を買い占めた客
自治体がタバコ屋たちに一時金くばったらしいああ憎らしい
あの店は昔いけない商売をしていたんだと孫にも残そう
禁煙法施 ....
聴力を失うのかな兆候は父と似すぎてあしたが怖い
妄想を診る医師だけが妄想じゃないと私を信じてくれた
三年前から始まった嫌がらせもしくは本気に「時」を失う
先生も最初は幻聴 ....
最強の履歴書を書くぴかぴかの「飲まない打たない買わない」私
なかなかに人とあらずはビオロンになりにてしかも音に染みなむ
なかなかに人とあらずは詞花集になりにてしかも詩に染みなむ
なかなかに人とあらずは雑草になりにてしかも風に染みなむ
....
ずいぶんと良くなってきた肋骨の骨折り損と笑えるほどに
あたらしいメール友達さびしそう返信探すわたしもさびしい
会いたいとも思ってるけどと口ごもるメールが届く 真実の声
か ....
死をみつめ明日など思えない夜のたったのひとりに寄り添うバッハ
誰よりも可哀想だと神さまがうそで云うのを待ってはいない
日没を{ルビ悟=し}る港町の夕市とうその記憶のなかの小母さん
真夜にも止むことのない港町夕焼け市場の冬の日の雪
完璧に息絶えてないお魚のしょっぱいなみだも瓶詰として
暮れ ....
希望とか夢とか未来に手を振って冬の茜にいま身投げする
絶望の終着駅の冬の夜の銀河のほとりをさらに素足で
平熱をほしがる骨と取り引きし身元不明の駒を進める
靴を履く理由をつ ....
カーテンの代わりの異国の布越しにみえるどこかに父さんの骨
両国で眠るあの仔の土の冬に小春日和をみんなあげたい
東京の十一月の初雪が確かなほどに靴紐を結ぶ
星さえも見えない夜の底にいてお願いシリウス僕を照らして
暗闇に瞳をこらせば見えて来るきらきら光る僕だけの{ルビ星=スター}
流れ星どうかお願いここへ来て君のしっぽに手が届くように
君 ....
意地悪で嫌味ばかりの叔母さんは目じりがあがり皺がない
温厚でスローモーション気取ってる私は何故かたれ目皺がある
顔の皺あってもなくても幸せならそれでいいかな文句は言わない
気になって ....
{引用=冬の日の家のある子に布団なく服なく指の肉崩れ落ち}
オリオンは輝くための動力と視線に入る神聖なる光
わかってることを皆捨てわかりたい母さんの愛と実家のごはん
産声を一人で聴いたわけもない産んだあなたも聴いてくれたはず
母さんと書くの容易く母さんと会える会いたい会えないたぶん
....
ほんとうに詠みたい生に迷う日を重ねながらの未だエチュード
新しい機種の待ち受け組み立てる夜が楽しい私の電話
携帯を握り未明にひとりきり誰かこたえて世界は在ると
東京のビルの一つの部屋にある孤独に届く憧憬がある
誰とでも出会えるわけでないこの世タンポポの綿毛風はどこから
石ころを何とはなしに蹴ってみる蹴られるがままのきみは星屑
わたしから巣立つかのように飛んでゆく異国が母国の風詠む一羽
地平線までは追えるが海は未だ見たことがない 無事でお帰り
真夜中の満月を背負う白鳥の飛来にわたしの枝は震えて
....
どうしても選べないみどりいろの服着ている彼女どこか優って
雨の夜あしたを想う想い過ぎまたキッチンで珈琲点てる
部屋のなかまで連れてきてる自転車は世界で一つの自転車だから
....
俯いて咲くシクラメンかなしみを呑み込んだまま花期いま終える
六歳の夢はシチューのにんじんがかなえてくれた 遠い夕焼け
待つひとのない家路には夕焼けは薄くつめたく〈明日〉を教えず
....
乱太郎さんの短歌おすすめリスト
(277)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
旋毛_2017.02.24
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もっぷ
短歌
1
17-2-24
ゆめ_2017.02.24
-
もっぷ
短歌
1
17-2-24
「蒼い旗」_一〇首
-
もっぷ
短歌
1*
17-2-19
「余情」_三首_2017.02.06
-
もっぷ
短歌
4
17-2-7
「蒼い旗」_五首_2017.02.06
-
もっぷ
短歌
3
17-2-6
「立春」_二首_2017.02.04
-
もっぷ
短歌
1*
17-2-4
「辞世にはまだ遠く」_壱_~2017.01.31
-
もっぷ
短歌
1
17-1-31
それでも明日の夜明けが見たい
-
もっぷ
短歌
2*
17-1-31
雑詠五首
-
もっぷ
短歌
2
17-1-27
if_so_「禁煙法施行」_五首_2017.01.25
-
もっぷ
短歌
1
17-1-25
かおるのおと_「時」_2017.01.22
-
もっぷ
短歌
2
17-1-22
「ある意味」_一首_2017.01.19
-
もっぷ
短歌
1
17-1-19
「片道切符」_三首_2017.01.19
-
もっぷ
短歌
2*
17-1-19
「人間だもの」_五首_2017.01.17
-
もっぷ
短歌
3*
17-1-17
かおるのおと_「未明」_二首_2017.01.09
-
もっぷ
短歌
2
17-1-9
「港町夕焼け市場」_一〇首_2016.12.21,_27
-
もっぷ
短歌
4
16-12-27
かおるのおと_2016.12.20(~21)_五首
-
もっぷ
短歌
2
16-12-20
「小春日和」_三首_2016.12.08
-
もっぷ
短歌
1*
16-12-9
空いっぱいの星を巡って
-
未有花
短歌
8*
16-12-1
皺
-
minomi
短歌
2
16-11-28
「愛なく暖なく髪はギザギザ」_一首_2016.11.23
-
もっぷ
短歌
2*
16-11-23
オリオン座
-
minomi
短歌
3*
16-11-12
無題三首
-
もっぷ
短歌
4
16-11-5
辞世のエチュード_2016.11.05
-
もっぷ
短歌
2
16-11-5
携帯二首
-
もっぷ
短歌
3
16-11-3
雪降る里_*
-
もっぷ
短歌
3
16-11-1
路傍二首_2016.10.19
-
もっぷ
短歌
4
16-10-19
Like_a_Poetic_Tree_(2016.10.16 ...
-
もっぷ
短歌
2
16-10-16
かおるのおと_(五首)
-
もっぷ
短歌
5
16-9-25
かおるのおと_(五首)
-
もっぷ
短歌
1*
16-9-5
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