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君とアリス・ドライブの途中
蒼い森の入り口で白い車の息があがった。
僕は
車のボンネットを開けてしたたかに朝の蒸気を浴びる
ナビ・シートでは彼女のソウルが
コールタールの音をたてているんだろ ....
--僕は彼女の写真を、白く明るいハダカを忘れない
 パールの明度とオレンジの彩度
 君はマーメイド/マーマレード
 あるいは風船でいっぱいの海/渋谷/チカ

 リスカ。
 チ カ


 ....
彼女はレースの手袋をしていた
日傘の陰の中に棲む渦巻のように道に迷い
信号を渡ると必ず赤になるのだった
僕たちは警笛と仲良くなって
赤いビートルのボンネットにひと蹴り入れてからひとごみに消える ....
太陽は権力の匂いがする
スピキュール、フレア、黒点、がひろがる
すべすべした君の肌から黒いレモンが香る。

君は喪服でフランス人形みたいに愛くるしくて
黒いレモンのペンダントをしていた
泣 ....
--おはようございます。


彼女は朝のことばを話す
僕は夜の体で受け止める

--僕たちはいつも、たとえばテーブルクロスについて、とか
 あるいは縞模様のパジャマやタオルケットや
  ....
窓を開けてテルヒコが部屋へ入ってきた
アキヒコと名乗りわたしのベッドにもぐり込む
夜は深く闇の中で身をこわばらせるわたしの隣で眠るアキヒコ
焦げ臭さとほこりっぽさがわたしのベッドを焦がす

 ....
しん、や。


さびしい手
錆びついTake

ギタリス、トの指輪、のように
靴磨きの、はなうた、じ みて。
紫の夜が
南十字に降る、触れる

大理石の僕
冷たい膝を、割り砕か ....
片野晃司さんの川村 透さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『境界船アリス・ドライブ』- 川村 透自由詩9*03-11-16
『リスカ/チカ』- 川村 透自由詩5*03-10-16
『渦の女』- 川村 透自由詩8*03-10-10
『レクイエム・レモン/ひかり』- 川村 透自由詩603-8-14
『彼女の朝』- 川村 透自由詩203-6-21
『カナリヤのテルヒコ_2003』- 川村 透自由詩4+03-4-11
『さびしい手』- 川村 透自由詩403-4-5

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