ここはまるで火星みたい
しずかでひろくていい天気ですよ


あなたがわたしに仕事をくださったのでわたしはあなたになまえをさしあげて、そうしてふたりして手をつないで、ソトへ 行きました。ほとんど ....
かわいた草むらをかきわけて歩きながら、
甘いパンをわけあって食べる。
ふくらんだあなたの頬をながめていると
わたしたち死ななくてもいいのかもしれない、
だれかから許してもらったみたいな気ぶんに ....
陽が傾いて人と犬とが門を出る
車道を渡り 松の防風林を抜けて
赤い不思議な岩の砂浜まで約3分
リードをはずすのももどかしく
湿った砂を蹴って飛び出すあなたの体は
与えられた狭い世界を受け入れ ....
  わたし
  ごくつぶしの耳鳴り芳一と
  反転した橋の下
  こうもりみたいな夜を過ごす
  森の、もっと森の方
  ただのニレだったという屍が
  糸を引いて地面に伏せるまでの時 ....
反戦のために祈るな
反戦のために群れるな
反戦のために
「ささやかな何か」などするな
反戦のために考えろ

祈っても戦争は無くならない
頭数だけ集めても戦争は無くならない
戦争はそ ....
恋猫聞く不惑が二人向き合いて
春空の高みに機影の微かなる
おぼろ月本音を言わぬ人と居り
いじめ子もいじめられ子も雛の前
咲き初むる花を脇目に屋形船
花びらに降り籠められし心地して
春の虹新 ....
地下鉄で
あなたは手首だけの幽霊と手をつないでいる。
もうさびしくないね、よかった。
あなたを慰めるためだけにこの世界に生えているてのひら。
それはまるで、

薔薇のよう。
ぼくはミルクキャンディーを毎日舐めていた
生まれたときからずっとだ
だからいつも舐めるミルクキャンディーがどんな味をするのかなんてわからない
そんなぼくとおなじ
ミルクキャンディーを舐めつづけ ....
壊れゆくものはとても美しい
なんてあたりまえのことを叫んだりはしない
毎日が間違っていく過程だとすれば
それはとても正しいことに違いない

壊れる
という状態を恐れない
恐れ ....
窓を開けてテルヒコが部屋へ入ってきた
アキヒコと名乗りわたしのベッドにもぐり込む
夜は深く闇の中で身をこわばらせるわたしの隣で眠るアキヒコ
焦げ臭さとほこりっぽさがわたしのベッドを焦がす

 ....
{ルビ西御門=にしみかど}のフレンチレストランで女友達と、春野菜のソテー、小鳩のロースト、ワインもまぁまぁ、早めに戦線離脱したわたしはデザートのメニュー。ルバーブのパイ。そういえば、今朝、谷川俊太郎詩 .... 四季・コギト・詩集ホームぺージ https://shiki-cogito.net/

「角砂糖 ジャン・コクトオ 詩の重量」(田中冬二)---アンチ現代詩?とにかく必見。管理人の中嶋康博 さんは詩 ....
わたし、どこやらに極楽があるとおもう
春の山道で
垂れ下がって咲いている藤の花と
それを咲かせている木が
じぶんの花も
たっぷりと咲かせているのを見ると

山藤はがむしゃらに這いのぼ ....
倒された銅像何の価値もなし

狂言もビデオゲームに勝てやせず

ガソリンの便乗値上げでデフレ克つ

電話付きデジカメついに登場す

国防省の尻ぬぐいする国務省
荻窪が東京のどのあたりになるのかは正確には知らない、それでももしもしあなたがJRの荻窪駅を午後7時に出られることが出来たら、あなたは午前0時までに金沢に着けることだけは俺は知っているのだけれど。

 ....
伸ばす 手 緘黙 する 羊 隔離 された ひとときの 表情 揺れる 記憶 感情
は むしられた 鳥 の ように 震える。
無音 の フィルム 引き裂かれる 裸体 小動物 の 群れ は 波打つ 意 ....
みだれ髪みだれる前に刈り上げる

海底が盛り上がる あれが曾祖祖父

舐めてみる 仮面の裏の君の涎

キッチンに鳩の生首 おはようあなた

時計がとまる あなたが止まる

交差点い ....
しん、や。


さびしい手
錆びついTake

ギタリス、トの指輪、のように
靴磨きの、はなうた、じ みて。
紫の夜が
南十字に降る、触れる

大理石の僕
冷たい膝を、割り砕か ....
ライターの炎
午後拾時の駐車場
アナタの腕
安定剤の匂いに似てる
ラヂオから流れるピアノ



薄暗いライト
午前零時のベッドルーム
『キミの乳房
睡眠薬の温度に似てる』
有線 ....
ふわりと風に持ち上げられて
風船はまた
地面に這いつくばる
いつの間にか
ずいぶん膨らんだ気がする

大きく息を吸って
ゴムの口に吹き込む
酸素と二酸化炭素の比率
だけが
中と ....
     花見

  花散らし絵文字並べて恋の文

  花を褒め手料理を褒め花見かな

  若やいだ声で応える花の宴

  声もよく器量もよくて花踊り

  花暮れて裾 ....
街中ですっ転んだ
視界にあるのは人の脚

何事も無かったかのように通り過ぎる脚
立ち止まってこちらに視線を投げかけている脚

スーツの脚
ジーパンの脚
スカートの脚
ルーズソック ....
みどり児は
あけの河に流されて
流れ着くのは石の岸
そこをみずからぬけ
葦の原へおちつく
すでに住まう
年よりの蛇とあそぶ
おどりあそばせ
つゆふる夜半には
犬三匹をおま ....
息苦しさを感じて、
ふと目を覚ます。
どんなにも、
あなたなしでは
いられないのかを知る。

追いかけるほどに、
逃げていくようで、
怖くなって、
足を止める。
立ち止まると、
 ....
暗く輝く舗道に
群れるひとの息
灼熱から遠ざかるからだに
ひっぱられ
脇道にそれて
ひんやりする暗がりに
肩を入れる
夜に流れる
うすい闇は
底なしだ
ぼくは冷たい空気のなかを
 ....
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